自力とは「自分で仮説を立てて動く力」だという話

この記事の結論

  • 自力は「何でも自分でやる根性」ではなく、問題に出会った時に自分の頭と手を動かして仮説と検証を回せる力のことです。
  • 日常の小さな「人まかせにしない選択」が、自力の筋トレになり、いざという時の立て直し力につながります。
  • 写真やビジュアルの仕事ほど、環境や運ではなく、自分で組み立てる思考と習慣を持っておくことで、じりきが安定します。

どうも岩崎です。

前回は、自力と地力をまとめて「じりき」と呼んでいて、それがあるかどうかで、ビジネスがゼロになっても慌て方がまったく変わってくる、という話をしました。今日はその中でも、自力の方にフォーカスしてみます。

自力と聞くと、気合とか根性とか、そういうイメージを持たれがちですが、私の感覚ではもう少し静かなものです。派手なガッツポーズではなく、むしろ「まあ、まずはこう仮説を立てて試してみますか」という、淡々とした態度に近いですね。

そして、自力があるかどうかは、売上の規模や肩書きとはあまり関係がありません。どちらかというと、日常の細かい場面で「人まかせにするか」「自分で考えてみるか」の選択をどれだけ積み重ねてきたかの差だと思っています。

自力とは「自分で仮説を立てて動く力」

私が定義している自力は、「問題に出会った時に、自分の頭で状況を整理して、仮説を立てて、小さく試せる力」です。気合い入れて一気に巻き返すイメージではなく、淡々と試行回数を増やせるかどうか。

例えば、こんな違いがあります。

  • 集客が落ちてきた時に、「景気が悪いから」とだけ言って終わるか。
  • それとも、「直近で変えたものはどこか」「どの導線の数字が落ちているか」を見に行くか。

写真やビジュアルの仕事でも同じです。

  • 問い合わせが減った時に、「最近インスタのアルゴリズムが…」で会話を終わらせるか。
  • それとも、「直近で投稿している写真のテイスト」「キャプションの内容」「プロフィールの導線」を1つずつ洗い出してみるか。

この「まずは自分で分解してみる」という癖が、自力のコアです。完璧な答えを出せなくてもいいので、「どこから触れば変わりそうか」を仮説として持てるかどうかが分かれ目ですね。

自力が弱まるパターンはだいたい2つ

逆に、自力が弱まっていくパターンも、だいたい決まっています。私自身がハマってきたものも含めて、代表的なのはこの2つです。

  • すぐに誰かの正解を探しにいく癖。
  • うまくいかない理由を環境にだけ置いてしまう癖。

情報を取りにいくこと自体は大事ですが、「まずは自分でも分解してみたか」が抜けると、ひたすらノウハウを渡り歩く旅になります。私も昔は、広告運用やコピーの講座を渡り歩いて、結果としてどの武器も中途半端、という状態を量産しました。

また、環境のせいにしてしまう癖も、自力を削ります。「今は写真の単価が下がっているから」「地方だから」「カメラマンが増えすぎたから」。どれも事実としての側面はあるのですが、そこで考えるのをやめると、その瞬間から自力の筋トレが止まります。

環境要因がゼロだとは思いません。ただ、「環境の影響を受けつつも、じゃあ自分側で変えられるものは何か」を探す癖を持っておかないと、どんどん判断権を外に渡してしまうんですよね。

ビジュアルの仕事で自力を鍛える3つの習慣

じゃあ、具体的に何をすれば自力が太くなっていくのか。写真やビジュアルの仕事をしている前提で、私が意識している習慣を3つ挙げてみます。

  • 数字を見る習慣を持つ。
    撮影件数や売上だけでなく、「どの導線から来たのか」「どのビジュアルで反応が良かったか」をざっくりでも可視化しておく。感覚だけで判断しない癖が、自力の土台になります。
  • 1つ変えて、結果をメモする。
    料金を少し変えた、写真のトーンを変えた、LPのファーストビューを変えた。何かを変えたら、日付と一緒にメモしておく。正解探しではなく、「こう変えたらこうなった」のログを増やすイメージです。
  • 相談する前に、自分なりの案を1つ書く。
    誰かに意見をもらう時も、「どうしたらいいですか?」だけで聞くのではなく、「自分ならこうしてみようと思うのですが、どう思いますか?」と、自分案をセットで出す。それだけで、自力の使い方が変わります。

どれも地味ですが、こういう日常の小さな選択の繰り返しが、「いざ全部ゼロになった時にどう動けるか」に直結してきます。自力は、いきなりドラマチックには生まれませんが、静かに効いてくる力です。

今日からできる「自力チェック」1問

最後に、今日からすぐできる自力チェックを1つだけ置いておきます。

何か困りごとが出てきた時に、いきなり検索やSNSではなく、まずノートに自分の仮説を書いてみる。

例えば、

  • 今月は予約が少ない理由として考えられることは何か。
  • 最近選ばれている写真の共通点は何か。
  • 自分の撮影や講座の強みを、言葉で3つ書くとしたら何か。

この「まず自分で書いてみた上で、人の意見を取りにいく」という順番を身につけるだけでも、自力の使い方がかなり変わります。

次回は、もう1つのじりき、地力について掘り下げていきます。こちらは、マーケティングや文章など、場所が変わっても腐らないベースの話です。

ではまた。

P.S.

自力の話を書きながら、さっきふと気づいたのですが、家の電球が切れた時だけは、なぜか毎回「あとでまとめて替えよう」と先送りしてしまいます。マーケティングの数字は細かく見るのに、廊下だけがずっと薄暗いという、この変なギャップ。自力にも優先順位があるんだなと、今日も足の小指をぶつけながら学んでおります。


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いわさきじゅん

1998年に広告制作会社で写真が始まり、アートイベント会社の広報として活動していました。まだあまりウェブマーケティングが普及していない2006年からSEO(検索エンジン対策)・リスティング広告(PPC広告)・LPO(ホームページ対策)・コピーライティングなど、サポートをしています。