どうも岩崎です。
昔から付き合いのある友人がいるんですが、 その彼、ものすごくマイペースなんですよ。 時間にルーズというより、どこか時間の流れが自分基準なタイプ。
この前も12時に駅前でと約束したんですが、案の定、彼は遅れてきました。 しかも悪びれる様子もなく、ほぼ12時でしょと笑っている。 時計を見たら12時15分。彼の中では誤差なんでしょうね。
でも次に会うとき、私は少しだけ変えてみました。 今度は11時50分ねと伝えたんです。 すると彼、なんと11時55分に到着。 遅刻魔が、ほぼ定刻。あの瞬間、私は気づいたんです。 人はきっちりの方が油断するんですよ。

12時ぴったりは、安心してしまう数字(数字 マーケティング 効果の入口)
12時と言われると、無意識に12時に着けばいいと思う。 だからギリギリまで準備して、気づけば遅れる。 一方11時50分と言われると、頭の中で計算が始まるんです。 少し早めに出ようとか、電車を1本早めようとか。
つまり、数字のズレが行動を生む。 人は、きっちりした数字よりも半端な数字で動くんです。
きれいすぎる数字は、作り物に見える — 数字 マーケティング 効果との関係
これは時間だけじゃなく、マーケティングでも同じです。 1,000円より980円、 100人中100人が満足より97人が満足。 この3の差に、実は大きな信頼の壁があるんです。
1,000円って聞くと、どこかお店が決めた価格って感じがしませんか? でも980円には、ちょっとした人の計算や戦略がある。 まるで、価格の裏に誰かの意思を感じるんです。 そこに、わずかなリアルさが生まれる。
同じように、100人中100人が満足と言われると、 そんなことある?と疑ってしまう。 でも97人が満足なら、3人は合わなかったという事実がある。 人は、欠けた部分に現実味を感じる生き物なんです。
完璧な数字よりも、ちょっとだけ崩れた数字。 そこに人は作られていない感じを受け取ります。 ブランドにとって、それこそが信頼の始まりなんです。
だいたいより、正確そうに聞こえる理由
たとえば約5,000人より4,873人。 この数字を見ただけで、ちゃんと調べている感が出ます。 実際の数は大差なくても、細かい数字の方が信頼される。 脳は具体性=信頼と判断するからです。
ビジュアルも同じ、ズレがリアルを生む
数字だけじゃなく、デザインもそう。 すべての要素をグリッドに揃えると、整ってはいるけど、どこか冷たい。 少しだけズラす、余白をゆるめる、線を均等にしない。 そのゆらぎが人間らしさをつくるんです。
完璧な構図より、ちょっと崩れた構図の方が印象に残る。 だから私は、商品撮影でもレイアウトでも、あえてズラすことがあります。 整っていないのに、なぜか心地いい。 その違和感が、ブランドの温度になるんです。
整いすぎた時代に、ズレの価値を取り戻す
今の世の中って、なんでも揃いすぎてますよね。 どのブランドも整ったロゴ、整ったフォント、整った言葉。 でも、その完璧さが逆にどこも同じに見えてしまう。 だから、人はズレや個性に惹かれるんです。
きっちり作られた正しさよりも、少し崩れた中にあるリアルな温度。 そこに人の手で作られたものという安心感が宿ります。 マーケティングでもデザインでも、完璧を求めすぎない方が、結果的に伝わるんです。
ブランドを信じる理由って、正確さや性能じゃなくて、 人間っぽさを感じられるかどうかなんですよね。 数字も、デザインも、言葉も。 その少しのズレが、あなたの魅力を感じる形に変えてくれる。
P.S.
ちなみにその友人、いまだに11時50分と聞くと焦るそうです。 12時は間に合わないけど、11時50分はなぜか間に合う。 人って、数字に行動を支配されてるんですよね。 だから私は、広告でもデザインでもきっちりを疑うようにしています。 少しズレたくらいが、ちょうどいい。 そのズレが、人の心を動かすんです。
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