この記事の要点
- 認知症には、もの忘れより先に別の症状が目立つタイプがあります。
- レビー小体型は、幻視や意識の波、体の動きの違和感が出やすいです。
- 前頭側頭型は、性格の変化や言動の変化、同じ行動への強いこだわりが目立ちやすいです。
どうも岩崎です。
認知症というと、まず「もの忘れ」を思い浮かべる方が多いと思います。
たしかにそれは多いんですが、実は認知症って、それだけじゃないんですよね。
もの忘れが目立つ前に、別の形で違和感が出てくるタイプもあります。
今日はその中でも、レビー小体型認知症と前頭側頭型認知症の話をします。
どちらも、アルツハイマー型とは少し見え方が違うので、知っておくとかなり役に立つと思うわけです。
認知症なのに、もの忘れが目立たないことがあります
ここって意外と知られていないんですが、認知症イコールもの忘れ、ではないんですよね。
もちろん記憶の問題が出ることはあります。でも最初に目立つのが、記憶以外のこともあるんです。
たとえば、見えないものが見えるとか、急に人が変わったみたいになるとか、言葉の感じがおかしくなるとか。その違和感の出方が、アルツハイマー型とは少し違うわけです。
なので、「まだ記憶はしっかりしているから大丈夫」とは言い切れないんですよね。
レビー小体型は、目と体に違和感が出やすいです
まずレビー小体型認知症ですが、これはざっくり言うと、幻視と動きの違和感が出やすいタイプです。
脳の中にレビー小体という異常なたんぱく質がたまることで起こると言われています。
特徴的なのは、もの忘れより先に、「あれ、見え方がおかしいな」とか、「なんか体の動きが変だな」というサインが出やすいことなんですよね。
ここがかなり独特です。
誰もいないのに見える。これがかなり特徴的です
レビー小体型でよく言われるのが、かなりリアルな幻視です。
そこに子どもが座っている、とか、壁に虫がいる、とか、そういうふうに具体的に見えることがあるんですね。
しかも、ぼんやりした感じではなくて、本人にとってはかなり本当に見えている感じなんです。
なので、周囲からすると驚きますよね。でも本人にとっては冗談でも大げさでもなく、見えているわけです。
この「見えないものが見える」というのは、かなり大きなサインです。
頭の冴え方に波があるのも、かなり特徴です
もう一つ、レビー小体型でよく言われるのが、状態の波です。
さっきまで普通に話していたのに、急にぼーっとする。会話の反応が急に鈍くなる。逆に、またしばらくすると普通に戻る。
こういう頭の冴え具合の波が出やすいんですよね。
なので、日によって違う、時間によって違う、という印象が強い時は、このタイプを疑うヒントになることがあります。
手足の震えや動きの硬さが出ることもあります
さらに、レビー小体型では体の症状も出ることがあります。
手足が震えるとか、動きが遅くなるとか、体が硬くなるとか、そのへんですね。パーキンソン症状に近いものが出ることがあるんです。
なので、記憶だけじゃなくて、目と体も含めて違和感が出るタイプ、と見るとわかりやすいと思います。
前頭側頭型は、性格や言動の変化が前に出やすいです
次に前頭側頭型認知症です。
これは、脳の前の方と横の方、つまり前頭葉と側頭葉が縮んでいくことで起こるタイプです。
このタイプで目立ちやすいのは、もの忘れよりも、性格や言動の変化なんですよね。
だから周囲は、最初は認知症というより、「性格が変わった」と感じることが多いです。
性格が悪くなったのではなく、脳のブレーキが壊れている感じです
前頭側頭型でよく言われるのが、社会的なブレーキが弱くなることです。
怒りっぽくなる。順番待ちができなくなる。急に失礼なことを言う。おかしな行動を止められない。そういう変化が出ることがあります。
これ、性格が悪くなったというより、脳の抑える力が落ちている感じなんですよね。
だから本人を責めても解決しないことが多いわけです。
同じ行動への強いこだわりも出やすいです
それから前頭側頭型では、決まった行動への強い執着が出ることがあります。
毎日まったく同じ時間に、同じ道を通る。同じ順番じゃないと気が済まない。食べるものが極端に固定される。そういう感じですね。
周りから見ると、なんでそこまで、と思うんですが、本人の中ではかなり強いこだわりになっているわけです。
ここも、アルツハイマー型の「忘れる」とは少し違う見え方ですよね。
言葉の変化として出ることもあります
前頭側頭型では、言葉の問題として出ることもあります。
言葉が出てこない、意味がわかりにくくなる、会話が少しずつ噛み合わなくなる。こういう形ですね。
なので、単に忘れているというより、言葉や性格のほうに違和感が先に出ることがあるんです。
この二つに共通するのは、最初に気づきにくいことです
レビー小体型と前頭側頭型に共通しているのは、最初に「もの忘れ」が前面に出ないことがある、ということです。
だから周囲からすると、「病気」というより、「最近ちょっと変わった」「なんかおかしい」に見えやすいんですよね。
ここが難しいところです。
写真で言えば、パッと見ではピントが合っているように見えるけど、よく見ると少しズレている感じに近いです。大きな破綻じゃないからこそ、見逃しやすいわけです。
小さな違和感を、軽く見ないことが大事です
なので、最近なんか違うな、という感覚は軽く見ない方がいいんですよね。
変なものが見えると言う。急に性格が変わったように見える。言葉の感じが前と違う。こだわりが異様に強くなった。そういう変化が続くなら、それは脳からのサインかもしれません。
もちろん、全部が全部そうとは限らないです。でも、早めに相談することで見えてくることはかなりあります。
もの忘れが目立たない認知症もあります。レビー小体型と前頭側頭型の話
認知症には、もの忘れより先に別の症状が目立つタイプがあります。
レビー小体型なら、幻視や意識の波、体の動きの違和感です。
前頭側頭型なら、性格の変化、言動の変化、同じ行動への強い執着です。
どちらも、アルツハイマー型みたいに「忘れる」が前面に出ない時期がある。だからこそ、周囲の小さな違和感に気づけるかどうかが大事なんですよね。
今週も読んでいただき、ありがとうございました。
それでは、良い1週間を。
よくある質問
-
幻視があるとレビー小体型認知症の可能性がありますか?
-
可能性の一つではあります。ただし他の原因でも起こることがあるので、幻視だけで決めつけず、早めに専門家へ相談した方が安心です。
-
急に怒りっぽくなったのは前頭側頭型認知症でしょうか?
-
それだけでは判断できません。ただ、性格の変化や社会的なブレーキの低下が続くなら、専門家に相談する価値はあります。
-
もの忘れがないなら認知症ではありませんか?
-
そうとは限りません。もの忘れが目立たない認知症もあるので、性格や見え方、言葉、行動の変化にも注意した方がいいです。
P.S.
撮影現場って、人の小さな変化に気づく仕事でもあります。表情の違い、反応の遅れ、いつもと違う空気感。そういう微妙な差を拾えるかどうかで、写真の出来も変わるんですよね。仕事で鍛えた観察力って、身近な人を守ることにもつながるのかもしれないなと思っています。
