どうも、岩崎です。
毎日忙しく働いているのに、なぜか成果が出ないと感じることはありませんか?
「やることが多すぎて、一日があっという間に終わる」「頑張っているのに、なぜか結果につながらない」
こんな悩みを抱えているなら、一度「脳の仕組み」に目を向けてみるといいかもしれません。
実は、脳はマルチタスクが苦手です。
今回は、「なぜマルチタスクが効率を下げるのか?」そして、「脳の仕組みを活かして生産性を高める方法」について話していきます。

マルチタスクは脳にとって負担が大きい
マルチタスクが効率を下げることは、さまざまな研究で明らかになっています。
たとえば、スタンフォード大学の研究では、マルチタスクを頻繁に行う人は、情報の整理や注意の切り替えが苦手になり、集中力が低下することがわかっています(Ophir et al., 2009)。
また、ミシガン大学の研究によると、タスクを切り替えるたびに脳は「切り替えコスト」を支払っており、これによって作業効率が40%も低下する可能性があると言われています(Rubinstein et al., 2001)。
簡単に言うと、
- Aの仕事をしている途中でBの仕事に手を出すと、脳はそのたびに「今どこまでやったっけ?」と考え直す必要がある
- この「切り替え」の時間が積み重なることで、実際の作業効率が落ちるということです。
つまり、マルチタスクをしているつもりでも、実際には時間をムダにしている可能性が高いんです。
シングルタスクが生産性を高める理由
逆に、シングルタスクに集中すると、脳のエネルギーを無駄に消費せず、効率よく作業を進めることができます。
ハーバード大学の研究では、「一つのことに集中できる環境を整えるだけで、パフォーマンスが最大で500%向上する可能性がある」と示されています(McKinney, 2017)。
また、カーネギーメロン大学の研究では、スマホの通知があるだけで、認知能力が大幅に低下することが分かっています(Ward et al., 2017)。
つまり、
- 仕事に集中する時間を確保するだけで、作業効率は大幅に向上する
- 無駄な通知や環境を整えることで、脳のリソースを最大限活用できる
ということになります。
生産性を高めるための実践
シングルタスクを意識することで、脳のパフォーマンスを最大限に引き出せます。
では、具体的にどんなことを意識するといいのか?
1. 仕事の「ブロック時間」を作る
マサチューセッツ工科大学(MIT)の研究によると、「作業を90分ごとに区切り、その間は1つのタスクに集中する」のが最も効率的だと言われています(Kahneman et al., 2011)。
たとえば、
- 9:00〜10:30はプレゼン資料作成
- 10:30〜10:45は休憩
- 10:45〜12:00はメール対応
といった具合に、作業時間をブロック化すると、集中しやすくなります。
2. 「決断疲れ」を減らす
脳には「決断できる回数」が限られています(Baumeister et al., 1998)。
たとえば、
- 朝の服装を決めるのに時間を使う
- 何から手をつけるか迷う
こういった小さな決断が積み重なると、脳のエネルギーが消耗し、重要な判断をする頃には疲れ切ってしまいます。
そのため、
- ルーティンを決める(例:朝は必ずメールチェックから)
- 優先順位をつけておく(例:重要な仕事は午前中に)
などの工夫をすることで、決断の回数を減らし、集中力を維持できます。
3. 環境を整える
環境によって集中力は大きく変わります。
プリンストン大学の研究では、「デスクの上が散らかっていると、脳が余計な情報処理をしてしまい、集中力が低下する」と言われています(McMains & Kastner, 2011)。
たとえば、
- デスクの上を整理する
- スマホの通知を切る
- イヤホンをして周囲の雑音を遮断する
といった工夫をするだけでも、集中力が向上します。
まとめ
忙しいのに成果が出ない理由は、「脳が本来のパフォーマンスを発揮できていない」ことが原因かもしれません。
マルチタスクを避け、シングルタスクに集中することで、
- 仕事の効率が大幅にアップする
- 疲労感が減り、ミスも少なくなる
- 重要な決断をスムーズに行える
といったメリットがあります。
まずは、
- 仕事の時間をブロック化する
- 余計な決断を減らす
- 環境を整える
このどれかでもいいので、試してみるといいかもしれません。
脳の使い方を変えるだけで、今まで以上にスムーズに仕事が進むようになります。
ぜひ、できることから試してみてください。
参考
Multitasking: Switching costs
マルチタスクの隠れたコストについての研究によると、複数の作業を同時に行うと生産性が低下し、リスクが増大することが明らかになった。特に、複雑なタスクを切り替える際には脳に負荷がかかり、時間のロスが発生する。研究では、タスクを切り替えるたびに処理時間が長くなり、特に慣れていないタスクへ移行する際に時間のロスが大きくなることが示されている。さらに、ほんの数秒の遅れが事故につながる可能性も指摘されており、運転中の携帯電話使用の危険性などが例として挙げられている。
https://www.apa.org/topics/research/multitasking?utm_source=chatgpt.com
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