どうも岩崎です。
商談の場で、相手が少し強めに言ってくることってありますよね。 予算が厳しいんですよね、とか、うちはそういう方針じゃないんですよ、とか。 その瞬間、反射的に説明したくなる。 でも、ここで説明すると、相手は聞くモードではなく守るモードに入ります。
この時、一番効果的なのはそうですよねの一言。 この言葉があるだけで、空気がガラッと変わります。

同意は相手の防御を解除するスイッチ
人は、意見を否定されると瞬時に自分を守ろうとします。 でも、同意されると安心して耳を傾けるようになる。 これは単なる言葉遣いではなく、脳の反応に近いものです。
たとえば、誰かにそれは違うと思いますと言われた瞬間、 心の中でブレーキがかかる。 でも、そうですよねと言われると、次の言葉を聞こうとする。 同意は、相手の防御を外す心理スイッチなんです。
同意には、方向を変える力がある
ただの相づちだと思うかもしれませんが、 うまく使えば、話の流れごと変えることができます。 例えば、こんな会話。
相手「この商品、ちょっと高いですね」 私「そうですよね。確かに安い買い物ではないですよね」 ここで一呼吸おいて、 「でも、それだけの価値があると感じてくださる方が多いんです」
これ、反論ではなく同調の中での方向転換です。 一度受け止めてから少しだけ軌道をずらす。 すると相手は否定された気がしないまま、自然に納得してくれる。
人は同じ方向を向いている人を信頼する
同意心理の本質は、相手に敵ではないと感じさせること。 どんなに良い提案でも、敵からの言葉は拒絶される。 でも、味方からの言葉なら、多少厳しい内容でも受け入れられる。
つまり、同意とは信頼の通行証なんです。 相手に反論しない人ほど、最終的に主導権を握ります。
ビジュアルでも共感を先に置く
この同意心理は、デザインやコピーにも応用できます。 いきなり売り込みではなく、共感の導入を置く。 たとえば、広告やLPでも「あなたは悪くありません」「多くの人が同じ悩みを抱えています」といった言葉で始めると、 読者の心理的ハードルがスッと下がります。
写真で言えば、いきなり商品のアップを見せるよりも、 使っている人の安堵した表情を先に見せた方が“共感”が起きる。 人は、同意できる世界観の中でしか動かないんです。
P.S.
私がこれまで見てきた中で、商談が上手い人に共通しているのは、 決して早口でも理屈っぽくもないことです。 彼らはいつも、まず一言目にそうですよねを使う。 人を動かすのは、強い言葉じゃなく、 同じ方向を向いていますよという安心なんです。
いわさき写真教室をもっと見る
購読すると最新の投稿がメールで送信されます。
