ノウハウを追い続けても、売上が安定しないのはなぜか

この記事の要点

  • ノウハウを増やしても売上が安定しないのは、情報不足ではなく、見る場所がズレているからかもしれません。
  • 本当に見直したいのは、媒体の選び方よりも、人がどう動くかという土台の部分です。
  • これから必要なのは、他人を動かす力と、自分を動かす力という2つの本質的な力です。

どうも岩崎です。

この前、机の引き出しを整理していたら、昔のメモがわんさか出てきたんですね。Instagramの使い方、SEOのコツ、LINE配信のタイミング、広告の反応率を上げる言い回し、ショート動画の構成案。もう、集客という名前の打ち出の小槌が、引き出しの中で渋滞していたわけです。

で、見ながら思ったんです。私たちって、本当にノウハウ集めが好きですよね。いや、好きというより、不安なんだと思います。今のやり方で合っているのか不安。このままで大丈夫なのか不安。周りが新しいことを始めると、自分だけ取り残される気がして不安。だからまた、新しい情報を探しに行くわけです。

よし、今度はこれを試そう。いや、やっぱり今は動画か。いや、これからはAIだ。いや、MEOが来るらしい。いやいや、やっぱりLINE導線だ。そうやって、気づくと集客という名の福袋を、ずっと開け続けている感じになるんですね。

でも福袋って、開ける瞬間は楽しいんですけど、家に帰ると、結局いちばんよく使うのは前から持っていた無地のTシャツだったりするじゃないですか。集客も少し似ているんです。新しいノウハウを見つけた瞬間は、前に進んだ気がする。でも数日たつと、また別の情報が気になる。そして、何を信じればいいのかわからなくなる。これ、かなり多くの人がやっていると思うわけです。

しかも真面目な人ほど、これをやります。ちゃんとやらなきゃと思うからです。勉強熱心な人ほど、ノウハウの海で溺れやすい。今日はまず、その話をしたいんですね。なぜ、ノウハウを追い続けても売上が安定しないのか。そして、どこに視点を戻せば、やっと地面に足がつくのか。その入口の話です。

情報が足りないから結果が出ない、とは限りません

売上が不安定な時、多くの人は、何をやればいいかを探します。これ自体は自然です。人は困ると方法を探しますからね。でも、ここで少し立ち止まって考えたいんです。

同じInstagramを使っても、結果が出る人と出ない人がいます。同じように広告を出しても、予約が増える人と、数字だけ減っていく人がいます。同じようにホームページを持っていても、問い合わせが来る人と、静かなままの人がいます。この違いって、媒体の差だけでしょうか。たぶん違いますよね。

もっと手前に、差があります。つまり、道具の差ではなく、道具の向こうにいる人をどう動かせているか。そこです。たとえば、包丁を買っただけで料理人にはなれません。高いフライパンを買っただけで、急に店の味にはならない。でも、なぜか集客になると、人は道具の方を先に信じやすいんですね。

Instagramをやればいけるかもしれない。このテンプレを使えば反応が取れるかもしれない。このAIの使い方なら文章が変わるかもしれない。もちろん、そういう小さな差はあります。でも、それが本体ではないんです。本体は、人が動く理由をわかっているかどうか。もっと言えば、人が動きたくなる設計ができているかどうかです。

ノウハウは、水着みたいなものです

昔、競泳でレーザーレーサーってありましたよね。あの水着を着ると記録が出ると言われて、みんな飛びついた。でも、みんなが着たら差はなくなるし、ルールが変われば、その優位性も消える。集客ノウハウって、かなりこれに近いです。

最初に使った人は、少し有利かもしれません。でも広まった時点で差は薄くなる。で、また次のスーパーレーサーみたいなノウハウが出てくる。それをまた追いかける。そしてまた差がなくなる。これ、終わらないんですよね。

別にノウハウを使うなと言いたいわけじゃありません。便利なものは使えばいいんです。AIも使えばいいし、広告も使えばいいし、SNSもやればいい。でも、それを本体にした瞬間に、いつまでも外側に振り回されます。水着を変え続けても、泳ぎそのものが変わらなければ、結局は同じです。むしろ、泳ぎが弱い人ほど、水着に期待してしまう。集客も、案外同じなんですね。

本当に見直したいのは、人が動く理由です

売上って、結局は人が動いた結果なんです。読んでもらう。気にしてもらう。信じてもらう。来てもらう。買ってもらう。続けてもらう。紹介してもらう。全部、人の動きです。

ということは、Facebookがいいか、Instagramがいいか、SEOか広告か、そういう話の前に、そもそも人は何で動くのか。どんな時に信じるのか。どんな順番で気持ちが変わるのか。そこを理解していないと、媒体だけ変えても本質は動かないわけです。

ここが抜けていると、ずっと表面だけをいじることになります。見出しを変える。デザインを変える。投稿回数を増やす。流行りの媒体に乗り換える。それで少し数字が動くことはある。でも、積み上がりにくいんですね。なぜなら、土台を触っていないからです。

私は、ここがいちばん大事だと思っています。媒体の選び方ではなく、人の動き方。方法ではなく、原理。具体策ではなく、その奥にある本質です。

苦痛で回しているやり方は、長くは続きにくいです

もう一つ、見逃せないことがあります。ノウハウ依存のやり方って、だいたい苦しいんです。本当は書くのが苦手なのに、SEOが必要だからと無理に記事を書く。本当は毎日の発信がしんどいのに、アルゴリズムに置いていかれたくなくて投稿を続ける。本当は人前に出るのが得意ではないのに、動画の時代だからと頑張る。

短距離なら走れるかもしれません。でも、ビジネスって100メートル走じゃないですよね。下手したら、何年も何十年も続く話です。好きでもない。得意でもない。やりたくもない。それを根性だけで回し続ける。これは、やっぱりどこかで無理が出ます。

だから、売上を安定させたいなら、何をやるかだけでは足りないんです。どうすれば自分が無理なく動けるか。そこまで含めて設計しないと、続きません。ここも、かなり本質です。

今年、あらためて思うことがあります

5年前より今の方が、情報は多いです。多いどころか、もう食べ放題を超えて、情報のフードファイトみたいになっています。SNS、広告、LINE、SEO、MEO、動画、生成AI。しかも、どれももっともらしく聞こえる。だからこそ、表面のやり方だけ追いかけていると、終わらないんです。

その中で、今の私はこう思っています。本当に育てたいのは、ノウハウを増やす力ではなく、人を動かす力なんですね。そしてもう一つ必要なのが、自分を動かす力です。

他人を動かせても、自分が動けなければ形にならない。自分だけ頑張れても、相手が動かなければ売上にならない。この2つがそろって、やっと結果は安定してきます。

なので、今日のDAY1で言いたいのは、これです。

ノウハウを追い続けても売上が安定しないのは、情報が足りないからではなく、見ている場所が少しズレているからかもしれない。本当に見直したいのは、どの媒体を使うかではなく、人がどう動くのか、そして自分がどう動けるのかという、もっと土台の部分です。

来週は、この土台をもう少し分解していきます。本質とは何か。人を動かすとはどういうことか。自分を動かすとはどういうことか。そこを、一つずつ見ていきます。

よくある質問

ノウハウを学ぶこと自体がダメなのでしょうか?

そうではありません。便利なものは使えばいいと思います。ただ、それを本体にしてしまうと、外側の変化に振り回されやすくなるので、土台との順番が大事だと私は考えています。

土台とは、具体的に何を指していますか?

人がどう動くかを理解することと、自分が無理なく動ける状態を作ることです。私はこの2つが、媒体や手法の手前にある本質だと思っています。

今すぐ見直すなら、何から始めればよいですか?

新しい媒体を探す前に、今ある発信や導線が、人を本当に動かせているかを見直すことですね。そして、自分が苦痛で回していないかも一緒に確認すると、かなり変わってきます。

P.S.

昔の私は、新しいやり方を見つけるたびに、これで少し楽になるかもしれないと思っていました。でも実際には、楽になるどころか、選択肢が増えて落ち着かなくなることの方が多かったんですね。今思うと、探す場所が少し違っていたんだと思います。水着を増やす前に、泳ぎを見直す。結局、その方が遠回りに見えて、ずっと現実的だったりするわけです。

いわさきじゅん

1998年に広告制作会社で写真が始まり、アートイベント会社の広報として活動していました。まだあまりウェブマーケティングが普及していない2006年からSEO(検索エンジン対策)・リスティング広告(PPC広告)・LPO(ホームページ対策)・コピーライティングなど、サポートをしています。