この記事の結論
- 教育動画は「一発で完ぺきを狙う作品」ではなく、「テスト版から育てていくメインビジュアル」で考えた方が、結果的に売上も安定しやすい。
- 最初の1本は、機材や台本を作り込みすぎず、「誰に・何を持ち帰ってほしいか・どこまで案内するか」の3点だけ決めて撮れば十分。
- 再生完了率や離脱ポイントを見ながら、3〜6か月ごとに少しずつ撮り直す前提にしておくと、完ぺき主義に潰されず、実戦で育つ動画になる。
どうも岩崎です。
この1週間、教育動画を中心にしたファネルの話を書いてきましたが、最後の最後でよく出てくる一言があります。
「…で、ここまで設計したのはいいんですけど、撮るのが怖くてボタンが押せません。」
いや、分かります。私も最初のころは、撮影ボタンの赤いマークを見るたびに、なぜか机の上を片付け始めたり、急にコーヒーを淹れたくなったりしていました。要するに、逃げているわけです。
今日は、ファネル設計の総まとめというより、「じゃあ最初の1本をどうやって現実に撮るか」というところに絞って、現場目線で整理してみます。

なぜ教育動画が「一発勝負」に見えてしまうのか
教育動画って、ちょっと構えてしまうんですよね。理由はシンプルで、こんな要素が重なりやすいからです。
- 一度撮ったら長く使いたいので、「失敗できない」と感じやすい。
- 顔と声が出るので、ごまかしづらく、自己評価が厳しくなりがち。
- 機材やスライドを用意し始めると、「準備の沼」にハマりやすい。
ランディングページは、あとからテキストや写真を差し替えやすいですが、動画は「撮り直し」という言葉が出てくる時点で、心理的ハードルが一気に上がります。
その結果、
- 構成のメモまではできているのに、撮影だけが何か月も延期される。
- 一度チャレンジしたものの、噛みまくって自分で見返せず、お蔵入り。
みたいなことが起こります。私も何本か、自分のフォルダの奥底に眠らせている黒歴史動画があります。掘り起こしたくはないです。
最初の1本は「テスト版」と割り切った方がいい
結論から言うと、教育動画は作品ですが、最初の1本だけは「テスト版」として出した方がいいです。
ちゃんと作り込みたい気持ちは分かりますが、教育動画の本当の価値は、
- どんな人が最後まで見てくれるのか。
- 見終わったあとに、どんな行動をしてくれるのか。
- どのパートで「表情」や「反応」が変わるのか。
といった、現場のデータや手応えの中で育っていきます。これは、撮って出してみないと分からない部分です。
私の感覚では、
- テスト版:とりあえずコンセプトとストーリーの骨格を確かめる。
- 準本番:テスト版で分かった改善ポイントを反映して撮り直す。
- 改訂版:数か月〜1年後に、最新の事例や実績を入れてアップデート。
くらいのステップで考えておくと、気持ちがかなりラクになります。「いきなり永久保存版を作る」のではなく、「まずはベータ版を出す」イメージですね。
撮影前に決めておきたいのは、この3つだけ
とはいえ、ノープランでカメラを回してもうまくいきません。最初の1本を撮るときに、撮影前に決めておくのは、この3つだけで十分です。
- 誰に向けて話すのか。
具体的な1人の顔を思い浮かべられるくらいまで絞っておく。 - 見終わったあとに、何を持ち帰ってほしいのか。
考え方なのか、行動のきっかけなのか、安心感なのか。 - 見終わった人に、どこまで案内するのか。
フロントエンドの申し込みなのか、無料相談なのか、メルマガ登録なのか。
この3つが決まっていれば、多少噛んでも、言い回しが完ぺきじゃなくても、動画としての機能は果たしてくれます。逆に、この3つが曖昧なまま、スライドや台本だけを作り込んでも、視聴者の頭には残りにくいです。
最初の1本を撮るための「現実的なルール」
ここからは、現場でクライアントさんと一緒に教育動画を撮るときに、私がよくお伝えしているルールです。完ぺきに守る必要はありませんが、どれか1つでも取り入れるとハードルがかなり下がります。
- 機材はスマホ+自然光+簡易マイクでいい。
カメラをこだわり始めると、それだけで1か月溶けます。まずは「聞き取りやすさ」を優先。 - 台本は「フル原稿」ではなく「見出し+キーワード」だけにする。
1文1文を読み上げようとすると、途端に不自然になります。話す順番のメモがあれば十分です。 - 10分を1本ではなく、3〜5分のブロックに分けて撮る。
「オープニング」「問題の整理」「解決策の地図」「事例」「案内」といったブロックごとに区切ると、撮り直しも部分的で済みます。 - 噛んだら笑ってそのまま進んでいい、というルールにしておく。
視聴者は、そこまで細かく気にしていません。それより「この人と話したら楽しそうか」の方を見ています。
ビジュアル的にも、全部をきれいに撮ろうとするより、ところどころ人間らしさがにじんでいた方が、結果として信頼感につながることが多いです。
出したあとに見るべき「3つの数字」と「1つの感覚」
テスト版とはいえ、出したあとはちゃんと数字を見ます。ただし、最初から全部を追いかけると疲れてしまうので、私はまずこの3つだけをチェックしています。
- 再生完了率:最後まで見てくれた人がどのくらいいるか。
- 離脱ポイント:どのあたりで視聴が落ちているか。
- 視聴後のアクション率:視聴後にLPや申込ページに進んだ人がどのくらいいるか。
これに加えて、もう1つ大事にしているのが「見てくれた人からの生の一言」です。
例えば、こんな声がもらえたらかなり良い状態です。
- 「あの例え話が、自分のことだと思ってドキッとしました。」
- 「最後の3分を見て、申し込みを決めました。」
- 「正直、最初の自己紹介パートはいらないかもと思いました。」
数字とセットでこうした感覚的なフィードバックが集まると、「次はここを短くして、ここをもう少し丁寧に話そう」といった具体的な改善につながります。
教育動画は「3〜6か月ごとに少しずつ撮り直すもの」と決めてしまう
最後に、一番ラクになる考え方を書いておきます。
教育動画は、3〜6か月ごとに少しずつ撮り直す前提にしておく。
そう決めておくと、1本目のプレッシャーが一気に下がります。新しい事例が増えたり、ビジネスのフェーズが変わったりしたタイミングで、「そろそろ改訂版を撮ろうか」と自然にアップデートがかけられるからです。
飲食店で言えば、「看板メニューは変えないけれど、季節のおすすめは入れ替えていく」ようなイメージです。教育動画の軸(世界観や価値観)はキープしながら、実例や言い回しは少しずつ最新バージョンにしていく。
ファネル全体で見ると、教育動画はメインビジュアルであり、設計図そのものです。だからこそ、一度作って終わりではなく、「現場からのフィードバックで育てていく作品」として付き合っていく方が、長い目で見ると楽だし、成果も出やすいと感じています。
まずは今のラフ構成で、10分でもいいのでテスト版を1本撮ってみてください。きっと、自分の話し方や世界観の「現在地」が、かなりクリアに見えてきます。
ではまた。
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