自力と地力のじりきとは何か すべて失っても立て直せる人のシンプルな条件

この記事の結論

  • じりきには「自力」と「地力」があり、前者は自分で動くための筋力、後者はどこに立っても通用する土台のようなものだと考えると整理しやすい。
  • 自力はスケジュール管理や実行力など、明日からでも鍛えられる習慣でつくられ、地力はマーケティングや文章術など、時間をかけて積み上げる普遍的な力で育っていく。
  • どちらか一方ではなく「今日は自力、今月は地力」というように意識的に配分して育てていくと、突然すべてを失ってもやり直せる安心感がじわっと増えていく。

どうも岩崎です。

前回は「もし、今の仕事も口座の残高もゼロになったら、自分には何が残るだろうか」というところから、じりきという話をしました。今日はそのじりきを、もう少し分解してみます。

私はよく、自力と地力という二つの言葉で考えています。漢字は同じ読みですが、中身はけっこう違います。

自力は「今日を動かすための筋力」

自力は、ざっくり言うと「自分の今日をちゃんと動かすための筋力」です。誰かに指示されなくても、自分で考えて動ける力ですね。

  • 朝起きて、やるべきことを自分で決めて動かす力。
  • 問題が起きたときに、「まあいっか」ではなく原因を探して対処する力。
  • 学んだことをメモだけで終わらせず、実際の撮影や集客に試してみる力。

写真やビジュアルの仕事で言えば、撮影の準備を前日までに終わらせておく、クライアントとのやりとりを自分から前倒しで確認しておく、撮った写真をその日のうちに仮現像まで進めておく。こういう「地味だけど今日の一歩を進める行動」が、自力の正体だと思っています。

自力は、筋トレに近いです。やればやっただけ付くし、さぼればその分だけ落ちていきます。ただし、重たいダンベルを持ち上げるような無茶を続ける必要はなくて、「毎日ちょっとだけ続けられる負荷」を探すのがポイントです。

地力は「どこに立っても通用する土台」

一方の地力は、もう少しスパンが長い話です。流行りのノウハウではなく、「どの業種に行っても、時代が変わっても使い回せる本質的な力」のことだと考えています。

  • 普遍的なマーケティングの考え方(誰に、どんな価値を、どう届けるか)。
  • 文章術やストーリー設計など、媒体が変わっても使える伝え方の技術。
  • 数字の見方や、お金の流れを読める最低限のファイナンス感覚。
  • 人の心理や行動経済学など、なぜ人がその行動を選ぶのかという視点。

例えば、私が黒にんにくの写真を撮っていたころに学んだ「おいしそうに見える光の方向」や「パッケージと中身をどう一緒に見せるか」という感覚は、今いわさき写真教室で講座を組み立てるときにも、そのまま使えています。商品も媒体も変わっているのに、土台としての地力は流用できるわけです。

地力は、一日で身につくものではありません。ただ、その代わり一度身につくと、仕事が変わってもゼロにはならない資産になります。ビジネスが飛んでも、「これがあればまた組み立て直せる」という安心感の正体は、だいたいここにあります。

自力と地力は「どちらが先」ではなく「配分」の問題

よく「まずは自力をつけてから地力を学ぶべきか」「基礎からじっくり地力を固めるべきか」という話になりますが、私はあまり順番論にはこだわっていません。それよりも、「いま自分はどちらに偏っているか」の把握が大事だと思っています。

例えば、毎日めちゃくちゃ忙しく動いているのに、数年たっても状況が変わっていない場合。これは、自力ばかり使っていて、地力への投資が足りていないパターンです。逆に、勉強会や講座にはたくさん参加しているのに、現場での行動がほとんど変わっていない場合は、地力のインプットばかりで自力の出力が少ない状態です。

なので、私はざっくりこんな指標で見ています。

  • 平日の多くは「自力デー」:撮影、編集、提案、事務作業など、今日を前に進める行動。
  • 週に半日から一日は「地力デー」:本を読む、講座のアーカイブを見る、フレームをノートに整理するなど、土台を強くする時間。

このくらいの配分でも、一年続けると蓄積の差はかなり大きくなります。

今日からできる「自力」と「地力」の小さな一歩

ここまで読んでいただいた方に、今日から試してみてほしい小さな一歩を二つだけ書いておきます。

  • 自力の一歩:明日の「これだけは終わらせること」を一つだけ手帳やメモアプリに書いてから寝る。
  • 地力の一歩:今月中に読み切る「一冊だけ」を決めて、その本のテーマを仕事にどう応用するかを一行メモしておく。

どちらも、大それた目標ではありません。でも、この二つを積み重ねていくと、「昨日よりも今日の自分の方が、ほんの少しだけ頼もしい」という感覚が増えていきます。じりきは、派手な決断ではなく、こうした地味な積み上げの中で育っていくものだと思っています。

次回は、この自力と地力を「ビジュアルの仕事でどう活かすか」という視点から、もう少し具体的に掘り下げてみます。

ではまた。

P.S.

ここまで偉そうに自力の話を書いておきながら、先日うっかりスマホを家に忘れて出かけました。電車に乗った瞬間に気づいて、一瞬「今日はもう何もできないのでは…」と不安になったのですが、よく考えたら、紙の手帳とペンはちゃんとカバンに入っていたんですよね。結局その日は、カフェでひたすら今後の講座の構成を書き出して過ごしました。意外と、電波がない日の方が地力が育つのかもしれません。


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いわさきじゅん

1998年に広告制作会社で写真が始まり、アートイベント会社の広報として活動していました。まだあまりウェブマーケティングが普及していない2006年からSEO(検索エンジン対策)・リスティング広告(PPC広告)・LPO(ホームページ対策)・コピーライティングなど、サポートをしています。