この記事の結論
- ここで言う「教育」とは、ノウハウを教えることではなく、「誰に・どんな前提と視点を渡すか」をそろえるプロセスであり、その器が教育動画だという話です。
- 教育動画の役割は、相手の現状のモヤモヤと、これから歩む道筋を一つのストーリーで結び、「自分ごと」として受け取ってもらうことで、売り込み前に土台を整えることです。
- オプトインLPとステップメールは、その教育動画に連れていく予告編と余韻に徹した方が、ファネル全体の一貫性が保たれ、制作も改善もシンプルになる、という整理です。
どうも岩崎です。
このシリーズでは「教育動画」という言葉を何度も使っていますが、そもそもここで言っている教育とは何なのか。学校の授業みたいに知識を詰め込むことではないですし、講座のダイジェストを見せることでもありません。
一言で言うと、私が考える教育とは、相手の中にあるバラバラな情報や感情を整えて、「自分は今どこにいて、どこに向かいたいのか」「そのために何がボトルネックなのか」を一緒に整理するプロセスです。そのプロセスを、動画という器の中にぎゅっとまとめたものを、ここでは教育動画と呼んでいます。
売り込みの前に、土台となる前提と視点をそろえる。これがこの文脈での「教育」のイメージです。

ここで言う「教育」とは何か
もう少し分解しておきます。スモールビジネスの現場で必要な教育は、学校のように知識を増やすことではなく、次のようなことを一緒に確認していく作業だと思っています。
- 今のやり方のどこがしんどいのかを、言葉にしてもらうこと。
- そのしんどさの裏にある「思い込み」や「前提」に気づいてもらうこと。
- 別の見方や道筋があると知って、「そこに進みたいかどうか」を自分で選んでもらうこと。
例えば、ランディングページや広告の相談を受けていると、「とにかくアクセスが増えれば何とかなる」「とにかくデザインを派手にすれば印象に残る」といった前提で走っているケースが多いです。でも、本当に整えたいのは、誰に何を約束するページなのか、その人にとってどんな変化が起きるのか、という部分ですよね。
この「前提のすり合わせ」と「視点のアップデート」をまとめてやる器が、教育動画です。やたら細かいテクニックを話すのではなく、相手の頭の中にある地図を少し書き換えて、「あ、自分が進みたいのはこっち側だな」と気づいてもらうこと。その意味での教育です。
だからこそ、教育動画は単なるミニセミナーではなく、あなたのビジネス全体の世界観を圧縮したメインビジュアルのような存在になります。
教育動画に入れておきたい「7つの要素」
そのうえで、教育動画という器の中に、何を入れていくか。私が必ずチェックしている要素を改めて整理すると、だいたいこのあたりです。
- フック(最初の数十秒で「これは自分の話かも」と感じてもらう導入)
- ペルソナ(誰に向けた話なのかを、できるだけ具体的に示す)
- 痛みとモヤモヤ(今のやり方で何がしんどいのかを代弁してあげる)
- 常識のズレ(みんなが信じている前提のどこがズレているかを示す)
- 解決策の全体像(フレームやステップをざっくり見せる)
- 理想の未来(そのフレームを通った先にどんな世界が待っているか)
- 自分たちが並走できる範囲とスタンス(どこまで一緒にやるのか)
ここまでがきちんと一つのストーリーになっていると、視聴者の中で「今の自分の位置」「ここからの道」「一緒に歩くかどうか」の判断がしやすくなります。これが、さきほど定義した教育です。
逆に、単発のノウハウやチェックリストだけを並べても、視点そのものはあまり変わりません。覚えてもらえるし、いいねも付きますが、行動までセットで変わるかというと微妙です。
ビジュアルマーケティングで言えば、教育動画は「このブランドはこういう世界を見ているんだな」ということが一発で伝わる1本です。ここが決まると、その後のLPやバナー、写真のトーンもそろえやすくなります。
オプトインLPは「予告編」、ステップメールは「余韻」
ここまでが教育動画そのものの話です。では、オプトインLPとステップメールでやるべき教育は何かというと、話はかなりシンプルになります。
オプトインLPは、「その教育動画が自分に関係ありそうだ」と感じてもらう予告編。
ステップメールは、「その教育動画を見て、フロントエンドに進むかどうか」を静かに考えてもらう余韻。
LPの役割は、動画の中身を先回りして全部説明することではありません。誰向けの話なのか、どんなモヤモヤを扱うのか、見終わったときにどんな状態になれそうなのか。この3つが伝われば十分です。
ステップメールも同じで、新しいテーマを次々に足していく必要はありません。むしろ、教育動画の中で話した視点を、少しずつ角度を変えて当て直す役割だと考えた方が、読み手にとっても分かりやすいです。
つまり、教育の本丸はあくまで動画。その前後で、LPとメールが「予告」と「余韻」としてサポートしているイメージです。
よくあるズレ方と、「教育」の観点からの直し方
実際の現場では、この教育の定義があいまいなままパーツを作るので、次のようなズレが起きがちです。
- LPで「商品の良さ」を一生懸命説明してしまい、前提や視点の話がほとんど無い。
- ステップメールで、教育動画とは別のノウハウや雑談をやりすぎて、軸がぼやける。
- 教育動画の中身が「ただの講義」になっていて、視点が変わらない。
こういうときは、各パーツを見直すときに、こんな問いを投げてみると整理しやすいです。
- このコンテンツで、相手のどんな前提をそろえたいのか。
- この動画を見終わったときに、何が分かるようになっていてほしいのか。
- 視点がどう変われば、フロントエンドの案内が自然に聞ける状態になるのか。
ここが言語化できていれば、「これは教育の話」「これはただの情報提供」「これは完全に雑談」と自分で判断できるようになってきます。あとは、教育動画に集約すべきものをまとめて、LPとメールはそれをサポートする役割に絞るだけです。
今日やるなら、「自分にとっての教育の定義」を一行にする
最後に、今日できるシンプルな宿題を一つだけ。
あなたのビジネスにとって、「教育とは何か」を一行で書いてみてください。
例えば、
- 自分のサービスが必要な人に、「今のままではもったいない理由」を一緒に整理すること。
- 写真やビジュアルの力で、相手の自己評価と見せ方のギャップに気づいてもらうこと。
- やみくもな集客から、「ちゃんとレジに人を連れていく流れ」に切り替えるきっかけを渡すこと。
この一行が決まると、教育動画の企画もぐっとやりやすくなりますし、LPやステップメールで何を話して何を話さないかの線引きも、かなりクリアになります。
明日は、この教育動画を前提にして、「広告クリエイティブは教育動画の一コマを切り出すくらいでちょうどいい」という話をしていきます。
ではまた。
P.S.
教育の定義を偉そうに語っていますが、昔の私は「教育=とにかく情報を詰め込むこと」だと思っていた時期がありました。スライド枚数だけやたら多いのに、見終わった人に「で、結局どうすればいいんですかね」と言われたときのあの気まずさ。今は逆に、「今日これだけ分かれば十分です」と自分でハードルを下げてから話すようにしています。その方が不思議と、相手の行動は早くなります。
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