価格を下げたのに利益が増えた?「安売り=悪」という思い込みを壊す話

どうも岩崎です。

先日、あるクライアントさんの相談で「値下げをしたら利益が落ちるのが怖い」という話がありました。

気持ちはよくわかります。私も昔は「価格を下げる=負け」だと思ってました。安売りをしたらブランドが壊れる、と。

でも、現実はもう少し複雑です。 価格を下げても利益が上がることがある。 逆に、価格を上げても利益が下がることもある。

これはマーケティングの「数字の話」というより、「人の心理」の話なんです。

安くしたのに黒字になった不思議なケース

以前、粗利1万円の商品を扱うクライアントがいました。 その商品を1,000円で売り出したんです。普通に考えたら赤字ですよね。

でも結果は、問い合わせが10倍、購入率が4倍に増え、最終的には利益もアップしました。

なぜそんなことが起こるのか? それは「売る順番」を変えたからです。

最初の1,000円商品は、利益を取るためではなく「信頼を作るため」に設計されたものでした。 つまり、“体験の入口”です。

体験を通して、「この会社いいな」「この人の言葉は信頼できる」と感じた人が、後で本命商品を買う。 この流れを意図的にデザインした結果、トータルのLTV(顧客生涯価値)は2.5倍になったんです。

値下げではなく「導線設計」

多くの人が誤解しているのは、「価格」は単体で考えるものではないということ。

価格は、ストーリーの中で位置づけられる要素のひとつです。 そのストーリーの順番がズレると、同じ価格でも「安く見える」「怪しく見える」「お得に見える」が変わります。

だから、価格を変える前に「心理導線」を見直す方が先なんです。

  • 体験を通して“好き”をつくる(無料体験・お試し・イベントなど)
  • 信頼を積み上げる(レビュー・実績・ストーリー)
  • 本命を提案する(購入・継続・紹介)

この順番が整っていれば、価格の上下に関係なく売れます。 逆に、この順番がズレていると、どんなに安くしても売れません。

価格を下げる=価値を下げるではない

多くの経営者が「安くする=価値を下げる」と思っています。 でも実際は、「安くしてでも体験してもらう価値」が存在するんです。

それは、ビジネスを「一度の取引」ではなく「関係性の連鎖」として捉えているから。

広告で言えば、CPC(クリック単価)が高くてもLTV(顧客生涯価値)が上がれば黒字になるのと同じ。 一見コストに見える部分も、全体の設計で見れば「投資」に変わります。

つまり、価格戦略は数字の話ではなく、感情の流れのデザインなんです。

「高い・安い」ではなく「納得できる」価格へ

人は価格そのものではなく、納得できるかどうかで判断します。

高くても「価値がある」と感じれば買うし、 安くても「怪しい」と感じれば買わない。

この“納得”をつくるのがビジュアルマーケティングの役割です。 写真・デザイン・コピーが、価格の説得力を支えている。

たとえば、同じ1,000円の商品でも、 白背景の画像と、誰かが笑顔で手に取っている写真では、 受け取る印象がまったく違います。

つまり、「値段を下げる」よりも「体験を上げる」ほうが結果的に安く感じさせるんです。

価格は“数字のデザイン”であり、見せ方もまた感情のデザインです。

安くしても儲かる人は、値段を下げているのではなく、納得を積み上げているだけなんです。

ではまた。

P.S.
ちなみにこのクライアントさん、最初は値下げにすごく抵抗がありました。 でも今では、「安くして得した人が、後から一番の応援者になる」と言っています。 値下げではなく、信頼の入口をつくっただけなんです。


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いわさきじゅん

1998年に広告制作会社で写真が始まり、アートイベント会社の広報として活動していました。まだあまりウェブマーケティングが普及していない2006年からSEO(検索エンジン対策)・リスティング広告(PPC広告)・LPO(ホームページ対策)・コピーライティングなど、サポートをしています。