この記事の要点
- 複数の作業をまとめて頼む時は、作業前にタスクを一覧化してもらいます。
- 進行中、完了、確認待ちを分けると、次に何をすべきか判断しやすくなります。
- 最後に元の依頼とタスクリストを照合することで、抜け漏れを減らせます。
どうも岩崎です。
今日は、AIに仕事を頼みっぱなしにしない方がいいですよーって話です。
AIを使っていると、つい一度にいろいろ頼みたくなりますよね。
この資料を読んで、問題点を整理して、改善案を出して、文章を書き直して、最後に確認用のチェックリストも作ってください。
こんな感じで、一つのお願いの中に、いくつもの作業を入れることがあります。
しかも私は、Slack、ChatWork、メールなど、複数の場所で仕事の連絡をしています。
Slackでは修正依頼が来て、ChatWorkでは次の企画が進み、メールには確認が必要な資料が届いている。
それらをAIへ渡して整理してもらうと、かなり楽になります。
ただし、まとめて頼んだだけで安心してしまうと、今度は別の問題が起きます。
何が終わって、何が残っているのか、途中でわからなくなるんですね。
文章の修正は終わっている。
タイトル案も出ている。
でも、最初に頼んだ競合調査だけが抜けている。
ところが全体としては、それらしい答えが返ってきているので、こちらも終わった気になってしまいます。
これがやっかいなんですよね。
仕事の抜け漏れは、何も返ってこなければ気づけます。
でも、8割くらい完成したものが返ってくると、残りの2割に気づきにくくなります。
そこで私は、複数の作業を頼む時は、最初にタスクリストを作ってもらうようにしています。
今回やることを一覧にして、進行中、完了、確認待ちを見えるようにしてもらう。
そして最後に、最初の依頼とタスクリストを照らし合わせてもらいます。
今回は、AIに複数の作業を頼む時に、抜け漏れを減らすためのタスクリストの使い方について話します。
複数の作業は、頼んだ本人も見失いやすい
一度に複数の仕事を頼むと、AIだけでなく、頼んだ自分も全体を見失いやすくなります。
たとえば、次のようなお願いをしたとします。
この商品ページを確認してください。
文章の問題点を整理し、競合との違いを調べ、改善案を出して、修正版の文章を書き、最後に公開前の確認項目も作ってください。
この中には、少なくとも5つの作業があります。
- 現在の商品ページを確認する
- 文章の問題点を整理する
- 競合との違いを調べる
- 改善案と修正版を作る
- 公開前の確認項目を作る
一つの文章で頼んでいるので、見た目は一つの仕事です。
でも、実際には別々の工程があります。
この工程が見えていないと、途中で一部が抜けても気づきにくくなります。
しかも、作業を進めている途中で新しい課題が見つかることもあります。
競合を調べたら、新しい表現の問題が見つかった。
修正版を作ったら、写真も差し替えた方がいいとわかった。
こうして作業が増えていくと、最初に何を頼んだのかも曖昧になってきます。
なので、複数の工程がある仕事では、会話の記憶だけに頼らない方がいいんですね。
最初にタスクを分解してもらう
やり方は簡単です。
作業を始める前に、今回やることをタスクとして分解してもらいます。
作業を始める前に、今回の依頼をタスクへ分解してください。
実行する順番に並べ、それぞれを「未着手」「進行中」「確認待ち」「完了」で管理してください。
途中で新しい作業が見つかった場合は、勝手に忘れず、タスクリストへ追加してください。
これだけで、今回の仕事の全体像が見えるようになります。
たとえば、次のような形です。
## タスクリスト
- [進行中] 現在の商品ページを確認する
- [未着手] 文章の問題点を整理する
- [未着手] 競合との違いを調べる
- [未着手] 改善案を作る
- [未着手] 修正版の文章を書く
- [未着手] 公開前の確認項目を作る
こうしておけば、今どこまで進んでいるのかが一目でわかります。
単に箇条書きにするだけでもいいんですが、状態まで付けた方が実用的です。
「完了」と「確認待ち」を分ける
タスクリストを作る時に大事なのが、完了と確認待ちを分けることです。
AIが作業したからといって、それで仕事が完全に終わったとは限りません。
たとえば、メールの返信案を作ったとしても、送信前にこちらが内容を確認する必要があります。
文章を書き直しても、事実関係や価格、日付は人間が確認した方がいい場合があります。
この状態を完了にしてしまうと、もう確認しなくていいように見えてしまいます。
そこで、AI側の作業は終わったけれど、人間の判断が残っているものは「確認待ち」にします。
- [完了] 文章の問題点を整理する
- [確認待ち] 修正版の文章を確認する
- [確認待ち] 価格と提供条件を公式情報で確認する
- [未着手] WordPressへ反映する
こうしておくと、AIが作業した部分と、自分が判断しなければいけない部分が混ざりません。
仕事で怖いのは、作業が終わっていないことより、終わったと思い込むことです。
だから、「誰の仕事が残っているのか」まで見えるようにしておく必要があります。
情報整理では「返事待ち」も見えるようにする
SlackやChatWork、メールの整理にも、タスクリストは使えます。
この場合、単に未着手と完了に分けるだけでは足りません。
相手からの返事を待っているものや、資料が届かないと進められないものがあるからです。
私は、次のように分けてもらいます。
- 今日対応すること
- 期限が決まっていること
- 相手の返事待ち
- 自分の確認待ち
- 急がなくていいこと
- 完了したこと
すると、「今すぐ自分が動けること」と「待つしかないこと」を分けられます。
返事待ちの仕事を何度も見直しても、仕事は進みません。
それよりも、自分が今動かせる仕事を先に進めた方がいいですよね。
情報がまとまっていないと、返事待ちの案件まで「何かやらなきゃ」と頭に残り続けます。
でも状態を分けておけば、今は待つ仕事だと判断できます。
タスクリストは、作業を管理するだけではなく、今考えなくていいことを頭から外すためにも役立つんですね。
タスクの順番まで考えてもらう
作業を一覧にするだけでも役立ちますが、さらに順番まで整理してもらうと、より使いやすくなります。
複数の仕事には、前後関係があります。
商品について調べる前に、文章を書き直すことはできません。
写真の選定が終わっていないのに、最終レイアウトを完成させることもできません。
なので、タスクを分解する時に、依存関係も見てもらいます。
タスクを実行順に並べてください。
先に終わらせないと次へ進めない作業がある場合は、その関係も示してください。
同時に進められる作業と、順番に進める作業を分けてください。
これで、ただのやることリストではなく、進行表に近くなります。
何から始めればいいのか迷う時間も減ります。
優先順位は「新しい順」ではなく「影響順」で考える
タスクリストを作る時は、優先順位も整理してもらいます。
連絡が複数の場所に散らばっていると、最後に届いたものから処理しやすくなります。
Slackを開いたら、新しく届いたメッセージを先に返す。
次にメールを開いたら、そちらの新着を処理する。
でも、新しく届いたことと、重要なことは同じではありません。
優先順位は、少なくとも次の条件で考えた方がいいです。
- 期限が近いか
- 他の人の仕事を止めていないか
- 遅れると影響が大きいか
- 短時間で終わらせられるか
- 今の自分だけで進められるか
たとえば、5分で終わる確認を返せば、相手が半日作業を進められることがあります。
その場合は、自分にとって小さな仕事でも、全体への影響は大きいですよね。
AIへ優先順位を付けてもらう時も、単に急ぎかどうかではなく、止まっている人や影響範囲まで見てもらうと実用的になります。
途中で増えた仕事は、その場で追加する
タスクリストは、最初に作ったら固定するものではありません。
作業を進めると、新しい仕事が見つかることがあります。
資料を確認したら、数字の出典を調べる必要が出てきた。
文章を直したら、写真と内容が合わなくなった。
広告を確認したら、リンク先にも修正が必要だとわかった。
こうした追加作業を、会話の中だけで済ませると抜けやすくなります。
なので、新しい作業が見つかったら、その場でタスクリストへ追加します。
新しい問題や追加作業が見つかった場合は、現在の作業と分けてタスクリストへ追加してください。
今すぐ必要な作業か、後で対応する作業かも分類してください。
ここで大事なのは、新しく見つかったことを全部その場で始めないことです。
一つ問題が見つかるたびに横道へそれると、最初の仕事がいつまでも終わりません。
まずリストへ残し、今やるか後でやるかを決める。
この順番にすると、本題を見失いにくくなります。
途中で「今の進捗」を見せてもらう
作業が長くなる場合は、途中で進捗を表示してもらいます。
頼み方は簡単です。
現在のタスクリストを更新して見せてください。
完了したこと、進行中のこと、確認待ち、未着手を分けてください。
当初の依頼から抜けている項目がないかも確認してください。
途中で一覧を見ると、こちらも方向を修正できます。
思っていた順番と違うなら、早めに伝えられます。
不要になったタスクがあれば、その場で外せます。
完成してから全部やり直すより、途中で確認した方が負担は小さいですよね。
これは人間の部下に仕事を頼む時も同じです。
一週間後の納品日まで何も確認しないより、途中で進み具合を確認した方が安心です。
完了報告ではなく、照合してもらう
すべての作業が終わったら、最後に一覧を見直します。
ただ、「全部終わりましたか?」と聞くだけでは少し弱いです。
AIは、現在把握している範囲で全部終わったと判断するかもしれないからです。
そこで、最初の依頼文とタスクリスト、実際の成果物を照合してもらいます。
最初の依頼内容と現在のタスクリストを照らし合わせてください。
依頼したのに実行していない項目、途中で追加したのに未対応の項目、確認が必要な項目を分けて報告してください。
すべて完了している場合も、項目ごとに何を行ったのか簡潔に示してください。
これで、「終わったつもり」を減らせます。
大切なのは、AIに「完了」と言ってもらうことではありません。
最初に頼んだことと、実際に行ったことが一致しているかを確認することです。
長い作業ではタスクリストも引き継ぐ
前回、会話が長くなったら、新しい会話へ区切った方がいいという話をしました。
ただし、複数日にまたがる仕事では、会話を区切ると進捗が消えてしまいます。
その場合は、会話を終える前に、タスクリストを引き継ぎ用にまとめてもらいます。
新しい会話へ移るため、現在のタスクリストを引き継ぎ用に整理してください。
完了したこと、確認待ち、未着手、次に行うこと、注意点に分けてください。
すでに不要になったタスクや、却下した案は含めないでください。
次の会話では、この一覧を最初に渡します。
すると、古い会話を全部持ち越さなくても、現在地だけを引き継げます。
会話の履歴ではなく、整理された進捗を引き継ぐということですね。
タスクリストはAIを監視するためではない
タスクリストというと、AIがサボらないように監視するものだと思うかもしれません。
でも、私が使う目的は少し違います。
自分が判断しやすい状態を作るためです。
何が終わって、何が残っていて、何を確認すればいいのか。
これが見えれば、次の判断ができます。
反対に、情報が見えなければ、毎回最初から会話を読み返さなければいけません。
Slack、ChatWork、メールを何度も開き直して、「何か忘れていないかな」と探すのと同じです。
頭の中だけで仕事を管理するのではなく、判断に必要な現在地を見える形にする。
これがタスクリストの役割だと思います。
実際にやってみて
今回のブログ連載も、最初に全体のテーマを一覧化してから進めています。
記事ごとに、下書き、確認、修正、完成という状態を付けています。
以前は、会話の流れだけで進めていたので、「あの記事は完成したんだっけ」「FAQは追加したんだっけ」と、過去のやり取りを見返すことがありました。
今は一覧を見れば、何が完成し、何が修正待ちなのかがわかります。
また、複数の会社の連絡を整理する時も、タスクとして分けてもらっています。
今日中に返すもの、相手の返事待ち、資料の確認が必要なもの、急がなくていいもの。
この形にしてもらうと、いろいろな場所に散らばっていた連絡が、行動できる状態に変わります。
情報をまとめるだけでは、まだ仕事は進みません。
誰が、何を、いつまでにやるのかが見えて、初めて動きやすくなります。
作業量が多いほど、最初の一覧化が効いてきます。
複数のことをAIへ頼む時は、いきなり作業を始めてもらうのではなく、まずタスクリストに分解してもらう。
途中で進捗を更新してもらい、最後に最初の依頼と照合する。
この3段階を入れるだけで、やり残しはかなり見つけやすくなります。
それでは!
よくある質問
-
簡単な作業でもタスクリストを作った方がいいですか?
-
一つの工程で完結する作業なら、無理に作る必要はありません。複数の工程がある、何日かにまたがる、途中で人の確認が必要といった仕事で使うと効果を感じやすくなります。
-
途中で新しいタスクが増えた場合はどうすればいいですか?
-
見つかった時点でリストへ追加してください。ただし、すぐに着手するとは限りません。現在の作業に必要なのか、後で対応すればよいのかを分け、本題からそれないように管理します。
-
AIが完了と表示したら、そのまま信用しても大丈夫ですか?
-
重要な仕事では、完了表示だけで判断しない方が安全です。最初の依頼内容、タスクリスト、実際の成果物を照らし合わせ、抜けている項目や人間の確認が必要な項目がないかを最後に確認してください。
P.S.
撮影の仕事も、カット数が多い案件ほど事前のリストが重要です。現場では撮ることに集中しているので、頭の記憶だけでは抜ける可能性があります。撮影済みのカットへ印を付け、最後に必要な写真が揃っているか確認する。AIとの仕事も、やっていることはほとんど同じですね。
