どうも岩崎です。
先日、ある企業との打ち合わせで、久しぶりに相手のオフィスへ伺いました。
正直なところ、こういうアウェイの場って、いまだに少し緊張するんですよね。
受付で名前を告げて、通された応接室。壁には社長の表彰状、テーブルの中央には企業ロゴ入りのペン立て。
それだけで「この場所は相手のホームだな」と体が自然に感じ取ります。
しかも、そこに数人の担当者が並んで座っている。 こちらは一人。話を始める前から、すでに主導権を握られているような気分になる。
こういうとき、人は無意識に守りの姿勢になります。 声が小さくなったり、早口になったり、やたらと相手の反応を気にしたり。
内容は同じでも、空気が違うだけで説得力はまったく変わってくるんです。

交渉の成否は「空間」が決める
交渉やプレゼンの場では、言葉や資料よりも前に「空気の温度」があります。 人は、論理ではなく空間の影響を強く受ける生き物だからです。
たとえば、自分のオフィスやカフェで話すときは、リラックスして言葉が自然に出てくる。 でも、相手の会社や会議室だと、無意識のうちに呼吸が浅くなってしまう。
これはいわば「空間バイアス」です。 空間の主導権を持つ側が、自然と会話のリズムをコントロールしている。
だからこそ、交渉を成功させたいなら、 できるだけ自分のフィールドで会う。 それが難しいなら、空気の主導権を取り戻すための自己暗示が必要になります。
アウェイでも緊張を消す、3つの自己暗示
自己暗示というとスピリチュアルに聞こえるかもしれませんが、実際は「脳のバグを意図的に利用する技術」です。 私がよく使うのは、この3つ。
- 相手の空間を取材だと思う
交渉ではなく、相手の会社をリサーチしに来たくらいの気持ちで臨む。 空間の主導権を奪おうとするより、“観察者”になることで、緊張が一気に消えます。 - 相手の席に自分の椅子を置くイメージをする
これ、脳科学的には「所有感」の錯覚を使う方法です。 自分の椅子がそこにあると想像すると、脳はその空間を“自分のテリトリー”と認識し始めます。 - 話す順番ではなく、呼吸のリズムを主導する
相手が深呼吸した後にゆっくり話すと、無意識に主導権を取れる。 呼吸を合わせるだけで、相手の脳はあなたをペースメーカーとして認識します。
これを意識してからというもの、どんなアウェイの場でも驚くほど落ち着いて話せるようになりました。
プレゼンも交渉も、勝負は「空気の整え方」
多くの人が交渉でつまずくのは、言葉の使い方よりも「空気を整える力」が足りないからです。 どんなに良い提案でも、相手が構えて聞いていれば届かない。
逆に、相手が安心して呼吸できる空気を作れれば、話の半分はもう通っています。
ビジュアルマーケティングでも同じですよね。 伝えたいメッセージよりも先に、「見る人が安心して受け取れる空気」をデザインしているか。 ここがすべてのスタートラインです。
交渉とは、相手を説得する技術ではなく、同じ空気の中に入る技術。 そのための第一歩は、どんな場所にいても自分の空気を持ち込めることです。
ではまた。
P.S.
あの打ち合わせのあと、担当の方から「なんか話しやすかったです」と言われました。 正直、こちらも緊張していたんですけどね。 多分、相手も同じように緊張していたんだと思います。 結局のところ、交渉も会話もお互いに安心できる場づくりが一番の近道なんです。
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