CPAが安いのに売れないときに見るべきは数字より相性です

この記事の結論

  • オプトインCPAが安いのにフロントやバックエンドが売れないときは、「数」ではなく「この教育動画と相性の良い人を集められているか」を疑った方が早い。
  • CPAが少し高くても、教育動画のコンセプトと合う層をしっかり集められている方が、売上とLTVで見たときには安定しやすい。
  • ズレたオプトインを直すときは、1.教育動画のコンセプト → 2.オプトインLPのオープンループ → 3.広告クリエイティブとターゲット、の順番で見直すとムダ打ちが減る。

どうも岩崎です。

広告をやっていると、ときどきこういう報告をもらうことがあります。「オプトインCPAがむちゃくちゃ安くなりました!」と。でもフロントエンドやバックエンドの数字を見にいくと、なぜか売上は落ちている。正直、一番ややこしいパターンです。

数字だけ見ると、現場の感覚と逆転しているんですよね。登録は増えているのに、売れない。ライブの参加者は多いのに、誰も申し込まない。写真で言うなら、「問い合わせは増えたけど、撮影を頼んでほしいお客さんが全然いない」という状態です。

今日はこの「CPAは安いのに売れない」という、ズレたオプトインの典型パターンについて、ケーススタディ形式で整理してみます。

ケース1:CPAは安いのに、フロントもバックエンドも沈黙

まずはよくある失敗例から。例えば、ある講座のオプトインCPAが、1件あたり1,000円から500円まで下がったとします。広告アカウントの画面だけ見ると、「やった、半額になった」とニヤニヤしたくなる数字です。

ところが、フロントエンドの説明会や体験会に来る人の数は、ほとんど増えていない。来たとしても、「なんとなく無料だから登録しただけ」という温度感で、話を聞いてもピンときていない。結果として、成約率は下がり、バックエンドにもつながらない。

このとき何が起きているかというと、

  • オプトインLPや広告の言葉が、「教育動画のコンセプト」とズレている。
  • 「とりあえず登録したくなる」フレーズを足しすぎて、本当に来てほしい層以外も大量に集めている。
  • 教育動画を見ても、「自分の話だ」と感じない人が増えている。

つまり、「登録しやすさ」と引き換えに、「相性の良さ」を削ってしまっているわけです。CPAだけ見ると改善しているように見えても、フロントエンドやLTVで見ると確実に悪化しています。

ケース2:CPAは高いけれど、売上とLTVで見ると安定

逆に、CPAが少し高めでも、トータルで見たときに健康なパターンもあります。例えば、オプトインCPAが1件あたり3,000円と聞くと、「ちょっと高いな」と感じるかもしれません。

でも、フロントエンドの説明会参加率は高く、成約率も良い。バックエンドの継続率も安定している。結果として、「登録者数はそこまで多くないのに、売上とLTVはしっかり積み上がっている」という状態です。

この場合、教育動画のコンセプトとオプトインLP、広告のメッセージがきちんと揃っていて、「この動画が刺さる人」がちゃんと集まっています。写真で言えば、「安く撮ってほしい人」ではなく、「世界観に共感している人」が来ているイメージです。

つまり、同じCPA3,000円でも、

  • 教育動画と相性の良い人が集まっているCPA3,000円は、長期的には安い。
  • 動画とズレた人ばかり集めているCPA1,000円は、長期的には高くつく。

この感覚が持てるかどうかで、オプトインの判断は大きく変わります。

「オプトインCPAだけ」を追いかけるとハマる沼

オプトインCPAは、もちろん重要な指標です。ただ、それだけを単独で追いかけ始めると、だいたい沼にはまります。理由はシンプルで、CPAは「誰が集まっているか」までは教えてくれないからです。

例えば、

  • クーポンやプレゼントの訴求を強くしすぎて、「とりあえず無料でもらえるなら」という層が増える。
  • 教育動画のコンセプトとズレたキーワードや興味関心をターゲットにしてしまう。
  • LPの見出しだけ過激にして、本来のテーマと少し違う期待を持たせてしまう。

こういうことをやると、画面上のCPAはどんどん下がっていきます。でも、それは「教育動画と相性の良い人を安く集められている」のではなく、「動画を見てもピンとこない人を大量に連れてきている」だけ、ということが多いです。

なので、オプトインCPAを見るときは、必ずセットでこう自問した方がいいです。

「この数字は、教育動画と相性の良い人のCPAなのか、それとも、なんとなく登録した人のCPAなのか。」

どこから直す?優先順位は「動画 → LP → クリエイティブ」

では、CPAは安いのに売れないとき、どこから手をつければいいのか。私が見直す順番はだいたい決まっています。

  • 1. 教育動画のコンセプト
    そもそも、この動画は誰に向けて、どんな変化を渡す話なのか。ここがフワッとしていると、オプトインも広告も全部ぼやけます。まずは動画のタイトルと冒頭の数分を見直します。
  • 2. オプトインLPのオープンループ
    LPの役割は、「教育動画を見たくなる理由」をきちんと伝えることです。動画の中身とズレた約束をしていないか、ビフォーとアフターがきちんと噛み合っているかを確認します。
  • 3. クリエイティブのターゲット
    最後に、広告の画像や動画、テキストが、「教育動画で一番刺さってほしい人」の日常にちゃんと入り込めているかを見る。ここだけをいじってCPAを下げても意味がないので、あくまで3番目です。

この順番を守るだけでも、「CPAを下げるための改善」から「ファネル全体を整えるための改善」に変わっていきます。写真やビジュアルの仕事でも、本命の作品をいじらずにフライヤーだけ修正しても、根本的には何も変わらないのと同じですね。

今日やってみてほしい簡単なチェック

最後に、今日できる簡単なチェックを1つだけ。

「最近オプトインしてくれた人」と「実際にフロントやバックエンドまで進んでくれた人」、頭の中で顔ぶれを比べてみてください。

もし、「数字上は登録が増えているのに、顔が思い浮かばない人ばかりだな」と感じたら、それはズレたオプトインが始まっているサインです。逆に、CPAが少し高くても、「あの人とこの人は、本当に一緒に取り組めてよかった」と思える顔が増えているなら、その方向性は大事にした方がいいと思います。

明日は、この優先順位の1つ目、「教育動画のコンセプト」をどうやって決めていくかを、もう少し深堀りしていきます。

ではまた。

P.S.

コンビニのお菓子コーナーで、「安いから」とついカゴに入れたお菓子ほど、家に帰ると意外と食べずに残りませんか。私の家の棚にも、いつ買ったか分からない煎餅がひっそり眠っています。あれもある意味、CPAだけ見て意思決定した結果ですよね。本当に食べたいかどうかより、「今だけ◯◯円」という数字に反応してしまったパターンです。広告も同じで、安さだけ見て集めた人は、あとで棚の奥に眠りがちなので気をつけたいところです。


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いわさきじゅん

1998年に広告制作会社で写真が始まり、アートイベント会社の広報として活動していました。まだあまりウェブマーケティングが普及していない2006年からSEO(検索エンジン対策)・リスティング広告(PPC広告)・LPO(ホームページ対策)・コピーライティングなど、サポートをしています。