どうも岩崎です。
先日、ふらっとカレーを食べに入ったんですね。
特別な日でも何でもなく、ただお腹が空いただけです。こういう日は、なぜかカレーが食べたくなるんですよね。
席に座って、いつものように注文しようとしたら、少し違和感がありました。
テーブルの上に、QRコードがないんです。
少し前までは、スマホでQRを読み取って注文する方式だったはずなんですが、代わりに置かれていたのはタブレットでした。画面には大きくカレーの写真が表示されていて、その上に数量限定のメニューが堂々と出ています。

THE牛カレー
つまりこれは、メニューではなく、最初に表示される広告のようなものなんですね。
この瞬間に、なるほどと思ったわけです。
コロナの頃、飲食店ではQR注文が一気に増えました。
非接触で注文できるという理由もありましたし、人手不足の解決策としても期待されていました。
ところが最近、少しずつ状況が変わってきています。
QR注文をやめて、タブレット注文に戻す店が増えているんですね。
一見するとQRの方が新しい仕組みのように見えますし、理屈だけで言えば効率も良さそうです。スマホさえあれば注文できるわけですから。
それなのに、なぜ戻っているのでしょうか。
実はこの話、飲食店の注文方法というより、人間の行動そのものの話なんですね。
人は便利なものを選ぶように見えて、実際にはそうではありません。
人が選ぶのは、便利なものではなく、簡単なものです。
この違いは小さく見えるかもしれませんが、マーケティングの世界ではとても大きな差になります。
QR注文がうまくいかない理由も、タブレット注文が広がっている理由も、突き詰めるとすべて同じところに行き着きます。
人が動く導線は、できるだけシンプルでなければいけない。
今日は、カレー屋さんの注文方法から見えてきた、人の行動の話を少し整理してみたいと思います。
実はこれ、飲食店だけの話ではなく、ホームページや広告、集客の導線設計にもそのまま当てはまる話なんですね。
QR注文が増えた理由
理屈としてはとても優れていた
まず整理しておきたいのは、QR注文が間違っているわけではないということです。
むしろ、導入された理由はとても合理的でした。
・非接触で注文できる
・注文ミスが減る
・人手不足の対策になる
・メニュー変更が簡単
・外国語対応がしやすい
飲食店側から見ると、とても魅力的な仕組みだったわけです。
しかも、スマホはほとんどの人が持っています。
だから
テーブルにQRコードを置く
↓
スマホで注文する
この仕組みは、一見するととても理想的に見えました。
実際、コロナの頃には一気に広がりました。
ところが実際の行動は違っていた
問題はここからです。
QR注文は、理屈では便利ですが、実際の行動を分解するとこうなります。
席に座る
スマホを出す
カメラを起動する
QRを読み込む
ページを開く
メニューを探す
注文する
つまり
注文するまでに、かなりのステップが増えるんですね。
しかも、飲食店に来ている人の心理を考えると、これは少しズレています。
人は食事に来ているのであって、スマホ操作をしたいわけではないんですね。
人は便利より簡単を選ぶ
ここが一番大事なポイントです。
QR注文は、便利な仕組みです。
でも人は、便利なものより、簡単なものを選びます。
例えばタブレットの場合はどうでしょうか。
席に座る
画面を触る
注文する
これだけです。
スマホを取り出す必要もありませんし、通信環境も気にしなくていい。
つまり、行動の摩擦が少ないんですね。
行動の摩擦が増えると人は動かない
マーケティングの世界では、よくこういう話があります。
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理屈としては良さそうですが、途中で離脱する人が増えます。
理由は単純で、行動が増えるからです。
人は、思っている以上に面倒なことを避けます。
だから導線を作るときは
便利かどうか
ではなく
人が自然に動けるかどうか
これがとても大事になります。
タブレットは注文のLP
もう一つ面白いのは、タブレット注文の構造です。
今回見たタブレットの画面には、最初に数量限定のカレーが表示されていました。
これはメニューではなく、広告です。
つまりタブレットは
注文端末
であると同時に
店内広告
なんですね。
これはECサイトと同じ構造です。
トップページ
おすすめ商品
アップセル
トッピング
つまり
注文画面がそのままLPになっているわけです。
実はホームページも同じ構造
この話は飲食店だけではありません。
ホームページでも同じことが起きています。
・クリックを増やす
・登録を増やす
・確認を増やす
こうすると、理論的には良い設計のように見えることがあります。
でも実際には、行動が増えれば増えるほど、人は離れていきます。
だから導線設計で一番大事なのは
どれだけ説明するか
ではなく
どれだけ迷わせないか
なんですね。
カレー屋さんから学ぶマーケティング
カレーを食べながら、そんなことを考えていました。
新しい仕組みが必ずしも良いわけではない。
便利そうに見える仕組みが、人の行動に合うとは限らない。
マーケティングでも同じです。
複雑な導線より、シンプルな導線の方が、人は動きます。
人が動く設計というのは、意外とシンプルなんですね。
見る
興味を持つ
行動する
この流れがスムーズかどうか。
ここを整えることが、一番大事なのだと思います。
P.S.
ちなみにカレーはポークカレーを頼みました。
タブレットの画面では、最初に数量限定の牛カレーが出ていたんですが、私はつい、いつものメニューを選んでしまいました。
それでも、こうして記事のネタを一つもらえたので、結果的にはいいカレーだったと思っています。
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