プロフィールが響かないのは「自分視点」で書いているから。選ばれる自己紹介の作り方

この記事の要点

  • 自分のことは自分が一番知っているため、プロフィールを書くと無意識に説明を省略してしまいます。
  • 読む人にはその前提知識がないので、経験やこだわりを「素人にも分かる言葉」で説明する必要があります。
  • まず1,000文字を目安に書き、業界を知らない人から質問してもらうと、隠れていた強みを見つけやすくなります。

どうも岩崎です。

プロフィール写真を撮っていると、かなりの確率で言われることがあります。

「そんなに離れて撮るんですか?」

顔を大きく撮るなら、近づいて撮った方が良さそうですよね。でも人物撮影では、むしろ少し離れて、望遠側のレンズで画角を合わせることがあります。狭い場所だと、私が壁際まで下がることもあります。

なぜかというと、顔へ近づきすぎると、鼻のようにカメラへ近い部分が相対的に大きく、耳や輪郭など奥にある部分が小さく写りやすいからです。

いわゆる自撮りで「なんか普段の自分と違うな」と感じる理由の一つもこれです。腕を伸ばした程度の近い距離から撮るので、普段ほかの人から見られている時とは、顔の見え方が少し変わるんですね。

ここで私が面白いと思うのが、これってプロフィールの文章でも、まったく同じことが起きているということです。

自分のことを自分で見ると、説明が省略される

例えば美容師さんがプロフィールを書くとします。

「美容師歴15年。カットが得意です。丁寧な施術を心がけています」

本人からすると、これでかなり説明した気になると思うんですね。

なぜなら、自分の頭の中には15年間の経験が全部入っているからです。どんなお客さんを担当してきたのか、どんな失敗をしてきたのか、何を勉強したのか、何を大切にしているのか。「15年」という3文字を見ただけで、その背景を自分では勝手に補完できます。

でも、初めてそのプロフィールを見る人には、その15年間がありません。

見えているのは「美容師歴15年」という文字だけです。

ここに、自分が思っている自分と、他人から見えている自分のズレが生まれます。

「15年やっています」だけでは、15年の価値は伝わらない

例えば15年間やってきた結果として、「髪質を見ただけで、どこが膨らみやすいか分かる」とします。

本人にとっては当たり前かもしれません。

でもお客さんからすると、それは普通じゃないかもしれない。

「髪が膨らみやすい場所を見極めて切るので、自宅で乾かした時にもまとまりやすい」まで説明されれば、急に自分に関係する話になりますよね。

ところが本人は毎日やっているので、それが特別なことだと気づいていない。

自分の中では当たり前すぎて、プロフィールから消えてしまうんです。

これ、ものすごくもったいないと思うんですよ。

まず1,000文字でプロフィールを書いてみる

そこで、プロフィールがうまく作れない方に一度やってみてほしいのが、1,000文字くらいを目安に自分の仕事について書くことです。

別に1,000文字が絶対という意味ではありません。短い文章だけで済ませず、自分の経験や考え方を掘り下げるための目安です。

プロフィールが伝わっていない人には、大きく3つのパターンがあります。

  1. そもそもの情報量が少ない
  2. 他の人との違いが、お客さんには分からない
  3. 専門的すぎて、お客さんが意味を理解できない

ある程度の文字数を書こうとすると、「カットが得意です」だけでは埋まりません。

なぜ得意なのか。どういう人を多く担当してきたのか。何をすると他と違うのか。なぜそのやり方なのか。それによって、お客さんにどんな良いことがあるのか。

そこまで掘り下げざるを得なくなります。

つまり1,000文字を書くことそのものが目的ではなく、自分の中では省略していた情報を、一度全部外へ出してみることが目的なんですね。

媒体を変える前に、伝える中身を作る

「Instagramをやっても反応がない」「ブログを書いても問い合わせが来ない」「LINEを始めても売上が変わらない」という相談を受けることがあります。

もちろん媒体の使い方に問題がある場合もあります。

でも、その前に確認したいのが「何を伝えているのか」です。

ネットやSNSって、自分の魅力そのものを増やしてくれる装置ではありません。持っている情報を人へ届けるための手段です。

伝える内容が弱ければ、その弱い内容がInstagramで広がるだけです。ブログへ移っても同じ。LINEへ移っても同じです。

順番としては、まず何を伝えるのかを決める。その価値を相手に分かる形へ変える。それから、どこで発信するかを決める。

発信方法ばかり変えても、中心にある情報が同じなら、結果もあまり変わらないんですよね。

素人に見せると、自分では気づかなかった価値が見つかる

プロフィールを書いたら、同業者ではなく、その業界をよく知らない人に読んでもらうのがおすすめです。

そして、「分からないところがあったら全部質問してください」と頼みます。

「これってどういう意味ですか?」

「これって他のお店では普通じゃないんですか?」

「なんでそこまでやるんですか?」

こういう質問が出てきたところが、かなり重要です。

自分や同業者にとっては常識でも、お客さんにはまったく知られていないことって山ほどありますからね。

専門家の「当たり前」は、お客さんには当たり前じゃない

私も仕事柄、いろいろな業界の方から話を聞きます。

美容師さんから薬剤や施術の違いを聞いたり、ネイリストさんから価格によってどこに違いが出るのかを聞いたり、専門職の方から業界の常識を教えてもらったりします。

聞いてみると、「そんな違いがあるの?」と驚くことが結構あります。

でも専門家本人は、「こんなの説明するほどのことじゃない」と思っている。

ここに大きなズレがあります。

むしろ、お客さんが知らないからこそ説明する価値があるんですよね。

そして一度違いを知ると、その後の選び方まで変わります。

「安い方でいい」と思っていたものでも、「なるほど、ここが違うのか」と理解できれば、価格以外の基準で選べるようになります。

これって前回お話しした、「選ばれる理由」を作ることにもそのままつながっています。

プロフィールは経歴を書く場所ではなく、判断材料を渡す場所

プロフィールというと、経歴を書く場所だと思われがちです。

何年やっている。どこで働いていた。資格を持っている。何件経験してきた。

もちろん、こうした情報も大事です。

ただ、お客さんが本当に知りたいのは、その経歴そのものではありません。

「それだけ経験しているなら、私には何をしてくれるの?」ということです。

美容師歴15年なら、その15年によって何ができるのか。

撮影歴20年なら、20年経験した人へ頼むことで何が違うのか。

資格があるなら、その資格があることで、お客さんにはどんな安心があるのか。

ここまで書いて初めて、経歴が選ぶための情報になります。

プロフィールも「MEメッセージ」で終わらせない

以前、MEメッセージとYOUメッセージの話をしました。

「私は○○です」で終わるのが、書き手側の情報。

そこから「だから、あなたには○○という良いことがあります」までつなげると、お客さん側の情報になります。

プロフィールも同じです。

「私は20年間撮影してきました」で終わったら、それは私の話です。

でも「20年間いろいろな撮影現場を経験してきたので、予定外の光や場所でも、その場で方法を組み替えて対応できます」まで書けば、お客さんが頼む意味になります。

自分のことを書くプロフィールだからこそ、読み手側まで戻ってくる必要があるんですね。

自撮りもプロフィールも「相手の位置」から見る

最初の自撮りの話へ戻ります。

自撮りがいつもの自分と少し違って見えるのは、自分が普段見られている位置とは違う場所へカメラがあるからです。

だから人物撮影では、カメラの位置や距離を変えて、その人が自然に見えるところを探します。

プロフィールも同じです。

自分の頭の中から自分を見るのではなく、初めて自分を知った人の場所まで一度下がってみる。

この人は何をしている人なのか。

他の人と何が違うのか。

なぜその仕事をしているのか。

この人へ頼むと、自分には何が良いのか。

それを何も知らない人でも理解できるところまで言葉にする。

そうすると、自分では当たり前だと思っていたことが、実はかなり強い価値だったことに気づくことがあります。

まず1,000文字書いて、そこから削ればいい

もちろん、最終的にホームページやSNSへ1,000文字全部を載せる必要はありません。

Instagramなら短くすればいいし、名刺なら一言まで削ればいい。ホームページなら詳しく載せてもいい。

でも、最初から20文字で作ろうとすると、自分の価値まで20文字分しか掘れません。

なので一度、長く書いてみる。

経験、こだわり、考え方、失敗、得意なこと、お客さんによく喜ばれることまで、とにかく出す。

そのあとで、使う場所に合わせて削ればいいんです。

写真も同じなんですよ。

まず何があるのかを把握して、そこから余計なものを外して主題を強くする。

何もない状態から削ることはできませんからね。

プロフィールがうまく書けない方は、今日は一度1,000文字を目安に書いてみてください。

途中で「そもそも自分って何が得意なんだろう」と手が止まったら、それでいいと思います。

そこに、まだ言葉になっていなかった自分の価値が隠れている可能性があります。

それでは!

よくある質問

プロフィールは本当に1,000文字必要ですか?

最終的に1,000文字を掲載する必要はありません。自分の経験やこだわりを十分に掘り下げるための目安として使います。いったん長く書いてから、ホームページ、SNS、名刺など媒体に合わせて短くすると使いやすくなります。

プロフィールには何を書けばいいですか?

経歴だけではなく、なぜその仕事をしているのか、得意なこと、仕事で譲れないこと、他の人との違い、お客さんによく評価されることなどを書き出します。そのうえで、それぞれが「だから、お客さんにはどんな良いことがあるのか」まで説明できると伝わりやすくなります。

自分では強みが分からない場合、どうすればいいですか?

業界をよく知らない人にプロフィールを見てもらい、「分からないこと」「意外だったこと」「もっと知りたいこと」を質問してもらう方法があります。自分には当たり前でも、初めて知る人には価値のある情報だった、という部分が見つかることがあります。

P.S.

プロフィール写真をスマホで撮るなら、まず被写体へ近づきすぎないことを意識してみてください。少し離れて、2倍前後の画角が使えるなら、それで顔の大きさを合わせると自然に見えやすくなります。

あとはカメラを目の高さ付近にして、窓からの光が顔に当たる位置へ立つ。下がる、目の高さ、窓の光。この3つだけでもかなり変わります。

写真もプロフィールも、自分のすぐ近くから見ると気づけないことがあります。一度少し離れて、相手からどう見えているのかを見る。それだけで、見せ方はずいぶん変わりますよ。

いわさきじゅん

1998年に広告制作会社で写真が始まり、アートイベント会社の広報として活動していました。まだあまりウェブマーケティングが普及していない2006年からSEO(検索エンジン対策)・リスティング広告(PPC広告)・LPO(ホームページ対策)・コピーライティングなど、サポートをしています。