「主体的である」を写真で実践する話 反応ではなく選択する側に立つ

この記事の結論

  • 第1の習慣「主体的である」は、感情のままに反応するのではなく「刺激と反応のあいだに、自分で選ぶ余白がある」と思い出すための考え方です。
  • 変えられないもの(天気、アルゴリズム、他人の評価)に悩み続けるより、変えられるもの(構図、立ち位置、見せ方、メッセージ)に手を動かした方が、写真もビジネスも前に進みます。
  • ビジュアルマーケティングにおける主体性とは「状況のせいにする」のをやめて、「この条件だからこそ、どう見せるか」を自分で決めるスタンスだと考えています。

どうも岩崎です。

今日からしばらく、あの有名な『7つの習慣』を、自分なりの視点とビジュアルマーケティングの話にからめて書いてみようと思います。初日は、第1の習慣「主体的である」。

本でも動画でもよく出てくるフレーズに、「刺激と反応のあいだには、選択の自由がある」という話があります。何かが起きたとき、そのままカッとなって反応してしまうのか。それとも一拍おいて、「自分はどうしたいか」を選び直すのか。

頭では分かっているんですが、これがなかなか難しいんですよね。私は、現場ではわりとすぐ顔に出るタイプなので、いまだに修行中です。

写真における「関心の輪」と「影響の輪」

『7つの習慣』の中に、「関心の輪」と「影響の輪」という図が出てきます。ざっくり言うと、次のようなイメージです。

  • 関心の輪 気になるけれど、自分ではどうにもできないこと。
  • 影響の輪 自分の行動で、少しでも変えられること。

これを写真やビジュアルマーケティングに当てはめると、かなりしっくりきます。

  • 天気が悪い。
  • 撮影場所が狭い。
  • お客さんの予算が限られている。
  • InstagramやMeta広告のアルゴリズムが変わった。

こういったものは、ほとんど「関心の輪」です。気になるし、文句も言いたくなるけれど、自分の力ではコントロールできません。

一方で、「影響の輪」はこういう部分です。

  • 立ち位置を変えて、余計なものを画角から外す。
  • 光の向きに合わせてポーズを調整する。
  • 限られた予算の中で、どこにいちばん価値を出すか決める。
  • 広告クリエイティブの構図やコピーを、テストしながら変えていく。

同じ「撮影がうまくいかない」という状況でも、「天気が悪いから仕方ない」と終わらせるのか。「この条件の中で、いちばん良く写る場所と向きはどこか」と探すのか。ここに主体性の差が出る気がします。

反応モードのときに、写真は一気に雑になる

私も、昔ロケ撮影でひどい経験があります。雨が降る予報ではなかったのに、当日いきなり土砂降り。お客さんはスケジュール調整が難しい方だったので、延期も難しい。内心「なんで今日なんだ」と思いながら、屋根のある場所を探してバタバタしていました。

そのときの自分の頭の中は、完全に「反応モード」です。

  • 天気にイライラする。
  • スケジュールを組んだ自分を責める。
  • カメラやライティングの細かい調整に、もう気が回らない。

結果どうなったかというと、写真のクオリティが、一気に「普通」になりました。あとからデータを見返すと分かるんですが、構図も表情も、どこか集中力が抜けている。お客さんには喜んでいただけたものの、「あの条件なら、もっとできたよな」と自分ではモヤモヤが残りました。

このとき、「主体的である」というのは、天気に文句を言わないことでも、ポジティブシンキングで自分を無理やり励ますことでもないと思っています。

一呼吸おいて、「今の条件で、自分がコントロールできるのはどこか」を探し直すこと。ここからが主体性のスタートなんだろうなと、あとから反省しました。

主体的であることは「撮り方」と「見せ方」の両方で決まる

いわさき写真教室でもよくお話しするのですが、写真を仕事で使うときには、大きく二つのフェーズがあります。

  • 撮るときの主体性 構図、光、距離、タイミングを自分で選ぶ。
  • 見せるときの主体性 どの写真をどの順番で見せるか、どう言葉を添えるかを決める。

ここでも同じように、「反応モード」に入ると、判断が全部他人任せになっていきます。

  • お客さんが「明るい感じが好き」と言ったから、なんとなく全部明るめに現像する。
  • SNSで流行っている雰囲気に寄せておけば、まあ間違いないだろうと考える。
  • 広告のクリエイティブも、「テンプレどおり」で安心してしまう。

もちろん、相手の好みを尊重するのは大事です。ただ、「全部おまかせで」と言われたときに、こちら側の主体性がゼロだと、どこかで「誰が撮っても同じ」写真になっていきます。

主体的なビジュアルマーケティングというのは、「自分はこういう世界観で撮りたい」「この写真で、こういう感情になってほしい」という意図を持った上で、相手の要望を取り込んでいくスタンスだと思っています。

明日は、第2の習慣「終わりを思い描くことから始める」に進みます。ビジネスのゴール設定というより、「自分がどういう人だったと言われたいか」という、もう少し長い時間軸の話をしながら、写真やブランドの方向性とも結びつけていきたいと思います。

ではまた。

P.S.

主体的に生きようなんて書いておきながら、先日コンビニで「今日は甘いものは我慢しよう」と決めた3分後に、新作スイーツを手にレジに並んでいました。

刺激と反応のあいだに選択の余白があるはずなんですが、ショーケースの前に立った瞬間、その余白ごとどこかに吹き飛ぶんですよね。まずは甘いものの棚の前に近づかない、という環境設計から始めるべきかもしれません。


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いわさきじゅん

1998年に広告制作会社で写真が始まり、アートイベント会社の広報として活動していました。まだあまりウェブマーケティングが普及していない2006年からSEO(検索エンジン対策)・リスティング広告(PPC広告)・LPO(ホームページ対策)・コピーライティングなど、サポートをしています。