どうも岩崎です。
「最近、SNSの反応が下がってきてて…」
という相談を受けることがあるんですが、
私、あまりSNS自体には期待してないんです。
それよりも大事にしてるのは、
「誰に」「何を」「どう届けるか?」という設計の方。
この話をするときに、よく物理の世界で出てくる「共鳴」という言葉を思い出します。

似たもの同士が反応するという原理
共鳴とは、ある周波数の振動が、
同じ周波数をもったものに影響を与える現象のことです。
たとえば、音叉(おんさ)ってありますよね?
Aの音(440Hz)の音叉を叩くと、
少し離れたところにある、同じ440Hzの音叉も自然と振動し始めます。
でも、違う周波数の音叉には一切反応しません。
つまり「似たもの同士にだけ伝わる」
これが共鳴の原理で、ビジネスや広告の世界にもよく似ています。
ラブレターは、1人にしか響かない
たとえば、ラブレターって「あなたのことが好きです」と、
たった1人に向けて書きますよね。
そこに「誰でもいいから付き合ってくれませんか?」なんて書いたら、
誰にも響きません。
広告も同じです。
「誰に向けているか」を明確にしないと、
共鳴が起きず、誰の心にも届きません。
波長を合わせるという感覚
よく「響く広告にしたい」と言われるんですが、
それはターゲットを絞るというよりも、
「その人の気持ちになって考える」
「今この状況だったら、どんな言葉が心に残るかな?」
そんな視点を持つことで、
自然と文章やビジュアルのトーンも変わってきます。
給料に悩んでる人には、福利厚生の話よりも給料の話。
時間に追われている人には、時短の話が響く。
結局は、「自分の悩みと同じ周波数」のものにしか反応できないんですね。
ウェブ広告は、共鳴を仕組みにできる
そしてここが大事なところなんですが、
SNSよりも広告の方が、この「共鳴の仕組み化」が得意です。
広告は「誰に届けるか?」を選べます。
検索広告なら、どんなキーワードで探している人か。
ディスプレイ広告なら、どんな記事を読んでいる人か。
この文脈に乗せて、同じ波長の人にだけ届けることができる。
つまり、「売れる投稿」っていうのは、
バズるような投稿ではなくて、
ちゃんと波長が合う人に届くように設計された投稿なんですね。
狙うのは1人の共鳴から
広告で大事なのは、たくさんの人に見られることよりも、
共鳴してくれる1人にちゃんと届くこと。
最初に1人が反応してくれて、
そこからまた似た人たちに届いていく。
「ラブレターみたいに書くこと」
「誰に話しかけてるかを忘れないこと」
そうすると、自然と波長が合う人だけが振り向く
そんな仕組みができてきます。
ではまた。
P.S.
先日、何年ぶりかに音叉を見ました。
理科室にしかないと思ってたけど、ネットで普通に売っててびっくりです。
ちなみに、昔の音叉は今の電子チューナーよりも精度が高いらしいですね。
From metaphor to theory: the role of resonance in perceptual learning
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