どうも、岩崎です。
私が写真を始めた頃、最初に夢中で撮っていたのは「能面」でした。
あの顔、不思議ですよね。
光のあたり具合や角度によって、笑ってるようにも見えるし、怒ってるようにも見える。
静かな表情なのに、見る人の感情によって受け取り方が変わるんです。
で、ふと思ったんですよね。
「文章でもこれ、同じことが起きてるな」って。
今日は、そんな“ストーリーで売る”という話をしたいと思います。

スペックだけでは、人の心は動かない
「この商品は高性能です」
「このサービスは○○という技術を使ってます」
もちろん大事な要素なんですが、それだけで買いたくなるかというと…ちょっと違うと思うんです。
たとえばカメラでも、「F1.4の明るいレンズで撮った写真です」と言われても、興味のない人からすれば「で?」って感じですよね(笑)。
でも、
「暗いライブハウスで、娘が初めてステージに立った瞬間を、ブレずに撮れた一枚です」
と言われたら、ちょっと違って聞こえませんか?
スペックじゃなく、その写真にどんな“背景”があったのか。
そこに“人の感情”が乗っているかどうかが、コピーでも大事なんだと思うんです。
「どんな思いで作ったか」が言葉になる
実際、私がよくアドバイスするのは「ストーリーで伝えましょう」ということ。
でも、それって“感動的な話をしよう”とか、“泣かせにいこう”ってことじゃないんです。
例えば、こんな流れで書いてみてはどうでしょう?
- 最初は「困っていたこと」
- どうやってその問題と向き合ったか
- 結果どうなったか
こういう“過去→気づき→今”の流れがあると、それだけで人は自然に読み進めてくれます。
実はこの文章も、まさにその流れで書いています。
“能面”の話から始まり、気づき、そして今の話につながる。
これが“ストーリーで売る”ということなんです。
お客さんのエピソードこそ、最高のセールスコピー
あと、もう一つ大事なことを。
それは「お客さんの変化を言葉にする」ということです。
例えば、以前こんな声をいただいたことがあります。
「今まで写真を撮られるのが苦手だったんですが、岩崎さんの撮影を受けて、自分の表情が自然で、思わず笑ってしまいました」
この一言って、実は私がどれだけ「リラックスして撮れる撮影です」と言うよりも、ずっと強い説得力を持ちます。
あなたの商品やサービスを通じて、どんな変化が起きたのか。
その一つひとつの“お客さんの物語”を拾い上げることこそ、最高のセールスコピーになります。
言葉のピントを「心」に合わせる
写真って、ピントが合ってないとどれだけ綺麗な景色でも伝わらないですよね?
コピーも同じで、言葉のピントを“スペック”に合わせるんじゃなくて、“心”に合わせることで、はじめて届くものになると思います。
あなたの商品のストーリー。
あなたのお客さんのストーリー。
どこかにきっと、「あ、これ、私にも関係あるかも」と思ってもらえる瞬間があります。
それを探して、丁寧に言葉にしていく。
それが、「ストーリーで売る」ということなんじゃないかと、私は思っています。
ではまた。
P.S.
ちなみに、あの能面、今でもたまに撮るんですよ。
何年たっても、あの表情にピントを合わせようとしてしまう自分がいるのが、ちょっと面白いんですよね(笑)。
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