どうも岩崎です。
昨日、資料づくりをしていたら、途中でふと別の案件のことが気になって、 5分だけと思って開いたメールから、そのまま30分消えました。 あの「5分だけ」の魔力、恐ろしいですよね。
で、戻ってきたらもう集中できない。 まるで一度切れた糸を、素手で必死に結び直しているような感覚。 あの集中が戻らない時間ほど、もったいないものはありません。

集中できないのは意志の問題ではない
人はよく「集中力が続かないのは自分の性格のせい」だと思いがちです。 でも実際は、脳の仕組み的にそうできていないだけです。
集中とは「脳の報酬系が1つの対象に固定されている状態」です。 つまり、集中が切れるのは報酬の回路が別の刺激に乗り換わる瞬間。
意志ではなく、構造の問題です。
たとえば、通知音。メール。SNS。 あれらは、脳にとって報酬の瞬間です。 ドーパミンが一瞬だけ出る仕組み。
だから、どんなに意志が強くても、切り替わる。
集中は「続けるもの」ではなく「戻すもの」
ここが一番の誤解です。 多くの人は「集中を維持する」ことに意識を向けます。 でも、維持しようとすると、脳は逆に疲れます。
本当に大事なのは、集中が切れたあと「どれだけ早く戻せるか」。 集中は“保つ力”より“戻す設計”で決まるんです。
私はこれを「リブート」と呼んでいます。一度オフになった脳を、再起動できる状態にしておく。
それが、継続できる人の共通点です。
脳が集中を取り戻すための3つの設計
- 視覚のリセット 一度、視界から情報を減らす。 机の上を片づける、タブを閉じる、画面を一回暗くする。 視覚のノイズが減ると、脳の報酬回路が再集中しやすくなります。
- 単位のリセット 時間ではなく「単位」で区切る。 例:「1ページ作る」「1枚仕上げる」。 達成感の粒度を小さくすると、ドーパミンが再点火します。
- 感情のリセット いったん距離を取る。 コーヒーを淹れる、外に出る、ノートを閉じる。 感情を切り替えると、脳は“違う視点”で再開できます。
この3つを入れるだけで、「集中できない日」は確実に減ります。 特に、クリエイティブ系の仕事や企画業では必須です。
努力とは、集中を再起動できる環境を持つこと
私はよく「努力=量」ではなく「再現性」だと言います。 その再現性の中心にあるのが、この集中の戻し方。
一時的に頑張るのは誰でもできます。 でも、切れた集中をどう戻すか。 ここに自分なりのパターンを持っている人だけが、長く成果を出します。
意志ではなく、設計。 気合ではなく、仕組み。 集中は「精神力」でなく「環境」で再現できます。
ではまた。
P.S.
ちなみに、昨日の「5分だけメール」。 結果的に、集中が切れたおかげで、途中の表現をまるごと見直せました。 集中が途切れるのは悪じゃない。 戻せる設計を持っていれば、それも戦略のうちです。
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