有酸素運動が認知症予防などに良いとされる中、サーキット運動が認知機能と活力向上にも効果的だという研究結果があります。この研究は、東北大学加齢医学研究所とカーブスジャパンが共同で行い、2020年8月に発表されました。
対象は既往歴のない中高年32人と高齢者32人の健康な女性。彼女たちは筋トレや足踏み運動、ストレッチを組み合わせたサーキット運動を30分行うグループと、待機するグループに分かれ、運動前後に認知力や心理状態に関するアンケートが行われました。
抑制能力は感情や行動を制御する力で、イライラした気分を抑える機能です。そして活力は前向きな気持ちで生活する力を指します。
前回の研究では、週3回、4週間にわたり行った30分のサーキット運動が、エピソード記憶や情報処理速度、言語能力など6つの認知機能を向上させることが明らかになりました。今回の研究では、待機グループと比較して、たった1回の30分サーキット運動でも認知力とポジティブな気持ちが即座に向上することが示されました。
コロナ禍での外出や人との交流が減り、気分が優れないことが多い昨今。しかし、サーキット運動を導入することで、身体的な効果だけでなく、イライラの軽減や気分の向上にも寄与できると期待されます。穏やかな日常を過ごすために、ぜひ試してみてください。