この記事の要点
- 「よかったです」だけでは、来店前と来店後の変化が分からないため、見込み客が自分ごとにしにくくなります。
- お客様の声では「来る前の悩み」「他と迷った理由」「利用後の具体的な変化」まで聞くことが大切です。
- 実際のお客さんが使った言葉は、同じ悩みを持つ見込み客へ届くキャッチコピーの材料にもなります。
どうも岩崎です。
以前、あるお店の方から「うちのビフォーアフター写真、なんか反応がないんですよね」と相談されたことがあります。
見せてもらったら、原因はすぐ分かりました。
ビフォーは、薄暗い店内でスマホで撮った写真。アフターは、晴れた日の窓際でかなりきれいに撮った写真だったんですね。
撮った側からすると、気持ちはめちゃくちゃ分かります。せっかく仕上がりが良くなったんだから、アフターはできるだけきれいに見せたい。
でも見る側からすると、これだと何が変わったのか判断できないんです。
施術で良くなったのか。光が良くなっただけなのか。カメラの角度が違うからそう見えるのか。比較する条件が変わりすぎているので、差そのものを信用できなくなるんですね。
すると、「まあ撮り方でしょ」で終わります。
良く見せようとしたのに、逆に信用が下がってしまう。これ、結構もったいないです。
ビフォーアフターは「変化以外」を揃える
なのでビフォーアフターを撮る時は、できるだけ条件を揃えます。
同じ場所。同じカメラの高さ。同じ距離。同じ向き。同じような光。
変えていいのは、見せたい変化だけです。
他の条件を固定しておけば、「ここだけが変わったんだ」と見る側が判断できます。
だからビフォーアフターって、派手に見せるほど強くなるわけじゃないんですよね。
むしろ盛らない方が、差そのものは強く見えることがあります。
で、今日の本題です。
お客様の声も、これとまったく同じ構造になっています。
「よかったです!」だけでは、アフターしか分からない
よくあるお客様の声が、これです。
「とてもよかったです!また来ます!」
もちろん、もらった側としてはめちゃくちゃうれしいです。
ただ、集客の材料として考えると、これだけでは弱いんですね。
なぜかというと、アフターしか分からないからです。
その人が来る前に何で困っていたのか。どれくらい困っていたのか。何を試してダメだったのか。他のお店と迷ったのか。
そのビフォーがないので、「どれくらい変わったのか」が読み手に伝わりません。
見込み客が知りたいのは、「この人は満足したんだな」ということだけじゃないんですよ。
「自分と同じようなことで困っていた人が、ここへ行ったらどう変わったのか」です。
強いお客様の声には「ビフォー」がある
例えば、こんな声だったらどうでしょう。
「3年間ずっと同じことで悩んでいて、他のお店を2軒まわっても解決しませんでした。正直ここも半信半疑だったんですが、最初のカウンセリングで原因を説明してもらった時に、今までのお店と違うと思いました。今では朝の準備が10分くらい短くなっています」
長いですよね。
でも、こっちの方が圧倒的に情報があります。
3年間悩んでいた。他でも解決しなかった。最初は疑っていた。そして今は朝の準備が10分短くなった。
ここまであると、同じ悩みを抱えている人は「これ、自分と同じかも」と読み始めます。
ただ褒められているのではなく、問題から変化までの流れが見えるんですね。
数より先に「中身」を見る
お客様の声は、もちろん数が多い方が安心材料になります。
でも、短い絶賛を20個並べたページと、悩みから変化まで具体的に分かる声が数件あるページなら、後者の方が内容を読み込まれることもあります。
なので私は、数を集めることと同時に、1件あたりの情報量もかなり大事だと思っています。
「最高でした!」が100個あっても、自分に当てはまるかどうかは分かりません。
でも、「40代になって○○で悩んでいました」と書いてあれば、同じ40代の人は急に読みます。
人は、自分と似た状況を見つけると、そこから先を自分の未来として想像しやすくなるんですね。
ストーリーがあると、自分の未来を想像しやすい
お客様の声が強い理由の一つは、単なる評価ではなく、体験の流れを見せられることです。
困っていた。
迷っていた。
何かをきっかけに申し込んだ。
実際に体験した。
その結果、生活や気持ちが変わった。
この流れがあると、読み手は「もし自分がここへ行ったら」と想像できます。
商品説明では「できます」とこちら側が言いますが、お客様の声では「実際にこうなりました」と利用した人が言ってくれます。
以前お話ししたNot Believe、信じてもらうための証拠として、お客様の声が強い理由はここにもあります。
お客様の言葉は、そのままコピーの材料になる
しかも、お客様の声にはもう一つ大きな使い道があります。
お客さんが実際に使った言葉を、そのまま文章へ使えることです。
例えばこちらが「毎朝のお手入れ時間を短縮できます」と考えていたとします。
でも実際のお客さんは、「朝、鏡を見るたびに憂鬱だった」と言うかもしれない。
だったら、同じことで悩んでいる人には、後者の方がずっと具体的ですよね。
売り手側はどうしても業界の言葉を使います。
でも見込み客が頭の中で使っているのは、もっと生活に近い言葉です。
その言葉を一番たくさん持っているのが、実際のお客さんなんです。
「え、そこが良かったの?」はかなり重要
私が面白いと思うのは、自分では強みだと思っていなかったところを、お客さんが褒めることです。
「説明が分かりやすかった」
「返信がすぐ来たので安心した」
「撮影前に話をじっくり聞いてくれたのが良かった」
提供している側からすると、「そこ?」と思うことがあります。
でもお客さんがそこに価値を感じたのなら、同じことを気にしている見込み客もいる可能性があります。
なので、お客様アンケートだけではなく、普段の会話で言われた言葉もメモしておくといいです。
自分で一生懸命ウリを考えるより、お客さんがすでに答えを教えてくれていることって結構あります。
絶賛だけを並べると、逆に疑われることもある
反対に、「最高でした」「絶対おすすめです」「人生が変わりました」という声だけがずらっと並んでいるページは、少し注意が必要です。
もちろん本当にそう言ってもらったのなら掲載して構いません。
ただ、それしかないと「良い声だけ選んでいるんでしょ」と思われる可能性があります。
ここでも、ビフォーアフターの写真と同じことが起きます。
良く見せようとするほど、比較する材料を消してしまうことがあるんですね。
最初は半信半疑だった。ここが不安だった。正直値段で迷った。
こういう部分も含まれている方が、むしろ人間らしく見えます。
完璧な絶賛だけではなく、「なぜ迷ったのか」まで残しておくと、同じところで迷っている人への答えにもなります。
お客様の声で聞きたい5つの質問
では、具体的に何を聞けばいいのか。
私は少なくとも、このあたりを聞いておくと使いやすいと思います。
- 利用する前は、何に困っていましたか?
- その問題は、どれくらい前からありましたか?
- 申し込む前に、不安だったことや迷ったことはありましたか?
- 実際に利用して、一番印象に残ったことは何ですか?
- 利用する前と比べて、今は何が変わりましたか?
この5つが揃うと、かなり自然に「悩み→迷い→体験→変化」という流れができます。
わざわざ作文してもらう必要もありません。
質問に答えてもらって、それを読みやすい順番に並べれば十分です。
すでにもらった声に、あと2問だけ足してみる
今日から新しくお客様の声を100件集めましょう、という話ではありません。
まず、すでにもらっている声を一つ見てみてください。
例えば「とても良かったです。またお願いします」という声があったとします。
その方に追加で、
「来る前は、何に困っていましたか?」
「申し込む時に、他と迷ったり不安だったりしたことはありましたか?」
この2つだけ聞いてみる。
これだけでも、今までアフターしかなかった声にビフォーが加わります。
もし話すのが得意なお客さんなら、短いインタビューにしてしまうのもいいですね。
新しいものをゼロから集めるより、今ある声を少し掘り下げる方が早いこともあります。
お客様の声は「褒めてもらう場所」ではない
私は、お客様の声って、自分を褒めてもらうためのページではないと思っています。
これから買う人が、自分の未来を判断するためのページです。
だから「すごく良かったです」だけではなく、どんな人が、何に悩み、何を心配して、それがどう変わったのかを残しておく。
ここまで分かれば、読み手も「自分の場合はどうだろう」と考えられます。
ビフォーアフター写真も同じですよね。
アフターを派手に見せることより、ビフォーからどれだけ変わったのかを正しく見せる。
お客様の声も、「褒められた量」より「変化が伝わるか」を一度見直してみてください。
それでは!
よくある質問
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短いお客様の声は掲載しない方がいいですか?
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短い声にも「多くの人が満足している」という安心材料としての役割があります。ただ、購入や予約を迷っている人に具体的な変化を伝えるには、来店前の悩みや利用後の変化まで分かる詳しい声も一緒に用意すると効果的です。
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お客様の声は何件くらい集めればいいですか?
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業種や客単価によって変わるため、一律の正解はありません。まずは数件でも、悩みや迷い、利用後の具体的な変化まで分かる内容を作ることを優先し、その後も継続して増やしていくとよいです。
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お客様の声を文章として整えても大丈夫ですか?
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読みやすくするために順番や表記を整える程度なら問題ありません。ただし、本人が言っていない内容を足したり、意味を変えたりするのは避けます。できれば掲載前に本人へ確認してもらい、その人が実際に使った言葉をなるべく残すと自然です。
P.S.
ビフォーアフター写真を撮るなら、床に立ち位置の目印をつけておくとかなり安定します。撮る人と撮られる人、両方の位置が毎回同じなら、距離や角度の差が出にくくなります。
さらに、できれば撮る場所や光の条件も揃えてください。自然光を使うなら時間帯によって明るさや向きが変わるので、同じような時間に撮れると比較しやすくなります。
大事なのは、アフターをできるだけ良く見せることではありません。変化した部分以外を、できるだけ変えないことです。
その方が「本当にここが変わったんだ」と伝わります。写真でもお客様の声でも、派手にするより比較できる状態を作る方が信用につながるんですよね。
