どうも、岩崎です。
あなたはこんな経験、ありませんか?
「昨日もこの道通ったはずなのに、こんな看板あったっけ?」
「部屋の中を探しても見つからなかったのに、後で見たら目の前にあった」
これ、全部「見えているのに気づいていない」状態なんです。
なぜこんなことが起こるのか?
それは脳のフィルタリング機能が働いているから。
今回は「注意の盲点」について、脳の仕組みを交えて話していきます。

人は見たいものしか見ていない
脳は一度に大量の情報を処理できません。
だから、必要な情報だけを選び、それ以外はバッサリとカットします。
例えば、あなたが「赤い車を買おう」と思った瞬間から、
なぜか街中でやたらと赤い車が目に入るようになる。
これは「選択的注意(Selective Attention)」と呼ばれる脳の機能。
自分が興味を持ったものだけを強調して認識する仕組みです。
逆に言うと、興味がないものは目の前にあってもスルーしてしまう。
これが「見えているのに気づかない」原因なんです。
有名な「ゴリラ実験」
心理学の世界で有名な実験があります。
白いシャツのチームと黒いシャツのチームがバスケットボールをパスし合っている映像を見せて、
「白いシャツのチームが何回パスをしたか数えてください」と指示します。
参加者が必死に数を数えていると、映像の途中でゴリラの着ぐるみを着た人が画面の真ん中に登場。
数秒間その場で胸を叩き、ゆっくりと退場していきます。
でも、驚くことに多くの人は「ゴリラがいたこと」に気づかない。
なぜなら、脳が「パスの回数を数えること」に集中しているから。
この現象を「無意識的盲視(Inattentional Blindness)」といいます。
日常生活でも、仕事でも、この注意の盲点はたくさん潜んでいます。
注意の盲点が引き起こすリスク
このフィルタリング機能は普段は便利ですが、
時に重大なミスを引き起こします。
例えば、
- 仕事のメールを見落としてしまう
- プレゼンで重要なポイントを飛ばしてしまう
- 目の前の情報にとらわれて、本当に大事なことを見落とす
大事なことに気づけないと、判断を誤ったり、チャンスを逃してしまうんですよね。
では、どうすればこの「注意の盲点」を減らせるのか?
注意の盲点を減らす3つの方法
1. 視点を変えてみる
「同じものを違う角度から見てみる」
例えば、企画書を作った後に、
「この資料を初めて見る人はどう感じるか?」と考えてみる。
または、一度作業から離れて、時間を置いてから見直す。
こうすることで、気づかなかったミスや見落としが見えてきます。
2. 自分の思い込みを疑う
「これが正しい」と思い込んでいると、それ以外の情報が目に入らなくなります。
たとえば、商談で「このお客さんはこの商品を気に入るはず」と思い込んでいると、
実は相手が抱えている本当の悩みに気づけない。
視野を広く持つことで、新しい発見が生まれます。
3. 他人の意見を取り入れる
自分ひとりでは気づけないことも、他人の視点を借りることで発見できることがある。
例えば、
- プレゼン資料を同僚に見てもらう
- 文章を第三者に読んでもらう
- 仕事の進め方についてアドバイスをもらう
「自分が見えていないものは何か?」
それを教えてくれるのは、意外と周りの人だったりします。
つまり
人間の脳は、都合のいい情報だけを拾いがち。
でも、そのままだと大事なものを見逃してしまうことがある。
だからこそ、視点を変えてみたり、思い込みを疑ったり、
他人の意見を聞くことで、気づけなかったことに気づけるようになる。
「目の前のものがすべてじゃない」
そう意識するだけで、今まで見えなかった世界が見えてくるかもしれません。
ではまた。
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