この記事の要点
- AIが知っている内容と、現在も正しい内容は同じではありません。
- 価格、制度、担当者、提供条件など、変わりやすい情報は検索してから答えてもらいます。
- 検索結果だけで判断せず、公式の一次情報、確認日、根拠まで示してもらうことが大事です。
どうも岩崎です。
今日は、AIに質問する前に検索させた方がいいですよーって話です。
AIを使っていると、ものすごく自然な文章で答えてくれますよね。
説明も具体的ですし、数字や固有名詞まで入っていると、こちらも「そこまで詳しく答えるなら正しいんだろう」と思ってしまいます。
でも、ここがちょっと危ないんです。
文章が自然なことと、情報が現在も正しいことは、まったく別の話だからです。
たとえば、商品の価格を聞いたとします。
以前は3万円だった商品が、価格改定で3万5000円になっているかもしれません。
利用できるプランを聞いたら、先月までは対象だったけれど、今月から条件が変わっているかもしれません。
会社の代表者、サービスの機能、法律、補助金、キャンペーン、在庫状況なども変わります。
ところがAIは、以前の情報を知っていると、その情報をもとに普通に答えられてしまいます。
「昔はこうでした」と言ってくれればわかりやすいんですが、必ずしもそうはなりません。
以前の情報を、現在の情報のような自然な口調で説明してしまうことがあります。
知らないことより、知っているつもりのことの方が危ないんですね。
知らなければ調べようと思います。
でも、答えを知っていると思えば、そのまま使ってしまいます。
だから私は、変わる可能性がある情報については、AIの記憶だけで答えさせないようにしています。
最初から「検索して、現在の公式情報を確認してから答えてください」と頼みます。
今回は、どんな情報を検索させた方がいいのか、どのように頼めばいいのか、そして検索結果のどこまで確認すればいいのかについて話します。
AIが知っていることと、現在も正しいことは違う
まず前提として、AIの回答は、現在のインターネットを常に確認して作られているわけではありません。
使っているサービスや設定によっては検索できますが、検索を使わず、もともと持っている知識をもとに答える場合もあります。
その知識が現在も正しければ問題ありません。
たとえば、文章の基本的な考え方や、昔からある撮影の原理などは、短期間で大きく変わるものではありません。
ところが、価格や制度、商品の仕様などは、今日変わってもおかしくありません。
AIが以前の正しい情報を知っていても、それが今日も正しいとは限らないんですね。
つまり問題は、「AIが間違ったことを覚えている」という話だけではありません。
覚えている内容は当時正しかったけれど、現実の方が変わってしまったということもあります。
ここを分けて考える必要があります。
自信のある口調は、正しさの証明ではない
AIの回答でやっかいなのが、間違っていても文章としては自然に読めてしまうことです。
人間なら、よく知らない話をする時に、少し口ごもったり、「たしか」「おそらく」と付けたりします。
でもAIの文章は、情報の確かさと文章の流暢さが一致するとは限りません。
間違った内容でも、見出しを付けて、理由を説明して、具体例まで添えて答えられます。
すると、こちらは内容ではなく、文章の説得力に引っ張られてしまいます。
数字が入っている。
会社名が入っている。
説明が細かい。
これだけで、正しいように感じてしまうんですよね。
でも、具体的に書かれていることと、根拠が確認されていることは別です。
なので、重要な情報では、回答の言い方よりも、どこで確認したのかを見る必要があります。
変わりやすい情報ほど検索が必要
では、どんな情報を検索させればいいのか。
目安は、時間が経つと変わる可能性があるかどうかです。
たとえば、次のような情報です。
- 商品の価格や料金プラン
- 在庫や販売状況
- キャンペーンの期間や適用条件
- 商品の仕様や対応機種
- 会社の代表者や担当者
- 法律、制度、補助金、税金の扱い
- 交通機関や施設の営業時間
- スポーツの結果や順位
- ソフトウェアの使い方や提供機能
- AIモデルの利用条件や提供範囲
こういう情報は、以前の回答が正しかったとしても、現在は変わっているかもしれません。
反対に、何でも検索させる必要はありません。
文章の構成を考える、アイデアを出す、自分が渡した文章を要約するといった作業なら、検索が不要なことも多いです。
検索した方がよいか迷った時は、「この答えは、1年前と現在で変わる可能性があるか」と考えるとわかりやすいです。
変わる可能性があるなら、検索させます。
「検索してから答えて」だけでは少し足りない
頼み方はシンプルです。
質問の最後に、「最新の情報を検索してから答えてください」と付けます。
これだけでも、何も言わずに質問するよりは安全です。
ただ、仕事で使う情報なら、もう少し具体的に頼んだ方がいいです。
現在の情報を検索してから答えてください。
公式サイトや公的機関などの一次情報を優先し、確認した日付と根拠を示してください。
情報が見つからない場合や、複数の説明が食い違う場合は、推測で埋めずにそのまま伝えてください。
ここまで書くと、ただ検索結果を拾うだけではなく、情報源まで意識して調べてもらえます。
特に大事なのが、「わからない時は推測しない」と伝えることです。
答えを完成させることより、確認できた範囲と確認できなかった範囲を分けてもらった方が、仕事では使いやすいですよね。
検索結果ではなく、一次情報まで確認する
検索させれば、それで終わりではありません。
検索結果の中にも、古い記事や、間違った説明、他の記事を写しただけの内容があります。
なので、重要な情報は、できるだけ一次情報まで確認します。
一次情報というのは、その情報を直接発表しているところです。
商品の価格ならメーカーや販売店の公式ページ。
法律や制度なら、国や自治体の資料。
会社の代表者なら、その会社の公式サイトや登記情報。
AIサービスの利用条件なら、そのサービスを提供している会社の公式案内です。
誰かが解説した記事より、発表した本人の情報を先に見るということですね。
もちろん、公式サイトにも説明がわかりにくかったり、更新が遅かったりすることはあります。
その場合は、複数の情報を見比べます。
でも、最初からまとめ記事だけを信じるより、公式情報を基準にした方がズレは減らせます。
確認日も一緒に残しておく
変わりやすい情報を記事や資料に使う時は、確認した日付も残しておくと安心です。
たとえば、「2026年8月2日時点の情報です」という形ですね。
現在は正しくても、半年後に条件が変わるかもしれません。
確認日が書いてあれば、後から見直す時に、どの時点の情報なのかがわかります。
これは読者のためだけではありません。
自分が記事を修正する時にも役立ちます。
日付がなければ、その情報をいつ確認したのかわからず、全部調べ直すことになります。
価格、制度、キャンペーン、サービスの利用条件などを書く時は、出典と確認日をセットで残しておくと管理しやすいです。
複数の情報が食い違う時は、無理に一つへ決めない
検索していると、情報が食い違うことがあります。
公式ページにはAと書いてあるのに、販売店ではBと説明している。
古い公式資料と、新しいニュース発表で条件が違う。
こういう時に、AIがもっともらしい一つの答えへまとめてしまうと危険です。
本当は情報が食い違っているのに、整理された回答だけを見ると、確定した事実のように見えてしまうからです。
なので、次のように頼んでおきます。
情報が食い違う場合は、無理に結論を一つにせず、それぞれの情報源と違いを示してください。
どちらが新しい情報なのか、更新日も確認してください。
正しい答えを出してもらうことだけが目的ではありません。
何が確認できていて、何がまだわからないのかを見える形にしてもらうことも大事です。
検索結果の文章を、そのまま使わない
もう一つ気をつけたいのが、検索結果で見つけた文章の扱いです。
調べたページに書かれていた文章を、そのまま大量にコピーして使うのは避けた方がいいです。
必要なのは、元の文章を持ってくることではなく、事実を確認することです。
確認した内容を、自分の記事の目的に合わせて整理し、自分の言葉で説明します。
また、数字や条件を使う場合は、意味を変えないことも大事です。
一部だけを切り取ると、本来とは違う意味になることがあります。
検索は、都合のよい根拠を探す作業ではありません。
自分が書こうとしている内容が、現在も正しいかを確かめる作業です。
実際にやってみて
実はこの連載でも、Fable 5の利用条件について書いた時に、何度か修正することになりました。
対象プラン、期間、利用枠の扱い、サブエージェントでの指定方法など、確認する項目がいくつもあったからです。
最初は、こちらが知っている範囲と、AIが持っている知識を組み合わせて文章を作りました。
でも、利用条件は変わりやすい情報です。
公式案内を確認してみると、対象期間や条件に細かい違いがありました。
そこから、公式情報を確認して修正し、また別の項目を確認して修正することになったんですね。
最初から「現在の公式情報を検索し、対象プラン、期間、利用条件を項目ごとに確認してください」と頼んでおけば、修正の往復はもっと減らせたと思います。
この経験があってから、価格や制度、サービスの提供条件を書く時は、最初に検索してもらうようになりました。
さらに、検索したかどうかだけではなく、公式情報までたどり着いているかを確認します。
AIに検索させるというより、AIと一緒に情報源を確認する感覚に近いですね。
検索してもらった答えを、そのまま信じるのではありません。
どの情報を根拠にしているのかを見て、記事で使える状態に整理します。
変わりやすい情報を扱う時は、「知っているはず」と思った時ほど、一度立ち止まってみてください。
そして、現在の公式情報を検索し、確認日と根拠を示してもらう。
この一手間だけで、後から何度も修正する可能性を減らせます。
それでは!
よくある質問
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毎回検索させると、時間や利用量が増えませんか?
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検索には時間や処理が必要ですが、すべての質問で使う必要はありません。価格、制度、提供条件など、時間とともに変わる情報に絞って検索させると効率的です。間違った情報を公開した後で調べ直す手間と比べると、先に確認した方が負担を減らせる場合が多いです。
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検索させても、その情報が正しいとは限らないのでは?
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その通りです。検索結果には古い記事や誤った説明も含まれます。重要な数字や条件は、メーカー、行政機関、サービス提供会社などの一次情報まで確認し、更新日や確認日も見るようにしてください。
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どんな頼み方をすれば、公式情報まで確認してもらえますか?
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「現在の情報を検索し、公式サイトや公的機関の一次情報を優先してください。確認日と根拠を示し、情報が食い違う場合は両方を説明してください」と頼むと伝わりやすくなります。確認できない内容は、推測で補わないように指示しておくことも大切です。
P.S.
カメラの機材情報も同じです。以前は定番だった機種が生産終了になったり、後継機が出たり、価格が大きく変わったりします。昔の知識が間違っているのではなく、現実の方が先へ進んでいるんですね。だから機材を案内する時も、記憶だけに頼らず、現在の販売状況を確認するようにしています。
