この記事の要点
- 内臓脂肪の老化は、脳の老化と関係している可能性があります。
- 東邦大学の研究では、内臓脂肪組織の変化が脳内BDNFの低下に関わる可能性が示されました。
- 脳の衰えを考えるときは、頭の中だけではなく、生活全体を見直す視点が大切です。
どうも岩崎です。
この前、朝に着替えていたときの話なんですが、ズボンを履いた瞬間に、あれ、昨日よりちょっときついなと思ったんですね。いや、昨日より急に太るわけないだろうと思いながら、お腹を引っ込めてボタンを閉めるわけです。で、閉まった瞬間に、まだ大丈夫だなと一回安心する。でも、座った瞬間に、全然大丈夫じゃないんですね。わかりますかね、この、立っている時だけ現実を見ない感じ。
人って、見たい現実だけ見ようとするんですよ。これは体型でもそうだし、仕事でもそうです。広告の数字が少し良かったら、よし流れが来たと思う。でも全体を見ると、利益はそこまで残っていない。写真も同じで、正面だけ見れば整って見えるけど、横から見ると、ああ、そういうことね、となる。つまり、私たちはいつも、見やすい角度だけで安心しようとするわけです。
で、今日の話も、まさにそれなんですね。

脳の老化なのに、入口は頭ではなくお腹かもしれない
お腹まわりの話になると、多くの人はまず見た目を気にします。太った、痩せた、服がきつい、顔が丸くなった。もちろんそれも現実です。でも、最近の研究を見ると、本当に気にしたいのは、見た目だけではなさそうなんです。
東邦大学の研究グループは、内臓脂肪組織の老化が、脳内のBDNF低下を通じて脳の老化を進めている可能性を示しました。しかも、内臓脂肪側にあるCX3CL1という因子が、その維持に関わっているかもしれないというんですね。
ここ、かなり面白いところです。普通、認知機能とか脳の老化という話になると、脳トレをしましょう、本を読みましょう、会話を増やしましょう、みたいに、頭へ直接アプローチする話になりやすい。でも今回の研究が示しているのは、脳は脳だけで完結していないかもしれない、ということなんです。お腹の中、しかも内臓脂肪という見えにくい場所の変化が、脳にまで影響している可能性があるわけです。
見える老化ばかりを気にすると、本質を見失う
BDNFという言葉は、普段あまり聞かないと思います。ただ、役割としてはかなり重要です。神経細胞の元気さや、脳のしなやかさを保つために関わる物質で、これが減ると、認知機能や気分の面にも影響しやすいと考えられています。
今回の研究では、高齢マウスにCX3CL1を投与すると、脳内BDNFが上がり、認知機能の改善が見られたとも報告されています。もちろん、現時点ではマウス研究ですから、そのまま人での治療法が確立したという話ではありません。でも、脳を守る入口が、脳そのものではなく、内臓脂肪側にあるかもしれないという視点はかなり興味深いですよね。
ここで、今週のテーマとして入れていきたいのが視覚の話です。人はどうしても、見える老化ばかり気にするんです。白髪が増えた。しわが増えた。姿勢が丸くなった。顔が疲れて見える。たしかに、それらも老化のサインです。でも、本当に厄介なのは、見えない老化のほうかもしれません。内臓脂肪って、まさにそうですね。内側で進んでいる変化は、鏡ではわからない。だから、人は放置しやすいんです。
これって、見た目の話にすり替えると危ないんですね。少しお腹が出ているから老化しているとか、細いから大丈夫とか、そういう雑な話ではないわけです。見た目で若く見えるかどうかと、内側で何が起きているかは、必ずしも一致しない。写真だってそうです。肌がきれいに見えるライティングは作れる。でも、表情の奥にある疲れまでは、隠しきれないことがある。人も身体も、表面だけ整えても、内側の情報はどこかで出るんです。
脳の問題は、生活全体の設計の問題でもある
だから私は、この研究が面白いのは、内臓脂肪が悪いですよ、太らないようにしましょう、みたいな浅い話ではなく、見えているものだけで自分の状態を判断するな、という警鐘に見えるからです。
最近、名前が出てこないとか、集中が続かないとか、あれ、自分も少し衰えてきたかなと感じる瞬間があると思います。そういうとき、人はすぐに脳だけを責めがちです。年齢のせいかな、記憶力のせいかな、と。でも、もしかしたらその背景には、睡眠不足やストレス、運動不足、炎症、そして内臓脂肪の状態みたいな、もっと手前の話があるかもしれないわけです。
そう考えると、少し気が楽になりますよね。脳を何とかしなきゃ、ではなくて、生活全体を少し整えてみよう、になるからです。ここが大きいと思うわけです。
よくある質問
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内臓脂肪が多いと、すぐ認知症になりますか?
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そこまで単純な話ではありません。ただし、内臓脂肪組織の老化が脳の老化と関係する可能性が示されており、生活習慣を整える意味は大きいと考えられます。
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BDNFとは何ですか?
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脳由来神経栄養因子のことで、神経細胞の生存や機能維持に関わる重要な物質です。
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今すぐできることはありますか?
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特別な方法を探すより、睡眠、食事、運動、ストレス管理といった土台を整えることが現実的です。
P.S.
ズボンのボタンって、閉まった瞬間だけは、まだいけると思わせてくるんですよね。あれはかなり優秀な演出です。でも、座ったときに現実を教えてくるあたり、人生みたいなものだなと思います。立ってる時だけ整って見えても、日常の動きの中で苦しいなら、それはまだ整っていないわけです。身体も、仕事も、案外そういうものですね。
参考
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