この記事の結論
- ランディングページの成約率は、文章力より前に「誰のどんな状況と言葉を集めたか」というリサーチの質でほとんど決まる。
- まず見るべき相手は見知らぬ人ではなく、すでにお金を払ってくれたお客さんの声と行動で、そこに成約のヒントが一番詰まっている。
- ライバル分析は「正解を写す作業」ではなく「市場の前提と期待を確認する作業」として使うと、ブレずに自分らしいオファーを設計できる。
どうも岩崎です。
ランディングページを書こうとして、真っ白な画面を前にフリーズしたことはありませんか。私も昔は、キーボードの前で腕組みをしながら、よし名コピーをひねり出すぞと意気込んでいました。結果どうなったかというと、名コピーどころか、途中から自分でも読みたくない文章になっていくわけです。
今振り返ると、そのとき足りていなかったのはセンスではなく、リサーチでした。誰に向かって書くのか、その人が日常でどんな言葉を使っているのか、どんな順番で不安と期待が頭の中を流れているのか。そこが曖昧なまま、いきなり文章だけ頑張ろうとしていたのですね。
今日は、私が普段やっているリサーチの考え方を、スモールビジネスや写真、ビジュアルの仕事にもそのまま使える形で整理してみます。

なぜリサーチ不足のランディングページは刺さらないのか
リサーチ不足のランディングページには、だいたい共通点があります。それは、発信者の都合で組み立てられていることです。サービス紹介、機能一覧、こだわりの説明。内容としてはまちがっていないのですが、読み手からすると「今、自分が気になっていることの順番」とずれていることが多いです。
例えば、写真講座のランディングページなのに、最初からレンズの名前や講座のカリキュラムが延々と出てくるパターン。多くの人が本当に知りたいのは、自分の写真がどう変わるのか、自分の仕事にどう効いてくるのか、そこだったりします。
つまり、読み手はいつでも「情報」ではなく「自分の状況との関係」を見ています。ここを先に押さえておかないと、どれだけコピーを頑張っても、なかなか体温の高い反応にはつながりにくいです。
最初に見るべきは「今いるお客さん」の中
リサーチというと、多くの人はまだ出会っていない見込み客を思い浮かべますが、いきなりそこから入ると難易度が高いです。私がいつも最初に見るのは、すでにお金を払ってくれたお客さんの中です。
具体的には、こんな情報を集めます。
- 申込フォームの「お申し込みのきっかけ」「今の悩み」の自由記述欄。
- レッスン後のアンケートや感想メールで、印象に残った一文。
- 対面やオンラインで雑談しているときに、ふと出てきた本音の言葉。
- リピートしてくれた人が、周りにどう紹介してくれているか。
ポイントは、自分が言い換えた言葉ではなく、そのまま使われた生の表現を拾うことです。例えば、こちらは「写真の基礎を体系的に学びたい」と思っていても、お客さんの言葉は「いつも同じような写真にしかならないのを何とかしたい」かもしれません。
この差は小さいようで、ランディングページ上では大きな違いになります。というのも、検索するときも、友人に相談するときも、読み手は自分の言葉を使うからです。リサーチの役割は、自分の中の専門用語を、お客さんの口ぐせに翻訳し直すことだと思っています。
集客の成否を分けるのは「見込み客の解像度」
よく「ペルソナを決めましょう」と言われますが、年齢や職業を埋めるだけでは足りないと感じています。私が特に重視しているのは、次の三つです。
- その人が日常のどんな瞬間にモヤッとしているか。
- そのモヤモヤを、今はどんなやり方でごまかしているか。
- それでも頭のどこかで「変わりたいな」と思う決定的なきっかけは何か。
この三つが具体的にイメージできるかどうかで、コピーの切れ味がまったく変わります。例えば、ただ「写真がうまくなりたい人」ではなく、「夜中にスマホのアルバムを見返して、どの写真もイマイチでため息をついている人」とイメージできた方が、書く言葉も変わってきますよね。
集客の成否は、こうした見込み客の解像度でほとんど決まると感じています。ここを上げるためにも、やはりお客さんとの会話やアンケートから、具体的なシーンと感情を集めることがリサーチの軸になります。
ライバル分析は「正解探し」ではなく「前提確認」に使う
ランディングページのリサーチと聞くと、ライバル分析を思い浮かべる方も多いと思います。もちろん、競合のページを見ること自体は大事です。ただし、そこでやりたいのは、真似することではなく、市場の前提を確認することです。
私は、似たようなサービスを出しているページを数件ピックアップして、次のようなことをメモします。
- どのページにも必ず書かれている共通の不安や願望。
- 料金や期間など、読み手が当たり前に気にしていそうな項目。
- あえて自分は真似しないと決める要素。
ここで見えてくるのは、市場の人たちが「これくらいは書いておいてほしい」と思っている期待値です。共通している部分は外さないようにしつつ、差別化したい部分は自分の経験や価値観で上書きしていきます。
逆に、構成や言い回しまでそっくり真似してしまうと、その時点で勝負が決まってしまいます。コピーの練習として写経するのは良いと思いますが、本番のページは、自分とお客さんの間で集めた情報から組み立てた方が、長期的には強いです。
最低限そろえておきたい「三つのリスト」
とはいえ、リサーチと聞くと、途端にハードルが上がる方もいると思います。全部やろうとすると大変なので、まずは次の三つのリストだけでも作っておくと、ランディングページを書くときの安心材料になります。
- お客さんの口ぐせリスト。
- ビフォーアフターのエピソードリスト。
- 申込前に迷っていた理由リスト。
口ぐせリストには、申込理由や感想の中で、何度も出てくる表現を書き留めておきます。ビフォーアフターのリストには、最初の状態と今の状態を一行ずつで良いので並べておきます。迷っていた理由リストには、「本当はこう悩んでいた」「こう思っていたから申し込むのを躊躇していた」と教えてもらえたことを書きます。
この三つがそろっているだけでも、ランディングページの骨組みはかなり楽になります。キャッチコピーに迷ったら口ぐせリスト、ストーリーに迷ったらビフォーアフターリスト、反論処理のセクションで迷ったら迷っていた理由リストを見る。そんな使い方です。
今日やるなら「直近三人の声」を拾ってみる
最後に、今日からできるミニ課題を一つだけ提案させてください。それは、直近でやり取りをしたお客さんを三人思い浮かべて、その人たちの申込理由や印象に残った一言を書き出してみることです。
大げさな調査票を作る必要はありません。メールボックスやチャットの履歴を見返しながら、「あの人はなぜ申し込んでくれたのか」「どんな言葉を使っていたか」をメモするだけで十分です。これを積み重ねていくと、数か月後には立派なリサーチノートになります。
明日は、このリサーチで集めた材料を、どんな順番で並べると読みやすく、かつ売り込み感の少ないランディングページになるのか、そのストーリー設計の話をしてみます。
ではまた。
P.S.
リサーチが大事だと言っている本人も、つい自分の予想だけで動いてしまうことがあります。以前、家族に「この夕飯メニューは絶対に喜ばれるはず」と思い込んで大量に作ったら、まさかの全員の気分と外れていて、冷蔵庫が一週間分の作り置き状態になりました。事前に一言だけ好みを聞いておけば良かったな、と皿をラップしながら反省した夜でした。ビジネスでも食卓でも、リサーチって大事ですね。
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