見つけてもらえなければ始まらない。集客の「入口設計」を考える

この記事の結論

  • どれだけ良い商品やサービスでも、見つけてもらう入口がなければ集客は始まらない。
  • スモールビジネスの入口は、検索・コンテンツ・広告の3つに整理でき、それぞれ役割と向き不向きが違う。
  • 入口は数を増やすよりも、一つずつ育てる発想の方が続きやすく、結果として信頼や紹介にもつながりやすい。

どうも岩崎です。

昔、展示会に作品を出したことがあるんですね。写真を何点か選んで、額に入れて、どの順番で壁に並べるかまでかなり悩みました。光の流れ、視線の流れ、最初に何を見せて最後にどう残すか。そういうことを考える時間は、けっこう好きなんです。

で、準備しているときは当然ながら作品のことばかり考えています。どのカットが強いか、どれを外すか、全体の世界観は揃っているか。ところが、実際に会場に立ってみると、別のことに気づくんですよね。

そもそも人が入ってこなければ、どんな作品でも見てもらえない。

当たり前の話なんですけど、これがビジネスになると意外と抜け落ちます。商品ページを整える。写真を磨く。説明文を直す。もちろん大事です。でも、その前に入口がなければ、誰にも届かないわけです。

今日はこの入口の話をします。

入口がなければ、どれだけ良くても始まらない

前回、集客には3つの壁があるという話をしました。

  • 入口
  • 信頼
  • 数字

この中で一番手前にあるのが入口です。つまり、見つけてもらう仕組みですね。

ここが弱いと、商品やサービスの中身以前の問題になります。良い悪いを判断されるところまで、人が来ないからです。

たとえば飲食店でも、味は良いのに立地が分かりづらかったり、看板が目立たなかったりすると、最初の来店が増えません。ネットでも同じです。どれだけ内容が良くても、検索に出てこない、SNSで届かない、広告も打っていないとなると、そもそも存在を知られないんですね。

ここで大事なのは、売れない理由をすぐに商品のせいにしないことです。もちろん商品そのものに改善点がある場合もあります。でも、その前に入口が細すぎるだけ、というケースは本当に多いです。

入口は大きく3つに整理できる

スモールビジネスの入口は、細かく分ければいろいろあります。ただ、整理すると大きくは3つです。

  • 検索
  • コンテンツ
  • 広告

ここをぐちゃぐちゃのまま考えると、やることが増えて疲れます。なので、まずは3分類で考えるとかなりスッキリします。

検索という入口

検索は、困っている人が自分で探しに来る入口です。

たとえば、商品名で探す人もいれば、悩みや用途で探す人もいます。商品撮影 コツ、ネットショップ 写真 撮り方、みたいな感じですね。

検索の良いところは、欲求がある程度はっきりしていることです。探している時点で、問題意識がある。だから合えば強いです。

ただし、検索は一晩で育ちません。記事や商品ページを整え、言葉を揃え、少しずつ評価を積み上げる必要があります。地味です。でも地味な分、一度育つと資産になりやすいのが特徴です。

私はこの検索の入口を、店で言えば看板と地図の両方だと思っています。困っている人が迷わずたどり着けるかどうか。ここに言葉の設計がかなり効きます。

コンテンツという入口

次がコンテンツです。SNS、ブログ、動画、メルマガなどですね。

これは検索と違って、必ずしも今すぐ買う人だけが見ているわけではありません。まだ悩みが浅い人、何となく興味がある人、比較検討の前段階にいる人も含まれます。

だからコンテンツの役割は、いきなり売ることだけではありません。知ってもらう、思い出してもらう、考え方に触れてもらう、安心してもらう。こういう役割が大きいです。

写真で言えば、ポートフォリオを見せるだけではなく、その人の視点や思想まで伝わるかどうかですね。ビジュアルマーケティングでも、ただ綺麗な写真を並べるだけでは弱いことがあります。なぜその見せ方をするのか、その先にどんな価値があるのかまで伝わると、入口がそのまま信頼の種になります。

コンテンツの怖いところは、やればやるほど偉いと思いやすいことです。でも本当は、量よりも「誰の何を前に進めるのか」が大事なんですね。ここが曖昧だと、投稿数だけ増えて手応えがなくなります。

広告という入口

広告は、お金を使って人を連れてくる入口です。

即効性があるのが強みですね。検索やコンテンツのように待つだけでなく、こちらから取りにいけます。だから新商品の初動や、検証スピードを上げたいときにはかなり有効です。

ただし広告は、入口としては優秀でも、その先が弱いとすぐにお金が溶けます。写真が弱い、商品ページが弱い、オファーが弱い。そうすると、連れてきても離脱されるだけです。

広告は蛇口みたいなものだと思っています。開けば水は出る。でも、受け皿に穴が開いていたら貯まりません。だから広告だけで何とかしようとすると苦しくなります。

入口を増やしすぎると、だいたい全部弱くなる

ここで多くの人がやりがちなのが、入口を全部やろうとすることです。

  • SNSを毎日更新する
  • ブログも書く
  • 動画も始める
  • 広告も試す
  • SEOも気にする

気持ちはよく分かります。入口は多い方が安心に見えるからです。

でも実際には、入口が多いほど管理コストも増えます。文章も作る、写真も用意する、数字も見る、導線も整える。これを全部やろうとすると、だいたい本業の方が圧迫されます。

しかも、入口はそれぞれ性格が違うので、育て方も違います。ブログは積み上げ型。SNSは流速型。広告は検証型。この違いを無視して全部同じ感覚でやると、どれも中途半端になりやすいんですね。

だから私は、入口はまず一つ決めて育てる方が良いと思っています。

その一つが回り始めると、次にどこを足すかが見えます。逆に最初から全部やると、何が効いていて何が効いていないのかすら分からなくなります。

自分に合う入口は、商材と客層で変わる

ここも大事です。正解の入口は一つではありません。

たとえば、今すぐ比較検討されやすい商品なら検索が強いです。逆に、世界観や思想に共感してもらうことが重要ならコンテンツが効きます。短期間でテストしたいなら広告が向いています。

スモールビジネスの場合は、商材だけでなく自分の性格も無視できません。文章を書く方が続く人もいれば、写真や動画の方が得意な人もいます。広告の数字を見るのが好きな人もいれば、そこで疲れる人もいます。

だから、流行っているからやる、周りがやっているから始める、という入口設計は危ないんですね。続かない可能性が高いからです。

集客は短距離走ではなく積み上げです。続けられる入口を選んだ方が、結局は強いです。

入口の先に何があるかまでセットで考える

もう一つ重要なのは、入口だけ作って終わらないことです。

入口の役割は、見つけてもらうこと。その先には必ず信頼の壁があります。

たとえばSNSで見つけてもらっても、プロフィールが弱い、サイトが分かりづらい、写真が不安、説明が雑、これでは次に進みません。広告も同じです。クリックは取れても、その先で安心できなければ離脱します。

つまり入口は単体で考えるものではなく、その先の信頼導線まで含めて設計する必要があります。

入口だけ頑張っているのに売れない、という人は、だいたいこの接続が弱いです。人を連れてくる力と、安心させる力は別物なんですね。

今日やってみてほしいこと

難しいことを一気にやる必要はありません。今日は紙を一枚出して、次の3つだけ書いてみてください。

  • 今、自分の集客の入口はどこにあるのか
  • その中で、一番強い入口はどれか
  • これから半年かけて育てるなら、どの入口にするか

ここで全部を選ばないのがポイントです。一つでいいです。今の自分の商材、客層、性格に合う入口を一つ決める。それだけでも、やることはかなり絞れます。

入口が決まると、次はその入口の先にある信頼をどう作るか、という話になります。

ではまた。

P.S.

昔の私は、SNSもブログも広告も全部やれば、どこかで当たるだろうと思っていました。ところが現実は、どれも中途半端になって、作業量だけ増えるんですよね。で、忙しいわりに手応えがない。かなりしんどいです。ある時から、入口は一つでいいと割り切って、その入口を育てることに集中しました。すると不思議なもので、まず入口が安定し、そのあとに信頼や紹介が乗ってきました。広げるのは、その後でも遅くないわけです。


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いわさきじゅん

1998年に広告制作会社で写真が始まり、アートイベント会社の広報として活動していました。まだあまりウェブマーケティングが普及していない2006年からSEO(検索エンジン対策)・リスティング広告(PPC広告)・LPO(ホームページ対策)・コピーライティングなど、サポートをしています。