お客さんが欲しいのは商品そのものではなく、買った後の変化です

この記事の要点

  • お客さんが本当に欲しいのは、商品そのものより、手に入れた後に起きる変化です。
  • 機能や特徴だけを並べても動きにくいのは、その先の未来が見えていないからです。
  • 選ばれるためには、何を売るかだけでなく、それで相手がどう変わるかまで見せることが大事です。

どうも岩崎です。

撮影の相談を受けていると、打ち合わせの中でよく気づくことがあるんですね。お客さんが話してくれる内容が、撮影そのものよりも、その先のことに集中してくる瞬間があるんです。

最初は「商品写真を撮りたい」という話なんですが、少し掘り下げていくと、「ECサイトの売上がなかなか伸びなくて」「写真を変えたら反応が変わるかと思って」「他のショップと何が違うのか伝えたくて」という話になっていくんですね。つまり、写真が欲しいというより、写真を変えることで手に入る何かが欲しい、ということなんです。

これ、商売全体でもまったく同じだと思うわけです。

売り手はつい、自分が提供するものそのものを説明しがちですよね。何が入っているか。どんな機能があるか。どう作られているか。もちろん、それも大事です。でも、お客さんが本当に知りたいのは、その先で自分に何が起きるのかなんですね。

今日はその話です。お客さんが欲しいのは商品そのものではなく、買った後の変化です、という話ですね。

人は商品ではなく、その先にある未来にお金を払っています

ここはかなり大事です。

たとえば、ドリルを買う人は、ドリルそのものが欲しいわけではなく、穴を開けたいわけですよね。さらに言えば、その穴の先にある収納や家具の設置や、暮らしの整い方が欲しいのかもしれません。

これと同じで、商品やサービスって、それ自体がゴールではないことが多いんです。サプリなら、粒が欲しいわけではなく、元気に過ごしたい。コンサルなら、話を聞きたいわけではなく、売上を変えたい。撮影なら、写真データが欲しいわけではなく、見せ方を変えて反応を取りたい。そういうことなんですね。

比較するとわかりやすいです。

  • 商品そのものを説明している売り手
  • その商品で起きる変化まで見せている売り手

動きやすいのは、やっぱり後者なんですね。前者は情報としては正しいんですが、受け手の感情が動きにくいです。

機能だけでは動きにくいのは、自分ごとになりにくいからです

ここもかなり重要ですね。

機能や特徴って、もちろん必要なんです。何ができるのか、何が違うのか、それがわからないと判断もできません。ただ、機能だけを並べても、なかなか動きにはつながりにくいんですね。

なぜなら、それが自分にとってどういう意味を持つのかが見えないと、頭の中で止まりやすいからです。

たとえば、写真が高解像度です、だけでは少し弱いです。でも、ECサイトで拡大しても粗くならず、商品の質感まで伝わります、まで見えると、一気に自分ごとになりやすいんですね。撮影前にヒアリングを丁寧にします、でも弱いです。でも、初めてでも何を準備すればいいか迷わずに済みます、まで見えると、意味が変わります。

つまり、特徴そのものではなく、その特徴で相手の何が変わるのか。ここまでつながって、初めて動きやすくなるわけです。

お客さんが欲しいのは、写真ではなく、伝わる状態です

これは撮影をしていると本当によく感じます。

依頼としては「商品写真を撮ってほしい」なんですが、実際に求められているのは、写真そのものより、その写真によって伝わる状態なんですね。商品の良さが伝わる。お店の世界観が伝わる。人柄が伝わる。信頼感が伝わる。そういう状態です。

だから、ただきれいに撮るだけでは足りないことがあります。同じ商品でも、背景の色を変えるだけで「安っぽく見える」「高級感がある」は変わるんです。光の方向を変えるだけで、素材の質感が伝わるかどうかが変わる。何をどう見せると、その先の反応が変わるのか。そこまで考えて初めて、写真の意味が立ってくるんですね。

これは他の商売でも同じです。モノを売っているようで、本当はその先の変化を売っている。ここが見えてくると、伝え方はかなり変わります。

ベネフィットとは、大げさな夢を語ることではありません

ここは誤解されやすいところですね。

買った後の変化を伝えるというと、つい大きな夢や劇的な未来を語らなきゃいけないように感じる人もいます。でも、私はそこまで派手な話ではないと思っています。

大事なのは、その商品やサービスによって、相手の今の困りごとがどう軽くなるのか、何がどう良くなるのかを見えるようにすることなんですね。

たとえば、写真がきれいになります、では少し弱いです。でも、サイトを開いた瞬間に、この店はちゃんとしていそうだと感じてもらいやすくなります、まで行くと変化になります。撮影枚数が多いです、でも弱いです。でも、SNS、EC、ホームページまで使い回しやすくなります、まで見えると、受け手にとっての価値が立ってきます。

つまり、ベネフィットというのは、大げさな約束ではなく、相手の現実がどう変わるかを具体的に見せることなんです。

特徴は入口ですが、変化が見えないと最後の一歩で止まりやすいです

ここもかなりあります。

特徴や機能は、入口として必要です。何の商品なのか、何ができるのかがわからなければ、そもそも比較の土台にも乗りません。でも、最後の一歩、つまり「欲しい」と感じてもらうところでは、変化の見え方がかなり重要になるんですね。

高性能です。安心です。丁寧です。実績があります。こういう言葉だけだと、正しいけれど、最後の一押しになりにくいことがあります。なぜなら、それで自分に何が起きるのかが、まだ少し遠いからです。

撮影で言うと、「プロが撮ります」だけでは止まりやすいです。でも「プロが撮ることで、スマホ写真では出しにくい奥行きや質感が写真に乗ります。それが、見た人の第一印象を変えます」まで見えると、欲しい理由が立ちやすくなるんですね。

つまり、特徴は必要。でも、動かすのはその先の変化なんですね。

売れている人は、モノの説明より、手に入る状態を先に見せています

ここが今日のかなり重要なところです。

選ばれている人や売れている人を見ると、もちろん商品説明もしています。でも、それ以上に、その商品で何が変わるのかを先に見せていることが多いんですね。

この写真があると、世界観が揃う。このサービスがあると、手間が減る。この商品があると、不安が減る。この提案なら、選ぶのが楽になる。そういう、手に入る状態が先に見えているわけです。

すると、機能や特徴も、その状態を支える根拠として読みやすくなります。逆に、未来が見えていない状態で機能だけを読んでも、情報は入るけれど気持ちが動きにくいんですね。

だから大事なのは、何を売るかだけではなく、それでどうなるかを先に見せることなんです。

変化を語る時は、理想だけでなく、現実に近い一歩を見せると強いです

ここは少し実務的な話ですが、大事です。

買った後の変化を語る時、あまりに大きすぎる未来だけを見せると、少し浮いて見えることがあります。だから、私は現実に近い一歩を見せる方が強いと思っています。

たとえば「売上が爆発します」よりも、「まずは商品ページで質感が伝わりやすくなります」の方が現実的です。「人生が変わります」よりも、「サイトを開いた時の印象が整います」の方が受け手は想像しやすいんですね。

私自身、お客さんに撮影の効果を伝える時に、「見込み客が増えます」よりも「ホームページを見た人が、問い合わせ前にすでに安心できる状態になります」という言い方をすることが多いです。そちらの方が、相手がリアルに想像できるからです。

変化って、壮大である必要はないんです。相手が「それは欲しい」と感じられる、具体的で手の届く変化であることの方が大事なんですね。

お客さんが欲しいのは商品そのものではなく、買った後の変化です

ここまでの話をまとめると、やっぱりこれなんです。

お客さんが欲しいのは商品そのものではなく、買った後の変化です。機能や特徴は大事ですが、それだけでは動きにくいことがあります。なぜなら、受け手が本当に知りたいのは、その先で自分に何が起きるのかだからです。

だから大事なのは、何を売るかだけではありません。それによって相手がどう変わるのか、どんな状態が手に入るのかまで見せることなんですね。商品説明の先に未来が見えるようになると、同じ内容でも、選ばれ方はかなり変わると思うわけです。

次回は、その流れで、選ばれる人は、売り込む前に安心を設計しています、という話に入っていきます。

よくある質問

機能や特徴を説明するのは意味がないのですか?

意味がないわけではありません。機能や特徴は必要です。ただ、それだけでは動きにくいことがあるので、その特徴で相手にどんな変化が起きるのかまで見せることが大事なんですね。

ベネフィットは、どう考えればよいですか?

その商品やサービスで、相手の何がどう変わるかを考えることですね。不安が減るのか、手間が減るのか、印象が良くなるのか、売りやすくなるのか。そういう変化に置き換えると見えやすくなります。

変化を語る時に気をつけることはありますか?

大げさにしすぎないことですね。相手が現実に想像できる変化の方が強いです。理想だけではなく、まずどんな一歩が手に入るのかを見せると伝わりやすくなります。

P.S.

昔の私は、写真をきれいに撮ることが一番大事だと思っていた時期がありました。良い光で、良い構図で、ブレずに撮る。そこに集中していたんですね。でも今思うと、それは半分だったんです。きれいに撮ることは土台であって、その写真を見た人が何を感じて、どう動くのか。そこまでが撮影の仕事だと気づいてから、お客さんとの打ち合わせで聞くことも、撮影で意識することも、かなり変わりました。

いわさきじゅん

1998年に広告制作会社で写真が始まり、アートイベント会社の広報として活動していました。まだあまりウェブマーケティングが普及していない2006年からSEO(検索エンジン対策)・リスティング広告(PPC広告)・LPO(ホームページ対策)・コピーライティングなど、サポートをしています。