ビジネス心理学

印象はピークとエンドで決まる!『ピークエンドの法則』とは?

時間
12:46

「ピークエンドの法則」とは、出来事全体の印象を決めるのは、その中の最も感情が高まった瞬間(ピーク)と最後の瞬間(エンド)だという心理効果です。私たちは、出来事の全てではなく、ピークとエンドの記憶だけでその体験を評価してしまうのです。

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ポイント

寒い冬の夜のことです。ある居酒屋に入ったお客さんがいました。外の冷たい風を避けるように暖簾をくぐり、店内に入ると、温かい雰囲気が広がっていて、すぐに気持ちもほぐれました。お客さんはカウンターに座り、熱々のお鍋やおでんを楽しみ、温かいお酒で体の芯から温まりました。

その夜もお店は混んでいて、店員さんは忙しそうに動き回っていましたが、料理はとてもおいしく、居心地も良かったので、楽しいひとときを過ごせました。

そして、そろそろ帰ろうと店を出ようとすると、店員さんが出口までお見送りに来てくれました。お会計が終わり、軽く会釈をしてドアを開けた瞬間、冷たい風が一気に吹き込んできて、再び寒さを感じました。

そのときです。「寒い中、ありがとうございました!」と笑顔で店員さんが声をかけて、手のひらに小さなホッカイロをそっと置いてくれたのです。「これ、帰り道に使ってくださいね」と。お客さんは驚きと嬉しさで思わず笑顔に。体も心も温かくなった瞬間でした。

そのホッカイロを手に、お客さんは思いました。「このお店って、本当に気が利いているなあ。ここはまた来たいな」。帰り際のほんの一瞬の出来事でしたが、その優しい心遣いが、何よりも強く印象に残ったのです。

もし、このホッカイロを最初にもらっていたとしたらどうでしょう?確かに嬉しいかもしれませんが、お店の全体的な印象をここまで高めることはなかったでしょう。やはり、この”エンド”の瞬間に手渡されたからこそ、お客さんの心に深く刻まれたのです。

このように、お店の最後の瞬間に与えられる心遣いが、全体の評価をぐっと高めるのです。これがピークエンドの法則を活かした例なんですね。

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