なぜコンサルタントが増え続けるのか?肩書きインフレ時代に求められる本当の実力

どうも岩崎です。

最近、本屋やSNSを見ていると、あらゆる分野でコンサルタントという肩書きを見かけます。 マーケティングコンサル、ダイエットコンサル、SNSコンサル、恋愛コンサル。 もう、どこを見てもコンサルだらけです。

でも、実はこれ自体は悪いことではありません。 教える人が増えたということは、それだけ学びたい人が増えたということ。 学ぶ文化が広がっているという意味では、むしろ良い流れです。

ただ、最近感じるのは、教えることと支えることが混同されているという点です。

ノウハウではなく支える力が試される時代

独立や副業を始めたばかりの方から、コンサルを始めたいんですという相談を受けることがあります。 そのときに必ず聞くのが、誰をどんな状態に導きたいのか、という問いです。

けれど、多くの人は、自分の経験を活かしてアドバイスしたいと答えます。 もちろんそれは素晴らしい動機です。 ただ、それだけでは教える人にはなれても、支える人にはなれません。

支える力とは、相手が結果を出すまで一緒に伴走できる力のこと。 正解を教えるのではなく、迷っているときに隣で支えられる力です。

この支える力がないまま、肩書きだけ先に作ってしまうと、どうしても言葉が薄くなってしまうんですよね。

肩書きよりも経験資産の深さで伝わる時代へ

同じマーケティングコンサルでも、自分で広告を回したことのある人と、 ノウハウを本で読んだだけの人では、提案の深さがまるで違います。

クライアントはもう、肩書きでは動きません。 この人、本当にやってきた人か? この言葉に温度があるか? それを無意識に見ています。

自分の立場で言うと、コンサルという言葉は正直あまり好きではありません。 どちらかというと、設計士とか編集者の方が近い感覚です。 やっているのはアドバイスではなく、デザインだからです。

クライアントの目的地を一緒に描いて、そこに向かう道筋をデザインする。 つまり、支える力とはデザイン力のことなんです。

実力とは、知識ではなく継続の温度

ノウハウは一瞬で学べます。 でも、実力は時間でしか育ちません。

結果を出した数よりも、見届けた数。 それが信頼残高になります。

肩書きの数よりも、どれだけの人に伴走してきたか。 そこに、その人の本当の価値が表れる時代になっています。

AIが発達して、ノウハウは簡単に手に入るようになりました。 でも、人の気持ちやタイミングに合わせて支えることは、AIにはできません。

これからの時代に求められるコンサルタントは、教える人ではなく、支える人。 答えを与えるのではなく、答えを一緒に探せる人です。

ではまた。

P.S.
以前サポートしていた方から、数年ぶりに連絡がありました。 ようやくあのときの意味が分かりましたと一言。 成果報告ももちろん嬉しいですが、こういう気づきの連絡こそが本当にうれしいです。 結果よりも、そこに至るまでの時間に価値がある。そう思える仕事です。


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いわさきじゅん

1998年に広告制作会社で写真が始まり、アートイベント会社の広報として活動していました。まだあまりウェブマーケティングが普及していない2006年からSEO(検索エンジン対策)・リスティング広告(PPC広告)・LPO(ホームページ対策)・コピーライティングなど、サポートをしています。