どうも、岩崎です。
今回は、「写真を売る」ではなく、
「写真で人が集まる場をつくる」ことについて話してみようと思います。
実際、私自身も「作品そのものを売る」より、
写真を通じて人を引き寄せ、その場に来てもらうことの方が得意なんですね。
来場した人がその場で買うかどうかは、その人次第。
コントロールできることじゃありません。
お腹が空いてない人に、お弁当は売れません。
でも、「なんかあそこに行ってみたいな」と思ってもらうことはできる。
それが、私の得意なことです。

なぜ「写真で人を集める」ことが大事なのか?
① 写真は“行ってみたい”を生むきっかけになる
きっかけって、ほんの些細なもので十分です。
- その写真の空気感が気になった
- 写っていた雰囲気が好きだった
- 世界観にちょっと惹かれた
これだけで、「なんか行ってみようかな」ってなる人、けっこう多いんです。
特にSNSやブログでは、写真が“入口”になります。
だから、写真そのものを売るよりも、
写真で“入口の空気”を整えることのほうが影響力があるんです。
② 写真は“無言の招待状”になる
「言葉にすると売り込みっぽくなるけど、写真なら自然に伝わる」
という感覚、ありませんか?
たとえば、イベントや展示の案内文に
「心が静かになる空間です」
と書いても伝わらないのに、
柔らかい光が差し込む空間の写真
を見せれば、何も言わなくても「わかる」んです。
つまり写真は、“感じてもらう”ための言葉の代わりになります。
これが、人を動かすんです。
どうやって「来たくなる導線」を写真でつくるのか?
① 写真に「温度感」を乗せる
来たくなる場の写真って、ただ綺麗なだけじゃなくて
“居心地”や“匂い”みたいなものが感じられるんですよね。
そのためには、
- 空間の抜け感
- 人が過ごしている様子
- 光や色のトーン
…そういうものを意識的に撮っておく。
「自分が行きたくなるか?」を軸にして撮ると、自然と伝わります。
② キャプションで“空間の温度”を補足する
写真に一言添えるなら、説明じゃなくて、
「この場で感じたこと」を書いてみてください。
「この光の中にいると、呼吸がゆっくりになるんです」
「何も話さなくていい時間って、贅沢ですよね」
こうした言葉は、
その場に来たときの“感覚”を想像させてくれるんです。
③ 行動につながる一言を添える
最後に、「来る理由」をほんの少しだけ添えておきます。
「実際にこの空間を感じてもらえたらうれしいです」
「この空気、写真では伝えきれないので、ぜひ体感してください」
こういう“自然なお誘い”は、相手に無理なく届きます。
写真は、売るためじゃなく、感じてもらうためにある
私自身、作品を「売ること」にはあまりこだわっていません。
でも、「感じてもらうこと」には、すごくこだわっています。
写真は、感情の記録であり、場の雰囲気を伝えるツールです。
そして何より、人と人がつながる“最初の会話”になるんです。
だからこそ、
「売れるかどうか」はお客さんのタイミングに任せる。
「来てくれるかどうか」は自分の写真と言葉で整える。
そんなスタンスが、気持ちよく続けられる秘訣かなと思っています。
次回は、「写真と言葉で世界観を育てる」お話に進みますね。
ではまた。
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