冬は雪山でスキーやスノーボードを楽しんだり、温泉地で温まることができるシーズンです。週末や休暇を自然の中で過ごすことで、心身のリフレッシュが期待できます。実は、自然の中で冬を感じることが、脳を良い状態に導くことが科学的にも示されています。

公園や雪景色を散歩していると、新しいアイデアや今まで思いつかなかったような問題解決法が浮かんだ経験をしたことがあるかもしれません。
これは偶然ではなく、アメリカ・ユタ大学の認知心理学者、デビット・ストレイヤー教授が行った研究によって、自然が能力を引き出す一因となっていることが明らかにされました。
彼の研究では、男女56人に4日間、雪の積もる環境でキャンプを行い、その前後で認知スキルをテストしました。その結果、自然の中で過ごした後に創造性が50%も向上していることが分かりました。
ストレイヤー教授は「自然環境に長時間触れることと、日常のテクノロジーに没頭する生活から解放されることで、複雑な認知能力が促進されると考えられる」と述べています。
人類の歴史の大半は、自然の中での生活でした。最近までテクノロジーに包まれた環境で生活することは少なかったのです。そのため、自然環境が人類の能力を最大限に引き出す場である可能性があります。
テレワークが進む今、自宅でも冬の自然が感じられる環境で仕事を進めることは、新しいアイデアを生み出す手段となるかもしれません。自然の中でリラックスしながら仕事を進めることで、脳が活性化され、日常業務においても驚くべきアイデアが生まれる可能性があります。
参考:Ruth Ann Atchley, David L. Strayer, Paul Atchley, “Creativity in the Wild: Improving Creative Reasoning through Immersion in Natural Settings,” PLOS ONE, December 12, 2012
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