認知症は、歩き方に先に出るかもしれません

この記事の要点

  • 歩行速度の低下や歩幅の縮小は、認知機能低下より先に出る可能性があります。
  • 物忘れより前に、足元がサインを出していることがあります。
  • 歩き方という見える変化を観察する視点は、早期発見や生活改善の入口になります。

どうも岩崎です。

最近、駅でも商店街でも、つい人の歩き方を見てしまうんですね。別に職務質問されるような意味ではなくて、写真をやっていると、人の表情だけじゃなく、重心とか、歩幅とか、体のリズムみたいなものが気になるわけです。顔は元気そうに見えるのに、足元を見ると、ああ少し疲れているのかもしれないなと思う人がいる。逆に、年齢よりずっと軽やかに歩く人もいる。人って、顔より先に足元が語っていることがあるんですよね。

脳の話というと、多くの人は、物忘れとか、言葉が出てこないとか、そういう頭の中の現象を思い浮かべると思います。でも最近の研究を見ていると、脳の変化は、会話より先に、歩き方に出ることがあるようなんです。

物忘れより前に、足元がサインを出している

歩行や握力などの運動機能の低下が、認知機能の低下より早く進みうること、さらにそれらがアルツハイマー病関連の病理とも関係している可能性が、長期研究で示されています。

ここ、かなり大事だと思うわけです。

私たちは、認知機能の低下を、記憶の問題としてだけ見がちです。名前が出てこない。話の途中で何を言おうとしたか忘れる。そういう変化はたしかにわかりやすいです。でも実際には、その前に、歩行速度が落ちる、歩幅が狭くなる、方向転換がぎこちなくなる、少しふらつく。そういう見えるサインが出ているかもしれないわけです。

これって、すごく視覚の話なんですね。

人は、見える変化には気づけます。でも、見えていても、それを意味のある情報として見ていないことが多いんです。歩くのが少し遅くなった。最近ちょこちょこ歩きになった。段差で一瞬ためらうようになった。よく見ると、前よりも左右の揺れが大きい。こういう変化って、家族や周りの人の方が先に気づくこともある。でもたいていは、年齢だからねで終わらせてしまうわけです。

歩き方は、体と脳が共同で出している日常のレポート

もちろん、歩き方が変わったからすぐ認知症、なんて雑な話ではありません。膝が痛いかもしれないし、腰がつらいのかもしれないし、筋力が落ちているのかもしれない。靴が合っていないことだってあります。ただ、それでも、歩き方は体と脳が共同で出している日常のレポートだと思うんですね。だから、ただの年齢のせいとして片づけるには、少しもったいないわけです。

写真でも同じです。人は顔だけ撮っても、その人らしさは全部出ないんですね。立ち方、首の角度、肩の入り方、歩くときのテンポ。そういうものが合わさって、その人の空気になる。歩行というのは、単なる移動ではなく、その人の今の状態がかなり出る動きなんです。脳の働きも、筋肉の使い方も、バランス感覚も、注意の向け方も、全部そこに混ざっている。だから、歩き方を見るというのは、見た目を見ているようでいて、実はかなり中身を見ていることでもあるんですね。

今回の研究の面白いところは、運動機能の低下と認知機能低下を別々の問題として切り離していないところです。足の問題は足だけ、頭の問題は頭だけ、という分け方では現実を見誤るかもしれないということです。

脳科学は、日常の観察精度を上げてくれる

私はこういう話、すごく現実的だと思うんです。脳科学というと、何か特別な検査とか、最先端の装置とか、難しい言葉とか、そういうものを想像しやすい。でも本当は、毎日見えている変化の中に、かなり重要な情報が入っているかもしれない。歩き方なんて、特別な知識がなくても見られるじゃないですか。だからこそ価値がある。難しい専門知識を増やすことより、日常の観察精度を少し上げることの方が、よほど実用的だったりするわけです。

ここで注意したいのは、不安を増やすために見るのではないということですね。最近歩くのが遅いから危ない、ふらつくから認知症かもしれない、と決めつけるためではない。あれ、少し変わったかもしれないなと気づいて、睡眠や運動や生活習慣を見直したり、必要なら専門家に相談したり、その入口にするためです。見ることの目的は、怯えることではなく、早めに整えることなんです。

だから、今日のDAY2で言いたいのは、これですね。

物忘れは、本人もごまかせるし、周囲も見過ごしやすい。でも歩き方は、ごまかしにくい。そして脳の変化は、ときどき言葉より先に、足元に出る。

見えるものを、ただ見えるだけで終わらせない。そこに意味があるかもしれないと考える。この視点があるだけで、脳科学は急に日常に近づいてくると思うわけです。

よくある質問

歩行速度が遅いと認知症ですか?

それだけで決まるわけではありません。ただし、歩行の変化は認知機能低下のサインの一つになりうるため、継続的な変化には注意が必要です。

どんな変化を見ればよいですか?

歩幅、速度、ふらつき、方向転換、すり足、左右差などです。以前より変わったかどうかを見ていくのがポイントです。

気になったら何をすればよいですか?

まずは睡眠、運動、生活習慣を見直しつつ、変化が続く場合や日常生活に支障がある場合は、医療機関や専門家に相談するのがよいです。

P.S.

元気ですと言いながら、足元だけちょっと疲れている人っていますよね。あれ、なんだか人間らしいなと思うんです。顔や言葉は気を張れても、歩き方はなかなか嘘をつけない。だから私は、言葉を聞くのと同じくらい、足元も見ていたいなと思うわけです。これ、商売でも人間関係でも、案外同じかもしれません。

参考


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いわさきじゅん

1998年に広告制作会社で写真が始まり、アートイベント会社の広報として活動していました。まだあまりウェブマーケティングが普及していない2006年からSEO(検索エンジン対策)・リスティング広告(PPC広告)・LPO(ホームページ対策)・コピーライティングなど、サポートをしています。