炎症は脳にも大きなリスクを高める
健康診断で「炎症を示す数値が確認されました」「動脈硬化の疑いがあります」などと、医師から告げられたら、要注意です。体内の炎症が、後に認知症になるリスクを高めるかもしれないからです。
なぜなら、中年期に炎症レベルが高かったケースでは、晩年に脳の容積に問題が出ることが、昨今の研究で明らかになったためです。
アメリカのジョンズ・ホプキンス大学が行った、1633人を対象に行った調査によれば、5種類の全身性炎症マーカーのうち、3つ以上のマーカーが24年間の間に上昇していた参加者は、アルツハイマー病の特徴領域の体積が小さくなり、記憶力も低下することが判明しました。炎症マーカーが上昇していない参加者と比べると、アルツハイマー病の特徴領域の体積が、平均して5%小さくなっていることが確認されました。
炎症を招く生活習慣を改善して、脳と体を守ろう
炎症を招くのはストレスや過労、過剰な飲酒や喫煙、運動不足による肥満などです。健康診断で炎症マーカーに赤信号が灯る前に、生活習慣の改善をはじめて、脳と体を守っていきましょう。
炎症が脳に与える影響をより具体的に説明
炎症は、脳の細胞や神経回路を傷つけ、脳の容積や機能を低下させます。具体的には、以下の影響が考えられます。
- 神経細胞の死滅
- 神経細胞同士のつながりの弱体化
- シナプスの減少
- 神経伝達物質の減少
これらの影響により、認知機能の低下や記憶力の衰えが起こる可能性があります。
炎症を招く生活習慣をより詳しく説明
炎症を招く生活習慣は、以下のようなものが挙げられます。
- ストレス
- 過労
- 過剰な飲酒
- 喫煙
- 運動不足
- 不規則な食事
- 肥満
これらの生活習慣を改善することで、炎症を抑制し、脳の健康を守ることができます。
炎症を予防するための具体的な対策を示す
炎症を予防するための具体的な対策としては、以下のようなものが挙げられます。
- ストレスを溜め込まない
- 適度な睡眠をとる
- バランスの良い食事をとる
- 適度な運動をする
- 禁煙・禁酒をする
- 規則正しい生活を送る
これらの対策を心がけることで、脳の健康を維持し、認知症のリスクを減らすことができます。
参考
https://n.neurology.org/content/89/22/2262