誰もが経験する、心に残る「ネガティブな記憶」
悲しい出来事や傷つく言葉は、いつまでも心に残り、思い出すだけで心が痛むことがあります。
一方、嬉しい出来事は、時間とともに薄れていくものです。
なぜ、私たちはネガティブな情報に過剰反応してしまうのでしょうか?
その理由は、脳の「ネガティブバイアス」と呼ばれる特性にあります。
ネガティブバイアスとは、
- ネガティブな情報に注意が向きやすく、記憶に残りやすい
- ポジティブな情報よりも、影響を受けやすい
という脳の働き方 です。
シカゴ大学の研究 では、被験者たちに「ポジティブ」「ニュートラル」「ネガティブ」な画像を見せたところ、脳が最も強く反応したのは「ネガティブな画像」 でした。
これは、私たちが太古の昔、危険から身を守るために進化してきた名残と考えられます。
ネガティブな情報に敏感になることで、危険を察知し、回避することができた のです。
しかし、現代社会において、ネガティブバイアスは私たちを苦しめることもあります。
- 過去の失敗を引きずり、自己肯定感が低くなる
- 他人の小さなミスを許せない
- 常に不安や心配を抱えてしまう
ネガティブな思考に囚われてしまうと、仕事や人間関係、そして人生全体の幸福度にも悪影響を及ぼします。
では、ネガティブバイアスに支配されないためにはどうすればよいのでしょうか?
その鍵は、以下の2つのポイントにあります。
1. 自分の思考を客観視する
ネガティブな考えが浮かんだら、それが本当に事実なのかどうか、客観的に考えてみましょう。
- 根拠はありますか?
- 別の見方はないでしょうか?
- 感情に流されていませんか?
思い込みで思考を狭めてしまわないように、冷静に分析することが大切です。
2. ポジティブな情報に意識を向ける
ネガティブな情報ばかりに目を向けていると、思考がどんどん悪い方向へ進んでしまいます。
意識的にポジティブな情報にも目を向け、感謝の気持ちを持つようにしましょう。
- 今日あった良いこと
- 自分の長所
- 感謝している人や物
小さなことでも構いません。ポジティブな情報に意識を向けることで、思考が前向きになり、心が軽くなります。
ネガティブバイアスは、私たちの脳が持つ特性の一つです。
しかし、その特性に支配される必要はありません。
上記の2つのポイントを意識することで、ネガティブな思考をコントロールし、より幸せな人生を送ることができるようになります。
今日から、自分の思考を客観視し、ポジティブな情報に意識を向けるようにしてみてください。
きっと、あなたの人生はより明るく、充実したものになるでしょう。
参考
https://psycnet.apa.org/doiLanding?doi=10.1037%2F0022-3514.75.4.887
この研究では、否定的な情報が評価により強く影響を与えることが示されました。脳に否定的な情報がより重くのしかかることが示され、この否定的なバイアスは評価カテゴリ化の段階で早くから発生することが示唆されました。これにより、否定的な情報が評価により大きな影響を与えることが示されました。
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