ストーリーは全体より「パーツ」で効かせる お客様の声・プロフィール・CTAへの落とし込み方

この記事の結論

  • ストーリーは一本の大きな物語だけでなく、文章や導線を構成する「細かいパーツ」ごとに入れていくと、全体の説得力が一気に上がる。
  • お客様の声、プロフィール、ステップ説明、追伸、CTAなど、すべてのパーツで「ビフォー・きっかけ・変化」のミニストーリーを意識すると、読み手は自分ごととして理解しやすくなる。
  • コアストーリーを一つ決めておき、そこから必要に応じて切り出してパーツに落とし込む設計にすると、毎回ゼロから考えなくて良くなり、発信の一貫性と作業の楽さが両立できる。

どうも岩崎です。

あけましておめでとうございます。さてさて、ここまで、ストーリーの読みやすさ、没頭と臨場感、直感と論理、記憶の構造、ピークとエンドの話をしてきました。今日は少し実務寄りに振って「ストーリーをどこに入れるのか」という話をしていきます。

多くの人がストーリーというと「ドーンと一本、大きな物語を書くもの」というイメージを持ちがちですが、実際の現場では、文章や導線を構成する一つ一つのパーツの中に、どれだけ小さなストーリーを仕込めるかが大事だと思っています。

今日は、私がよくやっている「パーツごとストーリーの入れ方」を、いくつかの例で整理してみます。

お客様の声は「結果だけ」だと弱くなる

まずはお客様の声です。よく見かけるのは、次のようなパターンです。

  • このサービスを受けて売上が伸びました。
  • 自信が持てるようになりました。
  • 考え方が変わりました。

短くまとまっていて読みやすいのですが、読み手の記憶にはあまり残りません。なぜかというと、結果だけが切り出されていて、そこに至るまでの流れが見えないからです。

私がクライアントさんにお願いする時は、できるだけ次の三つを入れてもらうようにしています。

  • ビフォー サービスを受ける前はどんな状態だったか。
  • きっかけ なぜ申し込もうと思ったのか、一番の決め手は何だったか。
  • 変化 受けたあとに、具体的に何がどう変わったか。

例えば「売上が伸びました」だけでなく、「毎月の固定費を支払うだけで精一杯で、広告を出すことにすごく怖さがあった」「最初の一件目の申し込み通知が来た時に、スマホの画面を三度見した」「いまは少しずつ広告を増やしているが、数字を見ても変な汗が出なくなってきた」という流れがあるだけで、読み手の中でストーリーとして立ち上がります。

その結果、ただの「よくある感想」から「自分もこうなれるかもしれない具体的な未来」に変わっていくわけです。

プロフィールも「肩書きの羅列」ではなくストーリーで見せる

次にプロフィールです。経歴を並べるだけのプロフィールは、どうしても「ふうん」で終わりがちです。パッと見て信用の足しにはなりますが、記憶に残りにくい。

私が意識しているのは、プロフィールの中にも小さなストーリーを仕込むことです。具体的には、次の流れを一箇所でも入れておきます。

  • 最初にどんな違和感やモヤモヤがあったのか。
  • それを放置した結果、どんな行き詰まりにぶつかったのか。
  • そこから何をきっかけに方向転換したのか。

例えば、私であれば「写真を仕事にしているのに、撮ったものをちゃんと届け切れていない感覚」とか「文章を軽く見ていて、後で痛い目を見た経験」などです。そこから「だから今は、写真とストーリーの両方をセットで考えるようになりました」とつなぐと、肩書きと現在地が一本の線でつながります。

プロフィールは、その人のストーリーの圧縮版です。どこか一箇所だけでも「生身の物語」が入っていると、読み手の印象がガラッと変わります。

ステップ説明にも「なぜそれをやるのか」のミニストーリー

サービスの中身を説明する時、よくあるのが「第一にこれをやります」「第二にこれをやります」という箇条書きだけで終わるパターンです。これだと論理は分かりますが、なぜそのステップが必要なのかが感覚として入ってきません。

私がよく使うのは、各ステップの説明に「ミニストーリー」を一行だけ添える方法です。

  • 第一ステップ 現状の棚卸しをする 過去のクライアントさんの中で、ここを飛ばして進めてしまい、途中で方向性が分からなくなって手が止まった方がいました。
  • 第二ステップ コアストーリーを整理する このステップをしっかりやった方は、その後のライティングが一気に楽になったと言われることが多いです。
  • 第三ステップ 実際の発信に落とし込む ここまで来ると、あとは型に流し込むだけなので、最初の一歩目が驚くほど軽くなります。

こうしておくと、ステップそのものの説明に加えて「それをやった人がどうなったか」「やらなかった人がどうなったか」のミニストーリーが同時に伝わります。読み手は「自分はどちら側になりたいか」を直感的にイメージできるようになります。

追伸やCTAこそ、ストーリーで一押しする場所

意外と見落とされがちなのが、追伸とCTAです。ここを単なる事務的な案内だけで終わらせてしまうのは、正直もったいないなと感じています。

追伸には、そのサービスや発信の裏側にある、自分の正直な動機や感情を短く書きます。「本当はこういう人に受け取ってほしい」「自分自身が昔こうだったから、同じところでつまずいてほしくない」など、一歩踏み込んだ本音のストーリーを置くイメージです。

CTAも、単に「お申し込みはこちら」ではなく、「このページをここまで読んでくれた時点で、きっとどこかで何かモヤモヤを感じているはずです。そのモヤモヤを一緒に整理したいと思った方は、こちらから一度詳細を覗いてみてください。」というように、読み手の今の気持ちをストーリーとしてなぞってあげると、行動に移りやすくなります。

ではまた。

P.S.

ここまで好き放題に「お客様の声にはビフォーアフターを」「プロフィールにはストーリーを」と書いておきながら、昔の私はフォームの感想欄を「ご感想があればご自由にお書きください」の一行だけで終わらせていました。当然ながら、返ってくるのは「ありがとうございました」「分かりやすかったです」の二択みたいな感想ばかりです。


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いわさきじゅん

1998年に広告制作会社で写真が始まり、アートイベント会社の広報として活動していました。まだあまりウェブマーケティングが普及していない2006年からSEO(検索エンジン対策)・リスティング広告(PPC広告)・LPO(ホームページ対策)・コピーライティングなど、サポートをしています。