この記事の結論
- ストーリー単体ではなく、その上流のコアブランドと、下流のコアメッセージまで一続きの構造にしておくと、発信が揺れにくくなる。
- コアブランド(自分の価値の源泉)→ コアストーリー(共感を生む物語)→ コアメッセージ(商品の必要性を伝える言葉)の順に固めると、どの媒体でも軸が通る。
- この三つを決めておくと、LPやブログ、メルマガ、講座などは「どう言うか」を整える作業が中心になり、毎回ゼロから悩まずにすむ。
どうも岩崎です。
ここまで、ストーリーの読みやすさ、没頭と臨場感、直感と論理、記憶の構造、ピークとエンド、そしてパーツごとのストーリーの話をしてきました。今日はこのシリーズのまとめとして、ストーリーをもっと上流から見た時の構造について整理してみます。
結論から言うと、ストーリーの前にはコアブランドがあり、ストーリーの後ろにはコアメッセージがあります。この三つが一本の線でつながっていると、どの媒体で発信しても「この人は何を大事にしているのか」が伝わりやすくなります。

コアブランド コアストーリー コアメッセージという三つの層
まず、用語の整理からいきます。ここでは、ざっくりこんなイメージで使います。
- コアブランド→自分は何のために、誰に、どんな価値を渡したいのかという「在り方」と「価値観」と「得意領域」のセット。
- コアストーリー→そのコアブランドが生まれた背景を、人が共感できる物語としてまとめたもの。
- コアメッセージ→コアブランドとコアストーリーを踏まえて「だからこの商品やサービスが必要です」と伝えるための軸となる一言。
コアブランドが土台で、コアストーリーがその土台を人に伝える橋渡しで、コアメッセージが具体的な商品に接続する部分、というイメージです。
この三つがバラバラだと、プロフィールでは良いことを言っているのに、商品ページでは急に別人みたいな語り口になったり、メルマガでは熱いことを話しているのに、実際のサービスの案内になるとトーンが変わったりします。読み手からすると「言っていることはそれぞれ悪くないけど、全体としてよく分からない」という状態です。
写真家の例で三つの層を見てみる
分かりやすくするために、写真を例にしてみます。
例えば、ある写真家のコアブランドが「人と人の関係性がにじむ瞬間を写す写真家」だとします。
この人のコアストーリーは、こんな流れかもしれません。
- 昔は、とにかくきれいな構図や光ばかりを追いかけていた。
- ある時、ピントも甘くて構図もイマイチな一枚が、家族にとって一番大事な写真になった体験があった。
- その時に「写真の価値は、技術だけでなく、そこに写っている関係性や空気感なんだ」と腹落ちした。
- それ以来、被写体同士の距離感や会話の気配を大事にしながら撮るようになった。
この物語があると、「関係性がにじむ瞬間を写す写真家」というコアブランドに厚みが出ます。単にキャッチコピーとして良さそうだから言っているのではなく、そこに至るまでの体験があると感じてもらえるからです。
ここから、コアメッセージは例えば「一枚の写真で、家族の会話が少しだけ増えるような撮影をします」のように、サービスにつながる一言に落とせます。この一言が決まっていると、LPの冒頭でも、メルマガでも、対面の説明でも、何度でも同じ軸で話せるようになります。
コピーライティングの大原則と三つの層
コピーライティングの大きな流れとして、私はいつも次の三段階で考えています。
- 誰に言うか。
- 何を言うか。
- どう言うか。
このうち、コアブランドとコアストーリーは「誰に言うか」と「何を言うか」の部分に強く関わります。コアブランドで、自分がどんな人に、どんな立場から話しているのかが決まる。コアストーリーで、なぜそのテーマについて話す権利があるのか、その背景が伝わる。
コアメッセージは「何を言うか」の中心です。たくさん言いたいことがあったとしても、最終的に「一番伝えたいことは何か」を一言に絞ったものです。
その上で、ストーリーや構成の工夫、見出しの付け方、言い回しなどが「どう言うか」にあたります。ここはテンプレートやAIの力も借りやすい領域ですが、上流の三つが曖昧なままだと、どんなに表現を工夫してもどこか薄くなってしまいます。
三つの層がそろうと、発信がかなり楽になる
コアブランド、コアストーリー、コアメッセージ。この三つを一度しっかり作っておくと、その後の発信がかなり楽になります。
例えば、ブログを書く時も「今日はコアストーリーのこの部分を切り出して書こう」とか「今日はコアメッセージのこの一部を、別の角度から説明してみよう」と決めるだけで、テーマに困りにくくなります。
メルマガも、毎回新しいネタを無理に探さなくても、コアストーリーの別の場面を少しずつ深掘りしていくだけで、自然と一貫性のある発信になります。読み手からすると「この人はいつも同じ軸で話しているな」と感じてもらえるので、安心して付き合いやすくなります。
AIを使うにしても、この三つをきちんと文章にしておいて、それをベースとして読み込ませておくと、提案される文章のブレ幅がかなり減ります。表現の候補を増やすための道具としてAIを使えるようになるので、主導権を渡しすぎずに済む感覚です。
ではまた。
P.S.
私自身は昔、発信するたびに別人格を量産していました。ある日は真面目な人、ある日は勢いだけの人、また別の日は妙にスピリチュアル寄りな人、という具合です。
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