この記事の要点
- 机に向かっている時間と、質の高い判断ができている時間は同じではありません。
- 限界まで頑張ってから休むのではなく、集中力を使い切る前に短く区切ることが大切です。
- 休憩中は別の情報を増やすのではなく、視線や身体を今の仕事から一度離します。
どうも岩崎です。
今日は、こまめな休憩について話します。
仕事が終わっていない時に休むと、少し罪悪感を持つことありませんか?
まだやることが残っている。
締め切りも近い。
だから、休むくらいなら少しでも先へ進めた方がいい。
そう考えて、疲れているのに、そのまま机へ向かい続けてしまうんですよね。
私も撮影や写真の編集をしていると、もう少しだけ、あと10枚だけと思って、区切るタイミングを逃すことがあります。
でも、ここで見落としやすいことがあります。
机に向かっている時間と、良い仕事ができている時間は同じではありません。
疲れた状態で1時間粘っても、翌日見直したら、ほとんどやり直しになることがあります。
反対に、数分休んでから戻ると、さっきまで迷っていたことが、あっさり決まることもあります。
休憩は、仕事を止める時間ではありません。
良い状態で仕事へ戻るために、いったん区切る時間なんですね。
疲れるまで頑張ると、休憩も長くなる
多くの人は、疲れたら休もうと考えます。
ただ、はっきり疲れを感じる頃には、すでに集中力や判断力がかなり落ちていることがあります。
同じ文章を何度も読み直す。
簡単な言葉が出てこない。
どの写真が良いのか、だんだん分からなくなる。
小さな修正を繰り返しているのに、ほとんど前へ進まない。
こうなってから休むと、元の状態へ戻るまでにも時間がかかります。
これは喉がカラカラになってから、やっと水を飲むのに似ています。
限界まで使ってから回復させるより、使い切る前に少し戻しておいた方が、仕事全体は止まりにくくなります。
だから、こまめな休憩の目的は、疲れを完全に取ることではありません。
集中力が落ち切る前に、小さく回復させることです。
「長く働いた」は、仕事の質を証明しない
長時間働くと、頑張った実感は得やすいです。
朝から晩まで机に向かっていれば、「今日はよく働いた」と思えますよね。
でも、お客さんにとって大事なのは、私が何時間頑張ったかではありません。
必要な写真が撮れているか。
伝わる文章になっているか。
売れるために必要な前提が整っているか。
見られるのは、そこです。
つまり、長く働くことそのものには、それほど価値がありません。
良い判断ができる状態を、どれだけ保てたかの方が大事なんですね。
休憩を入れると作業時間は少し減ります。
でも、その代わりに判断のやり直しや、雑になった仕事の修正を減らせるなら、結果的には早く終わります。
休憩は、集中が切れてからでは少し遅い
では、いつ休めばいいのか。
私は、完全に集中できなくなってからではなく、少し質が落ち始めた時を区切りにしています。
たとえば、次のような状態です。
- 同じ場所を何度も読み直している
- 関係のない画面を開きたくなる
- 小さなことでイライラし始める
- 判断を先送りしたくなる
- 作業はしているのに、進んでいる実感がない
これは、集中力がゼロになった合図ではありません。
そろそろ小さく区切った方がいいという合図です。
この段階で数分離れると、比較的すぐ戻れます。
ところが、何も考えられないところまで粘ると、5分では戻れません。
休憩は、倒れてから救急車を呼ぶような使い方ではなく、定期的な点検に近いんですね。
休憩中に別の情報を入れすぎない
短い休憩を取る時に、少し注意したいことがあります。
休憩だからといって、スマホでSNSやニュースを見ると、脳には新しい情報が入ってきます。
身体は椅子から離れていても、頭の中は別の処理を始めています。
すると、元の仕事へ戻る時に、今度はSNSやニュースの内容を頭から切り離さなければいけません。
なので、私が考える短い休憩は、別の刺激を楽しむ時間というより、今の仕事からいったん離れる時間です。
立ち上がる。
少し歩く。
水やコーヒーを入れる。
遠くを見る。
肩や腰を軽く動かす。
このくらいで十分です。
好きなことをしてはいけないという話ではありません。
ただ、5分後に同じ仕事へ戻りたいなら、頭を別の世界へ深く連れていかない方が戻りやすいと思います。
5分休憩より、戻り方を決めておく
休憩時間を5分と決めても、そのまま戻れなくなることがあります。
休むことよりも、戻るきっかけが決まっていないからです。
なので、休憩へ入る前に、再開する場所を残しておきます。
たとえば文章なら、「次はこの具体例を書く」とメモしてから離れます。
写真編集なら、次に確認する写真へ印を付けておきます。
資料作成なら、次に直すページを開いたままにします。
こうしておくと、戻った時に「何をしていたんだっけ」と考えなくて済みます。
休憩から戻れない原因は、意志が弱いからではなく、再開地点が見えなくなっているからかもしれません。
時間ではなく、仕事の区切りで休む方法もある
アラームを使って、一定時間ごとに休む方法は分かりやすいです。
ただ、時間だけで区切ると、せっかく集中している途中で止めることになる場合もあります。
なので私は、時間と仕事の区切りを組み合わせて考えます。
30分ほど作業したら、今の小さなタスクが終わるところまで進めて休む。
反対に、短時間でも明らかに判断が鈍ってきたら、予定より早く休む。
機械的に毎回同じ時間で止めるというより、集中力を使い切らないための目安として時間を使うということです。
前回、大きな仕事を15〜30分程度の小さなタスクへ分ける話をしました。
その小さなタスクを一つ終えたところを、休憩の合図にすると自然です。
撮影では、休んだ後に見えるものが変わる
撮影や写真編集では、同じものを長く見続けることがあります。
同じ商品を何時間も見ながら、光を少し変え、位置を少し変え、何度も撮り直す。
すると、だんだんその状態に目が慣れてきます。
最初なら気づいた違和感にも、気づきにくくなってしまうんですね。
写真の選定や色調整も同じです。
長く続けるほど、自分が今どこまで調整したのか分からなくなることがあります。
そんな時に、一度席を離れて戻ってくると、「ちょっと明るくしすぎたな」と、急に分かることがあります。
休んだから技術が上がったわけではありません。
一度距離を置いたことで、慣れて見えなくなっていたものが、また見えるようになったんです。
写真家は、目に見えない魅力を写真として実体化する仕事です。
でも、その前に自分の目が疲れていたら、魅力を見つける判断そのものが鈍ってしまいます。
だから休憩も、撮影の外にあるものではなく、良い判断をするための工程の一つなんですね。
実際にやってみて
私は、昔から休むのがあまり上手ではありません。
集中すると、そのまま何時間も続けてしまいます。
終わるまでやった方が早いと思っているからです。
ところが実際には、後半ほど同じ場所を直したり戻したりして、時間を使っていることがあります。
それなら、途中で数分離れた方が、結果的には早かったんですよね。
今は、疲れ切ってから休むのではなく、小さな仕事が一つ終わったところで席を立つようにしています。
コーヒーを入れたり、少し身体を動かしたりして、次にやることを確認してから戻ります。
休憩を入れたからといって、毎回劇的に仕事が速くなるわけではありません。
でも、判断が崩れた状態で粘る時間は減りました。
休むことに罪悪感があるなら、「何もしない時間」と考えない方がいいと思います。
良い状態で次の仕事へ入るための準備時間です。
まずは今日、小さなタスクを一つ終えたところで、スマホを見ずに5分だけ席を離れてみてください。
そして戻った時に、さっきより判断しやすくなっているかを確認してみてください。
それでは!
よくある質問
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休憩を挟むと、せっかくの集中が途切れませんか?
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深く集中できている時に、必ず時間どおり中断する必要はありません。小さな作業の区切りや、判断の質が落ち始めた時を休憩の合図にすると自然です。休憩前に次の作業を一行残しておくと、戻りやすくなります。
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休憩中は何をすればいいですか?
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立つ、歩く、水を飲む、遠くを見る、軽く身体を動かすなど、今の仕事から視線と身体を一度離せることがおすすめです。短い休憩では、SNSやニュースなど新しい情報を大量に入れない方が、元の仕事へ戻りやすくなります。
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忙しい時ほど休憩を後回しにしてしまいます。どうすればいいですか?
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時間だけで休憩を管理するのではなく、「この小さなタスクが終わったら席を立つ」と仕事の区切りに結びつけると続けやすくなります。自分の判断だけでは忘れる場合は、アラームを補助として使ってください。
P.S.
撮影の合間に飲むコーヒーは、ただ休んでいるだけに見えます。でも、その時間に目の慣れが少し戻り、次のカットで直すべきところが見えてくることがあります。外から見ると何もしていない時間でも、その後の判断を整えているなら、十分に仕事の一部なんですよね。
