どうも岩崎です。
なぜ、人は立ち位置ひとつで印象が変わるんでしょうね。言葉を変えたわけでも、表情を作ったわけでもないのに、 なんとなく相手がやわらかい反応を見せる。そんな経験、ありませんか?
先日、あるクライアントのオフィスで打ち合わせがありました。部屋に通されて、なんとなく空いていた右側の席に腰を下ろしたんですが、 会話の始まりから妙にスムーズ。相手の表情も自然で、いつもより話しやすい感じがあったんです。
もちろん、ただの偶然かもしれません。でも、人間って「偶然っぽい現象」にこそ、 無意識のメカニズムが隠れていることが多いものです。

右側に立つと人は安心する。心理的距離が近づく理由
行動心理学の世界では、人は右側から話しかけられた方が 安心や好意を感じやすいといわれています。 脳の構造的にも、右側からの刺激は感情を司る右脳に直接届きやすく、そこでこの人は安全な存在だと判断されることがあるそうです。
つまり、右側から近づくというのは、「あなたの敵じゃないですよ」というサインのようなもの。 たとえば、犬や猫でも正面から突っ込むより、斜め横からゆっくり近づく方が安心してくれる。
人間も本能的にはそれと似ています。
営業の現場でも、交渉や提案を行うときに あえて相手の右斜め側に座ることで、成約率が上がるという報告もあります。これは決してスピリチュアルな話ではなく、脳科学的な「防衛反応の抑制」と「共感神経の活性化」が関係しているんです。
言葉よりも、配置が空気を決めている
これを意識している人は少ないですが、 実は私たちの会話の半分以上は非言語で成り立っています。
話す内容よりも、どの距離で、どんな位置で、どんな角度で話しているか。そこがズレているだけで、同じ言葉でも伝わり方がまるで変わる。
プレゼンの場面でも同じです。 資料を完璧に仕上げるより、相手との配置関係を整えるほうが、よっぽど話がスムーズに進むことがある。これはいわば、「信頼の構図」をデザインするということです。
心理的な壁というのは、言葉ではなく距離で作られます。対面だと構えてしまう人でも、横に座るだけで自然と力が抜ける。これは、攻撃ではなく共感のポジションだからです。
ビジュアルの世界にも同じ原理がある
これは写真やデザインの世界でも同じで、 右に空間がある構図は安心や希望を感じさせやすい。逆に左に余白があると挑戦や緊張の印象になる。
見る側の脳が、左から右へと情報を処理する習性を持っているからなんです。
たとえば広告バナーで、人物が左を向いているか右を向いているかで、 クリック率が変わることすらあります。 人の感情って、理屈ではなく「向き」や「流れ」に左右されるんです。
だからこそ、マーケティングもビジュアルも、 どの位置から届けるかを意識することが大切です。右側から語りかけるような構図、角度、トーン。
それだけで「なんか感じが良い」に変わることがあります。
理屈よりも、観察から学ぶ
こういう話をすると、
「じゃあ右側にいれば全部うまくいくのか?」と聞かれることがあります。もちろん、そんな単純な話ではありません。立ち位置を変えることはきっかけに過ぎず、 一番大事なのはその場の空気を感じ取る観察力です。
つまり、心理学を「使う」よりも「気づく」。 これが本当の意味での行動デザインです。理屈を知ることよりも、場の流れを読んで自然に動けるようになること。そこにこそ、人間的なコミュニケーションの妙があります。
ではまた。
P.S.
ちなみにその翌日、右側に座れば印象が良くなるって話を思い出して、いつもの打ち合わせでも右側の席をキープしてみたんですが、「そこ寒いから俺、左行くわ」と言われて結局入れ替わりました。結果、左側に戻ったらいつもより笑いが多かったんです。理屈を信じすぎると、現実に裏切られる。でも、そういうズレがあるから、人間って面白いんですよね。
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