AI検索では「ページ全体」より「質問に答えられる情報」が重要になる

この記事の要点

  • GoogleのAI検索では、1つの質問から関連する検索を複数行う「query fan-out」が使われています。
  • 従来の「続きを読みたくなる文章」に加えて、「質問と答えが明確な情報設計」が重要になります。
  • AI検索専用の記事を大量に作るより、既存ページに実際のお客さんから聞かれる質問への明確な回答を追加するところから始められます。

どうも岩崎です。

ホームページやLPの文章って、これまで基本的には「人にどう読んでもらうか」を考えて作ってきたと思うんですね。

最初に興味を引いて、続きを読んでもらって、商品の良さを理解してもらって、最後に問い合わせや購入へ進んでもらう。私も広告やLPを作る時は当然ここを考えますし、これが必要なくなるわけではありません。

ただ、GoogleのAI検索の仕組みを見ると、もうひとつ考えなきゃいけないことが増えてきました。

「このページのどこに、質問に対する答えがあるのか?」

これです。

AIは1回の質問から、複数の検索をしている

Googleは、AI OverviewsやAI Modeで「query fan-out」という技術を使っていることを説明しています。

簡単にいうと、ユーザーからひとつ質問された時に、その質問だけをそのまま検索するのではありません。質問をいくつかの関連テーマやサブトピックに展開して、複数の検索を行い、さまざまな情報源を探しにいきます。

そこで見つけた情報を組み合わせながら、AIの回答を作っていくわけですね。

なので「AIはページを頭から最後まで順番に読んで評価している」というイメージより、「この質問に答えるために使える情報はどこにある?」と探しにいくと考えた方が分かりやすいと思います。

これまでのLPは「順番に読ませる」ことを考えていた

ここでLPの話に戻ります。

従来のコピーライティングでは、ページ全体の流れをかなり大事にしますよね。

  1. 興味を引く
  2. 悩みや問題を理解してもらう
  3. 解決策を提示する
  4. 商品やサービスを説明する
  5. 根拠を見せる
  6. 問い合わせや購入へ進んでもらう

いわば、入口から出口まで順番に案内する設計です。

もちろん、これは今後も必要です。AI検索が普及したからといって、人間が文章を読まなくなるわけではありません。

ただAI検索を考えるなら、この縦方向の流れに加えて、ページの途中だけを取り出しても「質問→答え→根拠」が分かる状態を作っておいた方がいいと思うんですね。

「良い文章」だけではなく「答えが見つけやすい文章」にする

例えば、あなたの会社によくこんな質問が来るとします。

「他社との違いは何ですか?」

ページのいろいろな場所を読めば違いがなんとなく分かる、という状態でも人間なら理解できるかもしれません。でも、それなら最初から見出しとして書いてしまった方が分かりやすいですよね。

そして、その直下でまず答えを書く。

「当社と一般的な○○との違いは、△△です。」

そのあとに理由や根拠を置きます。

  • 数字
  • 写真
  • 実績
  • 検査結果
  • 事例

これなら人間にも分かりやすいし、AIが質問に関連する情報を探す時にも、何について説明している部分なのか明確になります。

つまりSEOのために不自然な文章を書くという話ではないんですね。むしろお客さんが知りたいことを、お客さんが探しやすい形で書くという、ごく普通の話に戻ってきます。

AI検索専用の特殊なファイルを作る必要はない

このあたりは、変な情報も増えやすいところです。

「AI検索専用のSEOをやらなきゃいけない」とか、「AI用の特別なファイルを置かなきゃいけない」といった話もありますが、Googleは生成AI検索についても、基本的には従来のSEOのベストプラクティスが有効だと案内しています。

Googleが挙げているポイントも、かなり普通です。

  • 重要な情報をテキストでも提供する
  • 高品質な画像や動画を使う
  • 構造化データと実際にページ上で見える情報を一致させる
  • 他サイトをまとめ直しただけではない、独自性のある情報を提供する
  • ユーザーにとって分かりやすく、使いやすいページを作る

つまりAI検索だからといって、急に別のホームページを作る必要はありません。

むしろ、今あるページの情報をちゃんと整理することの方が先です。

AI検索の露出もSearch Consoleで見られるようになった

そして2026年は、もうひとつ大きな変化がありました。

GoogleはSearch Consoleに生成AI検索向けのパフォーマンスレポートを追加しました。これによって、生成AI機能での表示回数だけでなく、表示されたページ、国、デバイス、期間などを確認しながら分析できるようになっています。

これがけっこう大きいんですよね。

これまでは「AI検索に対応した方がいいらしい」と言われても、実際に自分のサイトがAI検索で露出しているのか分かりづらかった。でも、これからはページを改善する→AI検索での露出を見る→また改善するということができるようになります。

AI検索対策が「なんとなくやっておくもの」から、少しずつ計測できる領域に入ってきたわけです。

小さな会社ほど、記事を大量生産しなくていい

ここで私が一人でやっている会社や小規模事業者におすすめしたいのは、AI検索対策のために毎日大量の記事を書くことではありません。

そんなことをやり始めたら、本業ができなくなりますw

それよりも、すでに持っている主力のLPやホームページを見直した方がいいと思います。

例えば商談や問い合わせで、毎回同じことを聞かれていませんか?

  • 他社との違いは何ですか?
  • 料金はいくらですか?
  • どのくらいで効果が出ますか?
  • 私の業種でも対応できますか?
  • 申し込んだ後は何をするんですか?

こういう質問って、営業現場では毎回答えているのに、ホームページには意外と書いてなかったりするんですよね。

だったら、それをページに追加する。

これならAI検索だけのための作業ではありません。お客さんがページを読んだ時にも分かりやすくなるし、営業でも説明が減るし、広告から来た人の不安解消にも使えます。

営業、広告、LP、AI検索の全部に使える情報を増やす。

私はこの方が、小規模事業にはずっと効率がいいと思います。

今日やることは「本当に聞かれる質問」を1つ追加するだけ

ということで、今日は主力のLPを1ページだけ開いてみてください。

そして、商談や問い合わせで実際によく聞かれる質問を1つだけ思い出します。

例えば、

「他社との違いは何ですか?」

これを、そのまま見出しにします。そして直下の1文目で結論を書く。そのあとに理由、数字、写真、実績、検査結果など、答えを裏付ける情報を置きます。

FAQを10個作る必要はありません。AI検索用の記事を10本作る必要もありません。

本当に聞かれる質問を1つだけ、ページ上でちゃんと答える。

まずはこれで十分だと思います。

それでは!

よくある質問

AI検索対策ではFAQをたくさん作った方がいいですか?

数を増やすこと自体が目的ではありません。実際のお客さんがよく聞く質問に対して、明確な結論と根拠をページ内に用意することを優先した方がいいでしょう。

AI OverviewsやAI Mode専用のSEO対策は必要ですか?

Googleは、生成AI検索でも従来のSEOの基本が有効だと案内しています。重要情報をテキストで明確にすること、独自性のある情報を提供すること、画像や動画を適切に使うことなどが基本です。AI検索専用の特殊なschemaやAI用ファイルが必須というわけではありません。

小規模事業者はAI検索対策を何から始めればいいですか?

まず主力LPやサービスページを1ページ選び、実際の商談や問い合わせでよく聞かれる質問を1つ追加するところから始めるといいでしょう。質問を見出しにして、直下に結論、その後に理由や実績などの根拠を配置します。

参考情報

P.S.

お客さんから何度も同じ質問をされるなら、それは「説明が面倒」なのではなく、ページに追加できる情報が見つかったということですね。

いわさきじゅん

1998年に広告制作会社で写真が始まり、アートイベント会社の広報として活動していました。まだあまりウェブマーケティングが普及していない2006年からSEO(検索エンジン対策)・リスティング広告(PPC広告)・LPO(ホームページ対策)・コピーライティングなど、サポートをしています。

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