なぜ“商品説明”は読まれないのか?伝わらないコピーの意外な落とし穴

どうも、岩崎です。

最近、商品説明やLPの見直しを頼まれることが多いんですが、そのたびに感じるのが「みんな、スペックばかり語りすぎじゃない?」ってことです。

いや、気持ちはわかるんですよ。

「こんなにいい素材を使ってるんです!」 「機能性も抜群なんです!」 「この価格でこのクオリティは他にないんです!」

こういうの、作り手としては絶対に伝えたくなりますよね。

でも、読む側はどうかというと…

「へぇ〜」で終わってしまうことがほとんど。

今日はその理由と、伝え方をちょっと変えるだけでグッと反応が変わる話をしていきます。

どれだけすごくても、“スペック”は刺さらない

たとえば、「ISO感度が6400まで使える」って書かれても、カメラ好きじゃない人にとっては意味がわかりません。

でも、「夜でもブレずに子どもの寝顔が撮れます」って書いたら、ちょっと心が動く。

この違いって、“使う人の感情に寄り添っているかどうか”なんですよね。

つまり、売る側が「言いたいこと」ではなく、 買う側が「知りたいこと」「感じたいこと」に言葉を変換できているかどうか。

コピーライティングで一番多いミスは、 「相手の感情をすっ飛ばして、事実だけを伝えてしまう」ことなんです。

写真とコピー、どっちが主役?

私はカメラマンでもあるのでよく聞かれるんですが、 「写真とコピー、どっちが大事ですか?」って質問、めちゃくちゃ多いんです。

結論から言うと、どっちも大事です。

でもね、役割が違うんですよ。

写真は「立ち止まらせる」ためのもの。 コピーは「次に進ませる」ためのもの。

つまり、写真で“気づき”を生んで、コピーで“納得”させる。この流れがあると、スムーズに行動してもらえるんです。

例えば、おいしそうなパスタの写真。 これだけだと「ふーん」で終わってしまうかもしれないけど、

「実はこのトマト、農家さんが朝4時に収穫してくれた“完熟手摘み”です」

ってコピーが添えられてたら、ちょっと味わってみたくなりませんか?

写真で「うまそう」と思わせて、コピーで「うまい理由」を伝える。

この掛け算ができてない商品ページ、結構多いです。

じゃあ、どうやって書き換える?

「でも、うちの商品はスペックが売りなんです!」って人もいると思います。

そういう時は、スペックを“使うシーン”に置き換えてみるのがおすすめです。

たとえば、

「撥水加工」→「突然の雨でも濡れないから、子どもとの外出でも安心」

「30%軽量化」→「毎日使うから、肩がラクって意外と大事」

これだけでも、読む人の中に「それ、自分にとって必要かも」という感覚が生まれます。

伝えたいのは“スペック”じゃなくて、“それがあることで得られる感情”。

そこが変わるだけで、伝わり方ってまるで違ってくるんですよね。

「伝えた」は「伝わった」じゃない

結局のところ、商品説明って“読まれているようで読まれていない”ことがほとんどです。

その理由は、相手の感情をすっ飛ばしているから。

スペックを語るのは悪くないけど、 その先に「で?それで私に何が起こるの?」という疑問に答えられているか?

そこに気づけると、コピーの質ってグッと上がります。

私も昔、写真の展示キャプションで 「使用カメラ:Leica M3/F1.4」ってだけ書いていて、まったく反応がなかったことがあります(笑)

でも「初めて娘と手をつないだ瞬間です」って書いたら、 「これ、買えますか?」って言ってくれる人が出てきました。

伝えたつもりでも、伝わってなかったんですよね。

だから、伝わるコピーには“感情の翻訳”が必要です。

商品を語る前に、「これを読んだ人は、どんな気持ちになるか?」を考えてみる。

それだけで、伝わり方はきっと変わりますよ。

ではまた。


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いわさきじゅん

1998年に広告制作会社で写真が始まり、アートイベント会社の広報として活動していました。まだあまりウェブマーケティングが普及していない2006年からSEO(検索エンジン対策)・リスティング広告(PPC広告)・LPO(ホームページ対策)・コピーライティングなど、サポートをしています。