どうも岩崎です。
撮影で一番怖いのって「気づいたら、いつも同じ写真を撮ってること」なんですよね。
構図も、明るさも、距離感も、
無意識のうちに同じようなパターンで撮ってしまう。
これが悪いわけじゃないんです。
でも、そこに違和感を持てなくなると、
気づかないうちに思考停止に近づいてしまう。
私自身、長く撮っていると何度もこの壁にぶつかります。
たとえば「この商品、前にも撮ったし、まあこんな感じでいけるか」みたいな。
でもこれ、ほんとによくあることなんですよ。
なぜなら、人も物も、「そのまま」でいようとする力が働いているから。

慣性の法則=変わらない力
物理でいうと、これは慣性の法則。
動いている物体は、そのままの速さで動き続けようとし、
止まっている物体は、そのまま止まり続けようとする。
これ、物だけじゃなくて、人間の思考や行動にもそのまま当てはまるんですよね。
今の生活、今の仕事の進め方、今の投稿スタイル、
変えなきゃと思いながらも、なかなか変えられないのは「慣性」が働いているから。
でもそれは、悪いことじゃなくて、むしろ自然なことなんです。
変われない自分は、サボりじゃない
「現状維持してしまう自分」に対して、
「私は成長できてない」とか「もっと頑張らなきゃ」と思う人も多いんですが、
私はこう言いたいです。
それ、物理的にそうなる構造なんですよ。
つまり、変わらないのは「意志が弱いから」じゃなくて、
「変わるには外からの力が必要だから」。
放っておいたら、今の流れをそのまま続けるのが当然。
だから大事なのは、
「変化させなきゃ!」と気合いでがんばることじゃなくて、
「変わるきっかけを小さく仕込むこと」。
パターンを崩すには、きっかけの設計が必要
私は、自分の写真の慣性に気づいたら、
あえて普段使わないレンズを持って出かけることにしています。
それだけで構図が変わるし、距離感も変わる。
結果、思考も少しずつ変わってくるんです。
同じことを仕事に置き換えると、たとえば
- 会議の冒頭だけ、写真1枚から始めてみる
- 毎日の作業に「今日は5分だけ振り返り」を入れる
- デスクの位置を1メートルずらしてみる
そんな小さな変化が、
慣性に傾いた流れをほんの少しだけ曲げてくれる。
変化は「勇気」ではなく「設計」から
新しいことをやるには、エネルギーが要ります。
でも、慣性を否定しないで、ちゃんと理解して設計すれば、
「気づいたら変わってた」ってことも起きるんです。
私たちは変われないんじゃなくて、
変わらない設計のままで動いているだけ。
だからまずは、自分の動きの「流れ」を見てみてください。
変化は、勇気よりもきっかけの方が先です。
ではまた。
P.S.
最近、ずっと使ってたカメラストラップを新しいものに替えたんですが、
それだけで撮るときの姿勢が変わって、いつもより一歩前に出てしまいます。
ほんの小さな変化でも、視点って変わるもんですね。
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