認知症の発症リスクを高める要因の一つに糖尿病があります。
近年、アメリカとスペインの研究チームによる調査で、夕食を食べる時間帯が2型糖尿病リスクをさらに高める可能性があることが発表されました。
夜遅い時間帯に夕食を食べると、睡眠ホルモンであるメラトニンの分泌が増え、血糖値を下げるインスリンの分泌が抑制されます。
その結果、血糖値が上昇しやすくなり、血糖コントロールが乱れ、2型糖尿病のリスクが高まると考えられています。
この研究では、スペインの成人845人を対象に、血糖コントロールとメラトニンの関係を調査しました。
参加者は、1日目に早めの時間に食事をとり、2日目は通常の就寝時間の1時間前という遅めの時間帯に食事をとりました。
その結果、夜遅い時間帯に食事をとると、血中のメラトニンの値が平均で3.5倍に上昇していることが分かりました。
また、夕食を食べるタイミングが遅いと、血糖値を下げるインスリンの値が低下し、血糖値が上昇しやすいことも明らかになりました。
特に、メラトニン受容体の遺伝子変異を持つ人は、血糖値が高くなる傾向がありました。
研究チームは、夕食は就寝前の2~3時間前には済ませておくことが重要だと報告しています。
特に、血糖値が高めの人や、2型糖尿病の人は、血糖値を上げやすい炭水化物中心の夕食には注意が必要です。
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就寝前にジャンクフードや、お酒の後のシメの麺やご飯など炭水化物を食べないように心がけましょう。
40~50代から食事時間に注意することは、糖尿病だけでなく、将来の認知症リスクを低下させることにもつながります。
参考文献
- Association of Later Dinner Timing With Higher Postprandial Glucose, Insulin, and Melatonin Levels: A Randomized Crossover Trial