どうも、岩崎です。
脳科学の世界で新たな発見がありました。慶應義塾大学医学部と東京慈恵会医科大学の研究チームが、脳の謎に包まれていた「前障」という部分の形成プロセスを解明したそうです。2023年に『The Journal of Neuroscience』で発表された研究なんですが、これが仕事にも関わる話なんですよ。
何がすごいのか? それは、集中力や意識の調整に関係する脳のメカニズムが、さらに明確になったということです。

前障って何?
脳には「前障」という領域があるんですが、これが何をしているのか、長いことよく分かっていなかったんです。でも最近の研究で、前障は注意の配分や意識のコントロールをしている可能性が高いということが分かってきました。
例えば、
- 仕事中に「これに集中しよう!」と決めたときに働く部分
- 別の作業に切り替えるときにスムーズに移行できるようにする部分
- 周りの雑音を無視して、やるべきことに没頭できるようにする部分
こういう働きをするらしいんですね。つまり、仕事で「集中力が続かない」「頭が切り替わらない」と感じることがあったら、この前障がうまく機能していない可能性もあるわけです。
メンタルヘルスとも関係がある?
研究では、前障の働きが乱れると、統合失調症やてんかんなどの精神・神経系の疾患と関連があるかもしれないと言われています。つまり、前障の機能が弱まると、注意力の低下や精神的な不調につながる可能性があるということです。
仕事のパフォーマンスを上げるためには、ただ効率を求めるだけじゃなくて、脳の仕組みに合った環境を作ることも大事。例えば、
- 休憩を適切に取ることで、前障の働きをリセットする
- 余計な情報を減らして集中しやすい環境を作る
- 一度にいくつものタスクを抱えず、シングルタスクにする
こういった工夫をするだけでも、集中力が維持しやすくなるんです。
面白い発見:神経細胞の「反転移動」
今回の研究で、前障を作る神経細胞が、一度脳の表面まで移動してから、また脳の奥へ戻るという「反転移動」という現象が見つかりました。
これって、仕事でいうと「一度遠回りすることが、最適な結果を生む」みたいな話に似てるなと思うんですよね。
例えば、新しいスキルを学ぶときに、一気にマスターしようとすると覚えられないけど、一度別のことを挟んでから戻ると、意外と定着することがある。こういう学習プロセスも、脳の構造と関係しているのかもしれません。
仕事にどう活かせるのか?
脳の仕組みを理解して、それに合った働き方を取り入れることで、仕事の生産性を上げることができます。
例えば、
- 仕事の環境を整える
- 余計な情報を減らし、集中できるスペースを作る
- こまめに休憩を取って、脳をリセットする
- タスクのやり方を工夫する
- 一度にやることを減らし、シングルタスクを意識する
- 適度に仕事の内容を変えて、脳のリズムを保つ
- メンタルのケアをする
- ストレスが溜まりすぎないように、無理のないスケジュールを組む
- 自分のペースで仕事を進められるように調整する
仕事って、ただ頑張るだけでは続かないんですよね。頑張るにしても、脳の仕組みを知って、それに合ったやり方をすることで、結果的にパフォーマンスも上がるし、ストレスも減るわけです。
まとめ
今回の研究で、前障という脳の一部が、集中力や意識の調整に大きく関わっていることが分かりました。
この知識を仕事に活かすなら、環境を整えたり、タスクの進め方を工夫したりすることで、集中しやすく、ストレスが少ない働き方ができるようになるはずです。
脳の仕組みに逆らわず、うまく活用することで、より快適に、より効率的に仕事を進めることができる。こういう視点を持つだけでも、日々の働き方が変わってくると思います。
仕事の生産性を上げたいなら、まずは「脳に優しい環境」を作ることから始めてみてください。

- 将来前障を構成する神経細胞は途中にある最終目的地(将来前障が形成される場所)を一度通過して、脳の表面へと移動します。
- 神経細胞は、いったん脳の表面に達したあと、今度は移動方向を反転させ、脳の深部へと逆向きに移動します。
- 最終目的地に到着し、前障を形成します。
参考
慶應義塾大学医学部解剖学教室 東京慈恵会医科大学解剖学講座(PDF)
慶應義塾大学医学部と東京慈恵会医科大学の研究チームが、未知の脳領域「前障」の形成過程を解明しました。神経細胞が特徴的な移動をすることが発見され、これは脳の発達において重要な役割を果たす可能性があります。この研究成果は、精神・神経疾患の病態理解に新たな展望をもたらすことが期待されています。
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