選ばれないのは、価値がないからではなく、違いが見えていないからです

この記事の要点

  • 選ばれない原因は、価値がないことより、違いが見えていないことにある場合が多いです。
  • お客さんは細かい違いを丁寧には見ていないので、伝わる形で差を見せる必要があります。
  • 選ばれる理由は、センスではなく設計で作れます。

どうも岩崎です。

撮影の仕事をしていると、似たような写真がたくさん並ぶ場面をよく見るんですね。

ポートフォリオでも、ECサイトの商品ページでも、ホームページのトップ画像でも。どれもそれなりにきれいで、丁寧に撮ってある。でも、いざ選ぼうとすると、正直よくわからなくなる。そういう状況って、かなりあります。

こういう時って、人はそんなに丁寧に比較しないんですよね。一枚一枚の光の回し方を分析したり、色味の差を頭の中で整理したりして、論理的に一番良いものを選ぶかというと、まあそこまでしないことが多いです。なんとなくわかりやすいもの、なんとなく意味が見えるものに寄っていくんですね。

これ、写真に限った話じゃなくて、商売全体でまったく同じだと思うわけです。

良い商品なのに売れない。ちゃんとしているのに選ばれない。中身は悪くないのに、比較の中で埋もれてしまう。こういうことってかなりあります。でも、その時にすぐ「自分の商品には価値がないのかもしれない」と考えるのは、ちょっと早いんです。

今日はその話です。選ばれないのは、価値がないからではなく、違いが見えていないからです、という話ですね。

良い商品が選ばれるとは限りません

ここはかなり大事です。

多くの人は、良いものを作れば自然に選ばれると思いやすいですよね。もちろん、商品やサービスの中身は大事です。ひどいものでは長く続きませんし、価値が低ければリピートも起きにくいです。

ただ、現実にはそれだけでは足りないんですね。なぜなら、お客さんは最初から中身を完璧には理解していないからです。比較の入口で見えているもの、つまり第一印象、言葉、見せ方、わかりやすさ、このあたりで判断されることがかなり多いわけです。

比較するとわかりやすいです。

  • 中身は良いけれど、違いが見えない商品
  • 中身も良くて、違いも見える商品

選ばれやすいのは、やっぱり後者なんですね。前者は、価値がないわけではないのに、比較の中で普通に埋もれてしまいやすいです。

お客さんは、あなたが思うほど細かい違いを見ていません

ここもかなり重要ですね。

売り手は、自分の商品やサービスの細かい違いをよく知っています。素材の違い、製法の違い、設計の違い、対応の違い、経験の違い、考え方の違い。こういうものが積み重なって、価値になっているわけです。

でも、お客さんの側はそうではありません。初めて見た人は、その細かい違いをまだ整理できていないんですね。つまり、売り手が見えている差と、買い手に見えている差は、かなりズレていることが多いんです。

たとえば、撮影でもそうですね。撮る側からすると、光の回し方、距離感、構図、空気感、ほんの少しの角度差で印象はかなり変わります。でも、見る側にその文脈がなければ、なんとなく良い、なんとなく違う、くらいで終わることもあります。

つまり、大事なのは、違いがあることだけではなく、違いが見えることなんですね。

埋もれる人は、違いを持っていないのではなく、見せ方が弱いことが多いです

ここで少し安心してほしいんですが、埋もれている人の多くは、実は何の違いもないわけではないんです。

経験もある。考え方もある。こだわりもある。対応も丁寧。商品もちゃんとしている。なのに選ばれにくい。こういうケースって本当に多いです。

では何が起きているのかというと、違いが存在していないのではなく、その違いが表面に出ていないことが多いんですね。つまり、中にはある。でも外から見えない。だから比較された時に、なんとなく同じに見えてしまうわけです。

私はこれ、すごくもったいないと思っています。

なぜなら、価値を新しく作る前に、今ある価値を見える形にするだけで変わることがかなりあるからです。これは努力不足というより、設計不足なんですね。

選ばれるために必要なのは、違いを増やすことより、違いを伝わる形にすることです

ここが今日のかなり重要なところです。

選ばれない時、人はつい、もっと商品を良くしなきゃいけない、もっと機能を増やさなきゃいけない、もっと資格や実績が必要だ、と考えやすいです。もちろん、改善が必要なこともあります。でも、その前に見るべきことがあるんですね。

それが、今ある違いが、ちゃんと伝わる形になっているかどうかです。

たとえば、単に こだわっています と言っても弱いです。でも、何に、なぜ、どうこだわっているのかが、相手の理解できる言葉で見えると、意味が出てきます。単に 丁寧に対応します でも弱いです。でも、どの場面でどんな不安を減らせるのかまで見えると、違いとして認識されやすくなります。

つまり、売り手の頭の中では明確な価値でも、お客さんの頭の中で意味に変換されなければ、違いとして成立しないんですね。

違いが見えないと、人は価格や知名度で比べやすくなります

ここも現実としてかなりあります。

人は、違いがよくわからない時、わかりやすい基準で比べます。価格、知名度、見た目、口コミの数。こういうものですね。つまり、違いが見えない状態を放置すると、価格勝負に入りやすくなるわけです。

逆に言うと、選ばれる理由が見えている商品やサービスは、単純な価格比較から少し外れやすくなります。高い安いの前に、これは自分に合っている、これは意味がある、これは安心できる、と感じてもらえるからです。

だから、価格で比べられること自体を嘆く前に、違いが見える状態を作れているかを見る必要があるんですね。

お客さんが知りたいのは、細かい情報より、自分にとっての意味です

ここはかなり大事な視点です。

売り手はつい、違いを説明しようとして情報量を増やしがちなんですね。でも、お客さんが本当に知りたいのは、情報の多さそのものではないことが多いです。自分にとってそれがどういう意味なのか。ここなんです。

たとえば、高品質な素材を使っています、だけでは弱いです。でも、それによって何がどう変わるのかが見えると、一気に理解しやすくなります。経験が豊富です、だけでも弱いです。でも、その経験があるから、どんな不安を減らせるのかまで見えると、意味が出ます。

つまり、違いを語る時は、違いそのものより、その違いが相手にとって何をもたらすのかまでつなげる必要があるんですね。

選ばれる理由は、センスではなく設計で作れます

ここはかなり希望がある話だと思っています。

選ばれている人を見ると、もともと魅せ方がうまい人、センスがある人、特別な才能がある人に見えることがあります。でも、実際にはそれだけではないんですね。多くは、違いの見せ方、言葉の置き方、順番の作り方、比較のさせ方を、ちゃんと設計しているわけです。

つまり、選ばれる理由は偶然ではなく、かなり作れるんです。

何を一番に見せるか。何を削るか。どの違いを前面に出すか。相手が比較しやすい軸をどうずらすか。こういうことを整理するだけでも、印象はかなり変わります。

これはセンスの話というより、設計の話なんですね。だから、今の時点で埋もれていたとしても、十分変えられる余地があるわけです。

選ばれないのは、価値がないからではなく、違いが見えていないからです

ここまでの話をまとめると、やっぱりこれなんです。

選ばれないのは、価値がないからではなく、違いが見えていないからです。良い商品やサービスでも、お客さんにその違いが見えなければ、比較の中で埋もれてしまいます。そして違いが見えない時、人は価格や知名度のようなわかりやすい基準で選びやすくなるわけです。

だから大事なのは、価値を増やすことだけではありません。今ある価値を、相手にとって意味のある違いとして見える形にすることなんですね。選ばれる理由は、センスではなく設計で作れます。ここを見直すだけでも、商売はかなり変わると思うわけです。

次回は、その流れで、良い商品なのに売れない人ほど、説明しすぎています、という話に入っていきます。

よくある質問

良い商品なのに選ばれないのは、何が原因ですか?

価値がないというより、違いが見えていないことが多いです。売り手の中では明確な強みでも、お客さんに見える形になっていなければ、比較の中で同じように見えてしまいやすいんですね。

違いを見せるには、情報量を増やせばよいですか?

情報量を増やすだけでは弱いことが多いです。大事なのは、違いそのものより、その違いが相手にとってどういう意味を持つのかをわかる形で見せることですね。

選ばれる理由は、センスがないと作れませんか?

私は、かなり作れると思っています。何を一番に見せるか、どの違いを前に出すか、どう意味づけするかは設計の問題なので、整理すれば十分改善できます。

P.S.

昔の私は、中身をちゃんと作っていれば、あとは相手がわかってくれるだろうと思っていた時期がありました。でも、今思うとあれは少し甘かったですね。相手に見えていないものは、ないのと同じとまでは言いませんが、かなり近いです。そう考えると、伝え方ってやっぱり大事だと思うわけです。

いわさきじゅん

1998年に広告制作会社で写真が始まり、アートイベント会社の広報として活動していました。まだあまりウェブマーケティングが普及していない2006年からSEO(検索エンジン対策)・リスティング広告(PPC広告)・LPO(ホームページ対策)・コピーライティングなど、サポートをしています。